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中販店のこれからを考えるー1.中販ビジネスの勝ち残り戦略

2011年10月18日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販店のこれからを考えるー1.中販ビジネスの勝ち残り戦略、です。

昨今の中販は、震災の影響が徐々に薄れ、いまでは震災前の環境に近い状態に戻っている。
とはいって、この9月の販売実績は、乗用車が前年比92.7%の263,895台、その他が40,199台、
前年比96.7%であった。

乗用車は、10カ月連続、貨物車は2カ月連続で前年割れが続いている。
自販連では、供給量不足(仕入不足)が主要因としているが、購買力が戻っているとは思えない。

こうした現実の中で中販店の経営環境は、4つの難題を抱えている。
4つとは「1.保有台数の減少」「2.スモールカーシフト」「3.万年玉不足」「4.台当たり利益減少」
である。

保有台数の減少は、販売の市場を縮こまらせる。ある程度景気が回復しても、台数の総量は伸びて
いかない。むしろ、減っていかざるをえない状況なのだ。

スモールカーにシフトすることは、売上高が伸びない事ばかりか、利益も伸びないことになる。
スモールカーを志向しているのは、シルバー世代と女性である。ともに懐にシビアなユーザーである。
このユーザーは、クルマへの拘りがない分クルマに対して、お金を掛けないのが一般的である。

万年玉不足は、新車販売が前年台数と同じ程度かそれ以下になっていけば、中古車の発生は
減ってしまう。では、これから新車販売が大きく伸びるかと言えば、その環境にない。ゆえに、
この先も玉不足は解消されない。

4つめの、台当たり利益は、スモールカーにシフトとすることもあるが、その他に販売競争がし烈になり
値引き合戦などから台当たり利益は伸び悩む。

これら4つ以外に「消費税」の税率アップが頭から離れない、もう一つの経営課題と言える。
この先、2020年までには、税率が二桁になりそうな雰囲気がある。

逆に、重量税や自動車取得税などが廃止されれば、バランスがとれ台数へのマイナス影響を、
緩和してくれるかもしれない。

さて、こうした4つの経営課題を乗り越えて、勝ち残っていくためには、従来にも増して「経営戦略」が
必要である。戦略などと言うと大上段に構えることになるが、要は、どんな経営が必要かを、
明確にすることである。

空き地に中古車を並べれば売れた時代は、二度と来ない。
ブローカー的経営は、ユーザーから支持されない。これからは、カーライフを一気通貫で提供できる
中販店が勝ち残りの優先権を与えられる。

勝ち残りの戦略は「地域密着で循環型効率経営」ではないだろうか。
そのためのキーワードは「マーケティング志向」「個別対応・提案」「回転重視の展示場運営」
「少数精鋭の拠点運営」だ。

この4つのキーワードを通じて、達成させる業態はバリューチェーンである「総合カーライフサービス業」
である。カーライフを一気通貫させる、いわばカーライフのワンストップサービスを提供できる業態
こそ、個客から選ばれる中販店になっていくものと確信する。


株式会社ティオ
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