昨日に続いて参道の突き当たりに楼門。上部には平安時代中期の学者・『慶滋 保胤(よししげ の やすたね):大江匡衡(おおえのまさひら)』が『菅原道真公』を讃えた「文道大祖 風月本主」の文言が刻まれています。
楼門の前・左右より神域を守護されるのは、明治39年(1906)建之の浪速狛犬さん一対。口を大きく開けた阿形さんは、某お菓子の髭のおじさんに似てとっても陽気な雰囲気。対する吽形さんは非常に思慮深げな顔つきをしています。
楼門を潜って手水社へ。日本を代表する三大天満宮の一つだけあって、吐龍は無く、撫で牛さんが注ぎ口の上にどっしりと座り、参拝者を見守っています。
当然ですが、こちらにも様々な顔立ちの撫で牛さんがいて、見ている私たちも不思議とゆったり気分。
そんなお牛さまに願いを託す「ひたすらに おすがり申す お牛さま」と刻まれた鳥居。何が何でも!の悲壮感が無く、どことなくゆったりと感じられるのは、すがる相手が「お牛さま」だからかも。
鳥居の奥には何列もの絵馬掛けがあり、そのどれにもびっしりと願いが籠められた絵馬が掛けられています。毎年10万枚以上もの絵馬が奉納されるとのこと、「受験生のみんな、ガンバレ!」
絵馬掛けの近くに鎮座される「末社:一之保神社・奇御霊神社」。
「一之保神社」、御祭神は『菅原大神』。「奇御霊神社」、御祭神は『道真公の奇御魂』。
鳥居両脇より神域を守護されるのは浪速タイプの狛犬さん一対。頭上に張り出したたくさんの枝は全部梅の枝。きっと初春の頃にはとても素敵な光景が見られる事でしょう。
通路を挟んだ向かいに鎮座される「白太夫社」。御祭神は『白太夫(度会春彦翁)』。道真公の守役として大宰府までお供した方で、子授け・安産の神とされます。
「火之御子社」。御祭神は『火雷神』。雷除けの霊験をもち「北野のおけら詣」の火縄はこのお社の浄火を移したものです。
鮮やかな色彩に彩られた中門、様々な場所に施された豊富な彫刻の中に、日月星がある事から「三光門」とも呼ばれています。中央には『後西天皇』御宸筆の『天満宮』の勅額が掲げられており、国重要文化財に指定されています。
この美しい三光門を二百年近く守護してきたのは、文化7年(1810)建之の狛犬さん一対。吽形さんのこんなに長い角、多分ですが神殿狛犬以外では、お目にかかった事がありません。
参拝はした筈ですが、撮りこぼした境内社は他にも何社かあったようです。それはこの際目をつぶって・・😅 続きは「北野天満宮~其の三」で
参拝日:2007年12月1日&2009年11月21日