「ウクライナが負けるにちがいない」
 と、2022年2月24日の、ロシアによるウクライナ侵攻から、うんざりするほどウクライナの敗北と消失を予言した自称評論家が多かった。

 驚いたのは、「市民運動の民主主義的な的価値観」を持っていると思っていた、アシュラ掲示板の大半がロシア・プーチン政権の支持に回っていたことだ。
  http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/109.html

 http://www.asyura2.com/22/warb24/msg/851.html

 上にリンクした「櫻井ジャーナル」の櫻井春彦氏や植草一秀は、一貫してロシアの代理人であるかのような記事を書き続けた。
 阿修羅掲示板の常連である赤カブ氏や魑魅魍魎氏も、プーチンとトランプの支持者であるかのような記事が多かった。これを見て、私は阿修羅の反原発姿勢も信用できないと思った。

 私は、阿修羅掲示板のロシア贔屓の姿勢にうんざりし、というか、激怒し、投稿をやめた。
 私は、侵攻前、そして侵攻後も、一貫してウクライナの支援者であり、間質性肺炎の持病がなければ、直接、ウクライナに志願兵として参戦したいくらいの気分だった。

 それはプーチンの「悪魔」としか思えない極悪ぶりを繰り返し思い知らされていたからだ。例えば、偽旗作戦、モスクワ高層アパートテロ事件を口実にした、チェチェン侵攻や、シリアのアサド政権への毒ガステロ支援だ。
 いずれも、一般民衆に数十万人規模の犠牲者が出ている。
 そして、ウクライナを侵攻する前、2022年、プーチンの本当の標的は日本だったのだ。
 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72891

 この理由は、プーチンが「ロシアの尊厳を守る」ため、日露戦争の報復を行って、北海道をロシアが占拠領有するという計画があったからだ。
 しかし、このとき、安倍晋三が北方領土返還の手柄を狙って、プーチンに1兆円近い無条件献金を行っていた。
 https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H0I_W6A211C1MM0000/

 プーチンは、この「安倍献金」を使って、ウクライナに侵攻することを思い付いた。たぶん、安倍から、もっとかすめ取れると思っていたのだろう。
  プーチンが、21世紀の現代にありえないような帝国主義的侵略をかけた理由は、時代錯誤の領土拡大主義だった。
 ロシア領土の拡大は、プーチンにとって自分の人生の装飾だった。

 極寒の地であり、精神的文化に乏しいロシア人の価値観は、「大きいことはいいことだ。強い者に憧れる」という物質的権益至上主義だった。
 ロシア正教という団体は、実はプーチンの盟友、FSB(KGB)工作員が支配していて、プーチン支配を正当化する教義しか教えなかった。
 https://plaza.rakuten.co.jp/mamakuncafe/diary/202302070000/

 ロシアは、KGB→FSBの陰謀で支配された、何もかも嘘で固めた国家であり、自国民を大虐殺しても平然としていられる血も涙もない、人を人とも思わない冷血独裁国家だった。
 こんな独裁国家を持ち上げる櫻井晴彦や植草一秀は、いったい何者なんだ?

 私は、戦況を伝える、ボグダンレポートを視聴しながら一喜一憂する毎日だった。ボグダンは、日本で仕事をする商社員だったので、信用できると思った。
  https://www.youtube.com/@BOGDAN_Ukraine

 私は、プーチンによる侵略直後から、ロシアの戦力に苦しんで長期戦になっていても、最終的に、ウクライナの勝利を信じていた。
 それは必要のない侵略戦争と、祖国防衛戦争では、兵士の士気がまるで別物だからだ。ウクライナ兵の戦力は、見かけの数字の十倍以上あると考えなければならない。上からの命令で無理やり駆り出され、いつでも逃げ出したい、いやいや戦う兵士に勝機など訪れるはずがない。
 https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5945332.html

 開戦から3年が過ぎて、一時は絶望的な敗勢に陥りかかっていたウクライナだが、自国でドローン兵器の開発に成功した1年前から、戦況が大きく変わり始めた。
 つい数日前、ドローンのロシア大規模空爆によって戦況を決定的に有利に転ずる局面が生まれた。「蜘蛛の巣作戦」という。
 これがロシア敗戦の決定打になりそうな予感がする。

 ロシア核空軍、ガチで崩壊確定!“蜘蛛の巣作戦”でまさかの損害額“1兆円超”!爆撃機41機が次々に爆散、“蜘蛛の巣作戦”の被害
 https://www.youtube.com/watch?v=5tbe3mMej3k

 https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900026373.html

 【解説】ウクライナの大胆なドローン攻撃、ロシアと西側に重要メッセージ  2025年6月3日 ポール・アダムズBBC外交担当編集委員(キーウ)
 https://www.bbc.com/japanese/articles/c2e3vrwmpm8o

 ウクライナが1日に発表したロシア全土への一斉ドローン(無人機)攻撃が、どれだけ大胆不敵で、かつどれだけ見事な発想によるものか、強調しすぎてもしすぎるということはない。ウクライナはドローンを使い、ロシア空軍をロシア国内でたたきに行ったのだ。

 自分たちの攻撃でロシア側に70億ドル相当の損害を与えたというウクライナの主張を検証するのはとうてい無理だが、ウクライナの「クモの巣」作戦は、どれだけ少なく見積もっても、プロパガンダ作戦という意味では明らかに素晴らしい大成功だった。

 ウクライナの人たちは早くも、ロシアの全面侵攻が始まって以降のさまざまな軍事上の成功に比較して、今回のドローン作戦を語っている。比較の対象としてあげられるのはたとえば、2022年4月の黒海艦隊旗艦モスクワ沈没や、同年10月のケルチ橋爆発、2023年9月のセヴァストポリ湾ミサイル攻撃などだ。

 ウクライナ保安庁(SBU)が報道機関にリークした詳細から判断すると、今回の作戦はこれまでで最も手の込んだものだった。
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 引用以上

 ロシアの戦略爆撃機(ツポレフ)を41機破壊することに成功したと発表している。ロシア側の損害額は約1兆円に達するという。
 ロシアが保有する、航空宇宙軍は以下のように解説されている。固定翼が1200基、回転翼が700基、このうち戦略爆撃機は、数百機というところだろう。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%88%AA%E7%A9%BA%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%BB%8D#:~:text=8%20%E9%96%A2%E9%80%A3%E9%A0%85%E7%9B%AE-,%E6%A6%82%E8%A6%81,%E3%82%92%E4%BF%9D%E6%9C%89%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82 

 実は、ロシアは地上軍が劣勢になったとき核兵器を使うと、戦争の最初から恫喝をこめて発表している。
 ボクダンレポートでは、これまでプーチンが核兵器使用を命令したことがあったが、実戦に使用できる条件が整わず、結局使えなかったと報告している。

 核兵器は、臨界条件が微妙なので、経年劣化に対する厳密な調整が必要になる。調整しないまま使えば「不完全爆発」を引き起こしてしまう。それを可能な専門的人材が、戦争開始とともに外国に逃げ出してしまい、宝の持ち腐れになっているのだという。
 すると、ロシア軍は核兵器使用が技術的にできない可能性がある。

 だが、ロシア軍は、NBC兵器のすべてを持っている。核・生物・化学兵器の意味だが、技術的理由で、核や生物兵器を使えない可能性が強く、残るのはサリンやノビチョクだ。
 これをドローンに搭載して、支援国(ドイツやポーランド)や民間施設を空爆することしか残されていない。

 戦後、アロイス・アルメイヤという有名な予言者が、バルカン半島に発した戦争で、欧州が壊滅的な毒ガス攻撃を受けるというものがあり、ババ・バンガという予言者が、プーチンが最後の勝者になるかのような予言もあった。
 https://yurukuyaru.com/27462/

 https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5907249.html

 これが出回った当時、2015年ころの情勢から考えると、まるで21世紀に、旧時代的な壊滅的戦争が起きるなど信じる者はほとんどいなかった。
 だいたい、予言とか都市伝説というものは、外れるから予言だと思う人が多かった。あてにならないものの代名詞だったのだ。
 しかし、たつき涼や松原照子が東日本大震災を予言してから、少し風向きが変わった。

 プーチンによるウクライナ侵略が現実のものになり、まるで前世紀のような焦土戦争が始まって、もしかしたら、バババンガやアルメイヤの予言も現実のものになるかもしれない…と思う人も増えた。
 今回、ウクライナの「蜘蛛の巣作戦」の大成功により、プーチンは核攻撃のための手足をもがれた状態だ。
 となると残された「プーチンの栄光=ロシア領土拡大」を実現する手段は、ドローンによる毒ガス攻撃しかないように思える。

 ウクライナは、「戦争の常識」を根底から変えてみせた。
 常識的な何千億円もかけた陸海空軍の戦力よりも、数万円~数十万円程度で作れるドローンの方がけた違いに大きな戦果を挙げられることを示してみせた。

 だから、尖閣諸島での戦争が始まっても、それは通常戦争というより、ドローン戦争になることが確実だ。空母や戦車など役に立たない。
 訓練された屈強な兵士よりも、秋葉原のゲームオタクの方が大きな戦力ということだ。

  ドローンと次世代防衛の行方 Vol.1 ドローンは戦争の形を変えた…いま日本にもドローンが必要な理由 松田小牧 2023年11月28日
 https://drone-journal.impress.co.jp/docs/series/column202301127-01/1185661.html

  https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6107566.html

 実は、ドローンが戦争で大きな役割を果たすことは、軍事関係者の間では常識だった。それでは、日本でなぜ、ドローンの生産が遅れているのか?
 それは、ドローンが、あまりにも安く作れすぎて、軍需産業が儲からないからなのだ。
 日本では、防衛施設庁→装備庁が、兵器の調達をしているが、軍需産業は秘密のベールに包まれていることを利用して、腐敗しているといわれる。
 高価な兵器ばかり作りたがるのだ。安ければマージンが取れないからだ。

 ドローンが日本で配備がされていない理由は、安上がりで軍需産業が儲からないからだ。
 しかし、ウクライナでは、かつて平穏な時代には、ひどく腐敗していたウクライナ防衛産業だが、深刻な戦争が3年も続くと、底辺の生活者たちが、知恵を寄せ合って、本当に役に立つ兵器を作り始めた。
 
2024.06.29 ウクライナの希望、キラードローン・スタートアップの内幕
 https://wired.jp/article/ukraine-drone-startups-russia/

 中国でも似たような事情で、作ってもリベートがとりにくい安いものドローンは、腐敗した軍人たちにとって魅力的なものではなかった。
 だから現在でも、金になる高額兵器は開発されているが、本当に戦力になるドローンは、あまり顧みられていない。

 ウクライナは、背に腹が変えられない窮乏事情から、民衆レベルでドローン開発が進み、どんどん高度化していった。
 西側諸国の提供した超高額兵器、ミサイルなどは、あまり役立たなかった。
 ただ、支援金によって、外国からドローン原材料を購入し、今の攻勢が支えられている。

 対して、ロシアもドローンを大量に使っているが、大半がイランからの輸入品であり、ロシア国内では、開発力が乏しい。有能な若者は戦場に送られてしまっている。「祖国を守る」という士気も極めて乏しい。
 誰もプーチン政権など守りたくないのだ。

 まあ、戦争の本質を見てゆけば、それは「軍需産業の金儲け」が大きな役割を果たしている。第一次・第二次世界大戦の本当の理由も、ユダヤ人の軍需企業が戦争による「需要」を求めて焚きつけたものだと私は考えている。
 ウクライナ戦争も、ユダヤ軍需産業が兵器の消耗を焚きつけていることで戦争が終わらないのだと私は思う。

 しかし、安価なドローンが戦争の主力になれば、ユダヤ金融資本も、これまでのような大規模な金儲けができなくなる。国家の軍事戦略よりも、民衆レベルでの創意工夫による安価な戦争に代わってゆく。
 巨大国家が民衆の知恵に敗退する時代がやってきたのだ。

 今後、我々が直面する課題は、ドローンが毒ガスをまき散らすような事態が大規模に起きることだ。
 私のような呼吸器障害患者は、薄い毒ガスでも一発即死になる。これは「貧者の核兵器」と呼ばれることもある。人間を安価に大量抹殺するには最高の方法だ。

 対策があるのか? といえば、ない。ただ、ノビチョクやサリンなどは、大気よりも比重が重いので、地を這うように拡散する。
 したがって、対症療法ではあるが、使われた場合、「山に登る」という手がある。
  https://www.bible.com/ja/bible/81/MAT.24.15-21.JA1955

 どの山に登って、どのように生きながらえるか、計画を建てておくのも悪くない。