東近江市北菩提寺町に鎮座される「押立(おしたて)神社」。御祭神は『 火産霊神(ほむすびのかみ)・伊邪那美神』。旧湖東町の約3分の2を占める押立郷18字の総氏神で、通称「大宮さん」と親しまれます。
『有栖川宮幟仁親王』御染筆の社号額
由緒「祭神2座のうち火産霊神は上古より押立山三瀬嶽に鎮座され、伊邪那美神は神護景雲元年に加賀白山より遷御されたもので、現に山上に本宮趾がある。天正元年神異あって一色字開運の文室康兼の邸に霊水が湧出したので権殿を設け運命水社を祀る。しかし、半年後に現在の社地に社殿を造営し押立総社押立大明神と称して尊崇するに至った。明治元年押立大明神を押立神社と改めた。」滋賀神社庁HPより
南北朝・延文2年(1357)建立の大門は、四脚門、入母屋造、檜皮葺で国重要文化財の指定。
大門の向こう真っ直ぐに見える拝殿と、社殿を包み込む鎮守の森。生憎のお天気でしたが境内には私たち以外に人影は無く、鎮守の森も雨に濡れてしっとりと深い緑に覆われています。
入母屋造 間口4間 奥行5間の拝殿
拝殿後方に鎮座される御本殿は、3間社流造向拝付 檜皮葺で応安6年(1373)の建立。大門と同じく国重要文化財の指定。
本殿高欄の左右には、かなりの時代を経たと思われる木製の神殿狛犬さんが守護の任を勤めています。一体どれほどの長い時間をここで過ごされてきたのか・・・
本殿前階段下左右より神域を守護されるのは、仔を抱く吽形と膝に手を置く阿形の神猿さん一対。何故、神猿なのか・・・気になって宮司さんにお伺いしたところ、今から1040年ほど前「押立神社」は押立山の山頂から、現在地に移されましたが、この時、神馬がお迎えに行き、神様の守り役として、猿が案内を勤めました。元々、ここには木彫りの猿像が鎮座されていましたが、多くの人に触られた為、傷みが酷く、やむなく宝物庫に保管され、その代わりとして石で作られた神猿像が建立された・・との事です。
更に一歩下がって御本殿の左右より神域を守護されるのは八つ手の葉を広げたような尾を持つ浪花タイプの狛犬さん一対。
境内の御神馬は神猿の謂れにのっとり、押立山の山上を向いて置かれているそうです。
腹掛けの御神紋は「三盛一ツ巴」。巴紋の中でも珍しい御神紋で、私には初見。全てにおいて心地よく清々しい神域でした。
参拝日:2015年7月16日
おはようございます!
えっ?
木の狛犬?
こんなのあるのてすね。
まるで、シャッキーチェン主演の木人拳の映画みたいです!
神殿内の狛犬には木製のものが多くありますよ
というか、人目にふれないご神体の近くなどは殆ど木彫り
いわゆる神殿狛犬と呼ばれています。
凄いですね!!
もうお引越しを終えられて、すごすぎて尊敬です。
あちらでも、よろしくお願いいたします。
木製の狛犬さんがあるのですね。
初めてです。
狛犬好きにはまた格別の味わいがあります。
兵庫県の出石にある出石神社の木製狛犬さんは
拝殿におられるので、じっくり拝見出来ます
https://blog.goo.ne.jp/tibinekosan/e/65a568b1b2954de6c0b63322c4922746
独特の困ったような顔が、お気に入りの一対です