tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

興福寺で除夜の鐘が撞(つ)ける!/毎日新聞「やまと百寺参り」第36回

2019年12月26日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の発刊を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先週(12/19)掲載されたのは「世界遺産で除夜の鐘を/興福寺(奈良市)」、執筆されたのは奈良が好きで奈良市に引っ越して来られた山﨑愛子さんだ。
※トップ写真は、興福寺菩提院大御堂で執り行われる「除夜の鐘」=2017年12月31日

年越しといえば除夜の鐘。県内のお寺では除夜の鐘が撞(つ)けるところが多く、詳しくはサイト「立待の月と野山の錦」に掲載されている。そのうちの1つが興福寺(南円堂と菩提院大御堂)。午後11時頃から配付される整理券を入手すれば、撞くことができるのだ。では山﨑さんの記事を以下に紹介する。
  
2018(平成30)年に中金堂が落慶した興福寺は、法相宗の大本山です。阿修羅像はじめ国宝の仏像では全国の寺社の中で最も多い18件を所蔵、五重塔など国宝の建造物や多数の文化財を有します。世界遺産「古都奈良の文化財」の一つに登録されています。

大晦日に興福寺では私たち一般人も除夜の鐘を撞(つ)くことができます。撞ける場所は2カ所、南円堂(なんえんどう)と菩提院大御堂(ぼだいいんおおみどう)です。整理券が必要で、午後11時ごろから、それぞれ先着100人に配布されます。例年、菩提院大御堂の方が比較的人数に余裕があるようです。

午後11時半ごろから皆で声を合わせて般若心経を読経したあと、整理券の番号順に鐘を撞きます。過ぎた日々の煩悩を取り除き、新年が良い年であるように願いを込めて、自ら撞く鐘の音はひときわ美しく澄んで、大みそかの夜空に響きます。

菩提院では午後11時ごろから除夜の鐘を撞いている間、非公開の大御堂が開扉され、ご本尊の阿弥陀如来坐像、稚児観音立像などを拝観できます。(奈良まほろばソムリエの会会員 山﨑愛子)

(宗派)法相宗
(住所)奈良市登大路町48番地
(電話)0742-22-7755
(交通)近鉄奈良駅から徒歩5分
(拝観)9時~17時 境内自由
(駐車場)有(有料)


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2019年初めて訪ねた「奈良県内飲食店ベスト5」/奈良新聞「明風清音」第31回

2019年12月25日 | 明風清音(奈良新聞)
今年も県内でたくさんの美味しい料理をいただいた。年末にあたり「私が今年に入って初めて訪ねた飲食店のベスト5」を奈良新聞の「明風清音」欄に寄稿した(2019.12.18付)。住まいが奈良市なのでどうしても奈良市内に偏るが、来年はもっと中南部のお店も訪ねたい。以下、全文を紹介する(紙面には誤って「校正前」の原稿がそのまま掲載されたが、以下の文章と紙面の画像は校正後のものを載せている)。
※トップ写真は「旬菜こまち」の「ならまち御膳」(税別1500円)

年末奈良グルメ回顧
今年も県内の美味しい料理をたくさんいただいた。年末にあたり私が「今年初めて訪ねた飲食店」のベスト5を紹介する。リストは1~5位のランキングではなく、北から順に並べた。なお当初リストに入れる予定だった「旬菜こまち」(奈良市西寺林町)は来月に閉店されるそうなので、泣く泣く除かせていただいた。



「スローフード・ニーノ」の週替わりランチにサラダをプラス(税込1350円)

スローフード・ニーノ(奈良市西御門町)
オーナーシェフ・西野忠伺(ただし)さんのお名前から、この店名がついた。近鉄奈良駅と大宮通りを隔てたお向かいのビル1階のイタリアンだ。トリップアドバイザーの「外国人に人気の日本レストラン」で全国2位に輝いたこともある実力店だ。私はこのお店を奈良テレビ放送の「ゆうドキッ!」(11月7日放送)で知った。昼も夜も人気の店だが、私はもっぱらランチタイム(11時半~14時半)にお邪魔して、平日限定の週替わりランチ(税込1000円)をいただいている。パスタのほか、ピザやリゾットもおすすめだ。定休日は月曜日(変更される場合あり)。



「焼肉の牛太郎」の「黒毛和牛盛り合わせコース」(税別2750円)のメインのお肉

焼肉の牛太郎(奈良市餅飯殿町)
奈良もちいどのセンター街のまん中あたり、スーパーオーケストの2階にある。営業は夜のみ(17時から)。おすすめは「黒毛和牛盛り合わせコース」(税別2750円)だ。このコースでは、ドリンクや野菜が持ち込み自由。階下のスーパーで買ったり、いただき物を持ち込んだり。家庭菜園を持つ友人は、文字通りの朝採れ野菜を持ってきてくれる。お肉は美味しくて、ボリュームたっぷり。同店は無休だ。



「ステーキ・ジン」の「鉄板焼きステーキランチコース」(税込3900円)のメイン料理

ステーキ・ジン(奈良市西大寺芝町)
西大寺の東門から塀沿いに少し南に下ったところにある。昼も夜も営業しているが、私はもっぱらランチタイムに利用している。ランチの基本は3種類で「大和牛とヤマトポークの自家製ハンバーグランチ」(税込1600円)「鉄板焼きサイコロステーキランチ」(同1900円)「鉄板焼きステーキランチコース」(同3900円)。カレーに向いた部位が入荷したときは「特製カレー」(同1100円)も。シェフの見事な手さばきを見ながら、美味しいお肉を堪能していただきたい。定休日は火曜日(12月24日は営業)。


「鳥喜久」の「串焼き盛り合わせ」(税込950円)

鳥喜久(生駒郡平群町西宮)
近鉄竜田川駅から線路沿いに北へ徒歩5分のところにある鶏料理の専門店。営業は夜のみ(17時から)。こんなに美味しい鶏料理に、私は初めて出会った。焼き物も揚げ物もとても美味しくてボリュームもたっぷりだが、忘れてはいけないのが締めの「鶏めし」(税込900円)。米から炊くので早めに注文しておくのがコツだ。定休日は、火曜日と水曜日の2日間。


「讃岐うどん雅流」の「釜玉うどん」(税込600円)に「ミニカツ丼」(同510円)をプラス

讃岐うどん雅流(がりゅう 五條市犬飼町)
JR大和二見駅から西へ約1㌔の国道24号沿いにある。ご主人はかつての名店「梅田はがくれ」(昨年9月に閉店)で修業を積まれた。営業は昼のみ(11時~14時)だ。はがくれ直伝の讃岐うどんはもっちりしていてコシがある。シンプルなトッピングを選び、麺そのものの美味しさをシッカリと感じていただきたい。うどんのほか定食やごはん物も充実。定休日は火曜日と第2・第4月曜日。

「奈良はうまいものばかり」。来年も、県内の美味しいものを食べまくりたい。(てつだ・のりお=奈良まほろばソムリエの会専務理事)


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新技術!紫外線照射でミカンの腐敗を防止

2019年12月24日 | 日々是雑感
和歌山県に生まれたので、ミカンは子どもの頃からの大好物だ。それは今も変わらないが、近所のスーパーなどで売っているミカンの味では満足できないので、帰省したときに道の駅で買い求めたり、直接農家から取り寄せたり…。
※トップ画像は産経新聞のサイトから拝借

しかし悩みの種がある。日にちがたつと、青カビが発生するのである。特に箱の底にあるミカンで発生しやすいので、できるだけ広げて重みがかからないようにしたり、冷蔵庫に入れたりしているのだが、どうしても一定数カビが発生してしまう。

そんなとき、こんな記事を見つけた。産経新聞(大阪本社版)夕刊1面トップ(2019.12.12付)に「腐るミカンの方程式 攻略 和歌山の研究所 新装置開発 紫外線照射 抗菌物質を増やす」。開発したのは「雑賀技術研究所」という、いかにも和歌山らしい名前の研究所である(雑賀鉄砲衆を連想させる)。以下に記事全文を貼っておく。

ミカン出荷量日本一の和歌山県で、地元の財団法人と栽培農家が協力して今年、ミカンの腐敗を抑える新装置を開発した。紫外線を照射して抗菌物質を増やす仕組みで、すでに試作機では性能が証明されている。来秋には実用化し、全国のミカンの産地にも導入を促す。国内での流通効率を上げるだけでなく、近年本格化している輸出の後押しにもなりそうだ。(西家尚彦)

装置を開発したのは、和歌山市の一般財団法人「雑賀技術研究所」。果物の糖度計測や品質選別の機器を手掛けてきたが、ミカン農家から腐敗に悩む声が多く寄せられ、考案した。コンベヤーにミカンをのせ、装置の中で数秒間、紫外線を照射することで抗菌物質「スコパロン」を増やす。スコパロンは酸化防止効果のあるポリフェノールの一種で、ミカンが紫外線などの外部ストレスを受けると、果実を保護するため皮に生み出される物質だ。

これまでにもミカンの皮に紫外線を照射し殺菌する製品は存在したが、産地で大規模に導入されることはなかった。照射後に雑菌が付くと数日後に腐敗が進むなど、効果が限定的だったからだという。

■産地同士でも協力
研究所は平成29年、同じミカン産地の静岡県などと協力し共同開発に着手。全国各地のミカン約3万5千個を使い、照射する紫外線の波長や時間、強度などの条件を変えて繰り返し実験し、試作機を仕上げた。照射したミカンと照射しないミカンを同じ条件で約1カ月保存した結果、未照射の腐敗率は42%、照射の腐敗率は19%で、効果が実証できた。担当者は「紫外線をあて過ぎると皮が変色するため、照射後も表面の鮮度を保つ苦労を重ねた」と明かす。

今年9月下旬には、和歌山県有田(ありだ)市のミカン選果場に地元農家を集め、装置の実演会を開催。性能を目の当たりにした農家は「救世主のような装置」「選別作業も楽になる」と歓迎の声を上げた。参加したミカン農家、沢崎良樹さん(44)は「傷の付いたミカンを出荷しないよう常に目を光らせているが、小さな傷を見過ごして箱詰めしてしまい、青カビが広がるケースもある。多少の傷があっても腐りにくくなる装置があれば重宝する」と話し、実用化に期待を込める。

■輸出強化へ後押し
研究所は、将来的には海外輸出の後押しも狙う。和歌山県では5年ほど前から東南アジアを中心に海外輸出を強化。県農業協同組合連合会によると、平成30年産の海外出荷は約75トンだったが、令和元年産以降は当面、年約180トンを目標に掲げる。輸出先も、現在はマレーシアとシンガポールの量販店向けが主だが、将来的には米国やカナダへの販路拡大も目指している。

海外の販路拡大では、船舶や航空機で輸送中の腐敗を抑えるのが課題だが、今回性能を実証した新装置があれば弾みが付きそうだ。和歌山県の担当者は「甘みと酸味のバランスが絶妙な和歌山ミカンが品質を保ったまま海外でも消費されれば、県の農産物全体のアピールにもつながる」と話している。


和歌山ミカンは「甘みと酸味のバランスが絶妙」とあるが、これは全くそのとおりだ。最近は甘いだけのミカンやぼやけた味の(味の薄い)ミカンが多いが、和歌山のミカンは酸味がアクセントになっているから美味しいのである。なお私が子どもの頃、ミカン出荷量は「1位静岡、2位愛媛、3位和歌山」だったが、知らないうちに1位になっていたのは嬉しい(2位愛媛、3位静岡)。柿の出荷量も和歌山は日本一だから、堂々の「果樹王国」なのである。

紫外線が抗菌物質を増やすとは、初耳だった。これで輸出にも弾みがつくことだろう。果物はガンの発生リスクを抑えるとか、ミカンの皮の裏の白い筋はガン予防になると言われる。ミカンはこれから晩生(おくて)の出荷が始まる。年末には帰省して10kg箱のミカンを買い込んで、お正月には食べまくるぞーっ。
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うまい!もっちり、つるつる 吉野葛入り手延べそば(川口製麺所/東吉野村小川)

2019年12月23日 | グルメガイド
東吉野村在住のSさんから、川口製麺所(吉野郡東吉野村小川201)の「丹生(にう)の糸 吉野葛入 高級手延べそば」(18束入り)を頂戴した。1食2束として、9食分にもなる。年越し蕎麦用に置いておこうと思ったが蕎麦は大好物、待ちきれなくなって昨日(12/22)のランチタイムにいただいた。
※トップ写真は2束(100g)を6分間湯がいたもの。麺はやや太めだ



うーん、これはもっちり、つるつるしていて美味しい。蕎麦には珍しい食感だ。もちもち感がスゴいが、それは粘り気の出る吉野葛を使っているからだろう。年越し蕎麦のように「かけ蕎麦」(温)でいただいたり、鍋物の締めに入れるのにピッタリだ。吉野郡にこんなにもっちり系の美味しいお蕎麦が多いのには、何か理由がありそうなので、これから当たってみることにしたい。なお、このお蕎麦のお取り寄せはこちらのサイトから。



Sさん、美味しいお蕎麦をありがとうございました!

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川上村ホテル杉の湯で、恒例の「柿の葉寿司祭(まつり)」が開催されました!(2019.12.5)

2019年12月22日 | 観光にまつわるエトセトラ
私はホテル杉の湯(吉野郡川上村大字迫)で年4回(3月、6月、9月、12月)、ホテル従業員や村民向けに「シリーズ講演会」を開催している。申し込み不要、参加費も無料という気軽な講演会である。次回は2020年3月18日(水)15:30~17:00「信長の野望 v.s. 光秀の反逆」のタイトルで実施する(第23回=末尾のチラシご参照)。


この写真とトップ写真は、ホテル杉の湯支配人の柳本泰男さん

前回(第22回)は12月4日(水)「やまと古寺巡礼(2)五條・葛城」のタイトルで開催した。講演の日は杉の湯に宿泊して翌朝に帰るのだが、12月5日(木)に「柿の葉寿司祭」があることを知ったので、見学させていただいた。同祭は春と秋の年2回、開催されている(今秋は12月にずれ込んだ)。柿の葉寿司は日本遺産の「構成文化財」に認定されている。同村のHPには、


指導される徳岡さん(「草もち・柿の葉すし 徳岡」)

塩でしめた鯖の押し寿司を柿の葉で包んだもの。柿の葉には初夏の新緑、秋の紅葉した柿の葉どちらも食欲をそそります。川上村の家庭の味。お店ごとに微妙に違う味を楽しみませんか。日本遺産「森に育まれ、森を育んだ人々の暮らしと こころ~美林連なる造林発祥の地“吉野”~」の構成文化財の1つとして認定されました(平成28年)。


こちらは中平さん(「中平商店」)

当日は「草もち・柿の葉すし 徳岡」(大字西河167-2)のご主人と、「中平商店」(大字迫1334-32)の女将さんが指導に来られていた。「柿の葉寿司祭」の様子は、支配人の柳本泰男さんがご自身のブログで紹介されているので、以下に全文を引用させていただく。


プラスチックの容器にサバを入れ、寿司飯を詰めていく





本日(12/5)は杉の湯で柿の葉寿司祭を開催しました。ここ数年、春と秋に開催しています。今年は12月にずれ込んでしまいましたが、地元の柿の葉寿司屋さんが、柿の葉を揃えてくださいました。いつもは横から眺めているだけの私も材料が1人分余っていましたので、飛び入り参加することに。


容器から取り出したサバ寿司を柿の葉に巻いていく。この季節はきれいに紅葉している



プロの柿の葉寿司屋さんの説明と指導を受けながら順序良く柿の葉寿司を作っていきます。鯖を型に置いて酢飯を乗せ、ぎゅっと押し込んで、型から外すとお寿司のできあがり。ここまでは順調でしたが、最後の柿の葉で包んで折り箱に収めるところが難しい。元来、無器用な私は先生の手直しをうけながらどうにか仕上げることが出来ました。




掛け紙(包装紙)のイラストも、参加者自身が描く


きれいに柿の葉寿司の詰め合わせが完成

最後に包装紙に思い思いの絵や文字を描いて出来上がり。出来上がった柿の葉寿司10個はお土産にして、一晩寝かすとより美味しくなるとかで、明日のお楽しみに。昼食には村内7店舗から集めたそれぞれのお店の柿の葉寿司の食べ比べセットをいただきました。一店舗ずつ回らずに食べ比べができます。こんな良いものはありません。とても楽しい体験でした。次回は来年5月か6月に。



最後に昼食として、柿の葉寿司の詰め合わせが出てきた。村内10ヵ店のうち7ヵ店(「十起寿司~Season~」「橋戸」「大滝茶屋」「徳岡」「すぎもと」「中平商店」「松屋」)の柿の葉寿司が入っていて、「お気に入りのお店1つに〇をしてください」とある。私もいただいたところ、塩加減や寿司飯の味に微妙な違いがあり、それが楽しかった。なかなか甲乙は付けられない。アンケート用紙には、こんな挨拶文が書いてあった。



ようこそ吉野川源流 水源地の村「かわかみ」へ
本日は、「柿の葉寿司祭」にご参加ありがとうございます。ご用意いたしましたのは、村にある柿の葉寿司店の柿の葉寿司です。山奥の小さな村に柿の葉寿司店が幾店舗もあるという村の魅力を堪能していただければと、全国でも珍しい催しを企画いたしました。今日は、柿の葉寿司をはじめとし、湯盛温泉や川上村をご観光いただくなど、ごゆっくりお楽しみください。 令和元年12月5日


次回の柿の葉寿司祭は、2020年5~6月だそうだ。日が決まりましたら、当ブログでお知らせいたします!

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