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整備業・中販店は地域密着経営で勝ち残りを(1)地域密着とは

2012年01月05日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備業・中販店は地域密着経営で勝ち残りを(1)地域密着とは、です。

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願い申し上げます

早速、本年最初の「Tio21ブログ」をお届けします。

市場が縮小し、スモールカーにシフトし、売上単価が下がり、整備工場や中販店などのカー
ライフ業界は内憂外患の状況である。

こうした経営環境を跳ね除け、目指す経営目標を達成していくには、「地域密着」を経営理念化し、
その経営に具体性を持たせることが必要だ。

整備業や中販店においては、地域密着と言う言葉は、かなり前から使われてきた。
しかし、経営の実態においては、それを真に意識し、実践してきたかといえば、
心寂しいものがある。

ナゼそうであったかを振り返ると、「地域密着」の定義が今一つ定まっていないからだ。
そこで、地域密着とは何かを、私なりに定義し2012年の経営指針とししたい。

いきなりだが、自動車保険の更新の際に、「前回の内容と一緒でいいですか?」
といった更新案内をしていないだろうか?
ナゼこのような案内しかできないのか、していないのか考えたことあるだろうか?

多くの整備工場や中販店では、「保険が複雑で商品内容を覚えきれないから」といった類の理由を
上げる。本当だろうか。私は大いに疑問だと思っている。商品内容は、何回か営業していれば自然と
覚えてしまう。

商品が複雑だと、単に理由を転化しているのだ。
本当の理由は、お客の正体を十分に把握していないからだ。

年齢制限や家族限定などは、契約者の年齢や家族のことが把握できていないと、
新たな割引や特約を提案できない。

創業時を思い出してほしい。
創業時は、起業前に勤めていた時の贔屓客や親戚縁者が主な顧客であり、創業社長が「フロント」
「メカニック」を兼務し、奥様が「経理」「総務」「業務」などを担当して日銭を稼いでいた。

当時は、主たるお客の属性、家族、勤務先などを把握し、来店時には「趣味の話題」「嫁や亭主の話題」
「子供や孫の話題」「地域行事の話題」などの話でコミュニケーションをとっていた。
お客と会社は、人間臭いに関係であった。

だから、お客に合ったお勧めの保険提案ができ、お客に喜ばれていた。
あるいは、すべて任せるから、と信頼関係で保険営業ができた。

あの整備工場、中販店には「俺を知っている〇〇さんがいる」、といった人間関係でつながっていて、
商売をしていた。これこそが「地域密着」だと、私は思っている。

地域密着を一言で言えば「個客密着」となる。

今は、こうした人間関係でつながっているお客が何人いるだろうか?
趣味がわかるお客の数がどれくらいいるだろうか?名前と顔とクルマが一致する客が
本当の顧客なのだ。あまりいないから、自動車保険の更新が、おなざなりの案内しかできないのだ。

認証から指定工場になり、いつしか「規模」を追う経営に変わってしまい、お客との関係は「取引」
でしかない。中販店とて同じである。10台前後の展示で、見込客には至れり尽くせりの対応をして
クルマよりも「人間(担当者)」を気に入って買っていただき、何台も代替えしてくれた。

展示規模が徐々に多くなるにつれて、商品というクルマを売る・買う「取引」の関係でしかない。
だから、相見積を取られてしまう。

地域密着というと、町内会の会員になり夏祭りなどの寄付をしたり、人を派遣したりといった、
地域の行事や祭事に貢献すること。あるいは、地域の顔役と夜の付き合いをすることと理解している。

企業も地域の一人(法人)であるので、こうしたことには積極的に参画することは、とても大切なことだ
が、それが地域密着と理解しているのは、いささか解釈が短絡すぎる。

お客という「個」に密着し、その集合体が「地域」になるのだ。

以上の事から、地域密着経営を定義すると
『お客を熟知し、よりフィットしたカーライフの世話を通じて、
絶対的な個客関係を築き発展させることで、個客シェアを拡大していく経営』

ということになる。


株式会社ティオ
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