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整備売上の要素は6つあった(5)!

2010年04月16日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備売上の要素は6つあったの5回目です

整備売上6つの要素の「入庫機会×対象台数×入庫促進×提案品質×買上単価)×CS」の四つ目「提案品質」は、管理客と新規客とも同じ検討課題である。

昨日までの大項目の3つは、入庫前の「台数」に関することであったが、提案品質と買上単価は入庫後の「単価」に関することになる。その単価の一つである「提案品質」は、言いかえると「買上点数」に相当する。

一品ごとの単価も大変重要だが、買上点数も単価をアップさせる大きな要素なのだ。オイル交換のお客さまに、オイルだけ販売するのはではなく、関連する「フラッシング」「オイル添加剤」「エレメント」などのプラスワンを勧めることだ。

検討課題としては「問診技能×渉外能力」だ。問診は、故障原因を掴むために様々に質問をする行為であると同時に、お客さまが気付かない不具合を発見する行為であり、アドバイスをするための行為でもある。したがって、入庫になった以上は、すべてのクルマに対して問診をすべきである。

また、問診はお客さまに安心感を与え、信頼関係を築く場面でもあるので、すべて行うことを前提とすべきである。ちょくちょくお見えになるお客さまで、走り方までも頭に入っているような場合は、省くこともあるが、それ以外は、問診をパスしてはならない。

問診を行うには、整備履歴を手元に置きながら進める。新規のお客さまの場合は、分解整備記録簿を置いて行うとよい。故障や不調の場合は、メカニックが行う「トラブルシューティング」の要領で、故障原因が特定できるように進める。

点検や車検の場合は、年式や走行距離などから、発生すると思われる不具合症状や、季節によって起こる不具合症状の有無から具体的に質問するとよい。冬場であれば、エンジンのかかり具合のことや、燃費のことなどを聞き、気になるような答えが返ってきたら、そこをさらに掘り下げて行くとよい。

問診は、言葉のキャッチボールだから、一方的に「質問」し、イエス、ノーだけで答えさせるのではなく、話し言葉になるような質問が大事である。そこに、お客さまの希望、要望なども入っているからだ。

問診が一通り済んだら、その事に対して何が必要か、不要かの結論を出すこと。聞いて、ありがとうございました、で終わってはお客さまに不安を与えるだけになってしまう。お聞きした限りでは、おクルマ快調と思われますので、今回は基本点検だけでよろしいかと思います。といった回答を出すことだ。

不具合などがあれば、整備提案をすることになる。この時に、提案内容を基にお客さまと整備項目、金額の交渉を行う。これが検討課題の「渉外」である。

渉外をスムースに進めるためにも、提案は複数用意するとよい。俗にいう「松竹梅」だ。一案だけだと「ノーサンキュー」となる確率が高くなるが、複数提案すると購買率も上がる。

新品部品または中古部品を使う方法や、グレードを二つ提案するなどして、お客さまが選べる条件を提示することが、渉外をスムースに運ぶ秘訣である。

どれもノーサンキューとなれば、「では、後日整備としておきますね」とすればよい。お客さまは、整備のプロである私たちを頼って依頼をされる。それに応えるには、お客さまから頼まれたことだけで済ますのではなく、プロの判断を加えて、最適なカーライフがおくれるように、最善の整備を提案するスタートが「問診である。フロントを担当されている方は、このことを肝に銘じて接客してほしい。

問診技能を高めるためにも、フロント担当者は「整備技術講習」に参加すべきだ。この講習は、メカニックを対象にして行われるが、その事がフロントの問診にとって、必要な知識になる。また、新車発表会に出かけて行き、試乗をして来て欲しい。これも、問診には大事な情報源になる。


次週月曜日は「買上単価」について考えたい。


株式会社ティオ
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