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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

万博も開幕し、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

Topic 09年の宿泊者数は、256万人?

2010年06月24日 | お知らせ
今朝(6/24)の日本経済新聞(近畿経済B面)に《宿泊者数、「精度に難」調査法変更、奈良県、前年より100万人減に》という記事が載っていた。《奈良県は23日、観光客の宿泊統計の調査方法を抜本的に改めると発表した。新方法に基づく2009年の県内延べ宿泊者数は256万7千人(推計)で、従来方法による08年の推計値350万5千人と大差が出た》。

《県は「従来方法は廃業した施設などを推計母数に含めていた上、小規模施設の実態を反映せず、十分な精度を持っていなかった」と説明した。新方法の調査対象(推計母数)は531施設。県内を6地域に区分し、民宿を含めた288施設に調査票を送付。163施設の回答から定員稼働率を算出し、地域別の収容人員などを勘案して推計値をはじいた》。

《従来は旅館業法による届け出件数に基づき宿泊施設数を747として推計していたが、訪問調査やヒアリングの結果、届け出のないまま廃業した施設などが約3割に上る実態が判明。推計母数から除外した。荒井正吾知事は「過去のデータについても、推計母数を訂正するなど修正できないか検討する。入り込み客数の調査方法も見直す」と話した》。

《観光庁は07年から全国で、従業員10人以上の宿泊施設のみを対象に宿泊統計調査を実施している。奈良県の場合は70施設が対象で、09年の推計値は109万4640人。県は「小規模施設が大半を占める奈良の実態に即していない」とみている。京都市は今年度から観光庁の指導にそって、観光統計の新たな統一基準を採用する》。

同じニュースが同日付の奈良新聞にも出ていて《平成20年までの調査は、県内約750の宿泊施設の2割弱にあたる約200施設(県旅館・ホテル生活衛生同業組合加入施設のみ)にアンケート形式で実施。回答施設の平均稼働率を算出し、全施設の収容定員(約35000人)に掛け合わせて、宿泊者数を推計していた。ところが、回答の回収率は20%(約40施設)と低く、廃業施設や組合非加入施設を含まないため精度が疑問視されていたという。今回、廃業施設やラブホテルなど約250施設を対象から外し、民宿やキャンプ場など小規模施設を含む約530施設に絞り込んだ。このうち約290施設にアンケートや聞き取り調査を実施。6割近くの約160施設から回答を得た》とある。

つまり、これまではわずか40施設(全体の5.3%!)から回答を得て「平均稼働率」(逆算すると27.40%)を算出。これに、廃業施設やラブホテルを含む全施設の収容定員を掛け合わせて宿泊者数を推計していたというのだから、全くあきれる(35000人×365日×27.40%=350万人)。

奈良県の宿泊者数が過大だということは、早くから当ブログで指摘し、たくさんのコメントをいただいた。新方法による256万人も、観光庁の「09年の推計値は109万4640人」という数字の2.3倍にもなる。小規模施設が、果たして147万人もの人を泊めているのだろうか。ピークシーズンだけ営業する民宿なども多いのに。
※「21世紀の観光戦略」が破綻!?(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/da7d703aca3132bb8f54b9db7d9948a9

また県は、観光庁の統計(従業員10人以上の宿泊施設のみが対象)は「小規模施設が大半を占める奈良の実態に即していない」というが、日本の宿泊者数ワースト5は、奈良県、徳島県、鳥取県、島根県、高知県だが、これらすべて「小規模施設が大半を占める」県ではないか。これら全ての県において小規模施設の数字を足し合わせたところで、ランキング自体(ワースト1=奈良県)は変わらないのではないか。

奈良新聞には《今後、同調査は4半期ごとに実施する》とあるが、対象施設を530施設としているのに、わずか160施設(約30%)から平均稼働率を聞き出し、そこから全体を推計する、というのは乱暴な話だ。調査頻度を上げるのも大切だが、正確さを期するためには、アンケート回答率(回収率)を上げることが先決ではないだろうか。
※トップ写真は、猿沢池畔の土産物店で、6/2撮影
コメント (6)
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同時進行!平城遷都1300年(26)記念講演とシンポジウム

2010年06月22日 | 平城遷都1300年祭
6/8(火)、奈良財務事務所(財務省近畿財務局)主催の「平城遷都1300年祭記念の基調講演並びにシンポジウム」が、開催された(13:00~16:30)。タイトルこそお堅いが、1300年祭にちなんだ「粋な企画」である。司会・進行は所長の嶽釜志津江(たけがま・しづえ)さんだ。当日の模様が奈良新聞(6/9付)に掲載されている。見出しは《県民の力で魅力発信 - 奈良財務事務所シンポ 経済効果検証 ハコモノ観光は過去のモデル 本物志向の提供を》だった。

《平城京の歴史を学ぶ講演と平城遷都1300年記念祭の経済効果を検証するシンポジウム(奈良財務事務所主催)が8日、奈良市登大路町の県文化会館で開かれ、財界や専門家などの有識者らが、県観光のあり方について意見交換した》。

《一部は県立図書情報館の千田稔館長が、平城遷都で主導的な役割を担った藤原氏の権力闘争を軸に、平城京の国家形成の過程を解説。官僚制度や法治国家、天皇制など「日本の礎を築いたのは74年間続いた平城京時代。それを発信できるかが奈良の人の力にかかっている」と呼び掛けた。2部のシンポは、同事務所の嶽釜志津江所長がコーディネーターを務め、有識者ら4人と同祭開催に伴う県観光への波及効果などを検証した》。


千田稔さんの基調講演(6/8)

さて、第1部の千田稔氏の基調講演は、「平城京という物語」というテーマだった。平城遷都への道程を、藤原不比等を軸に分かりやすく語られた。「不比等が娘(聖武天皇の母)に『宮子』(=都)と名付けたところに、『遷都するぞ』という意志が感じられる。『光明子』(聖武天皇の后)という名前にも、『皇后にしたい』という気持ちが入っている。やや出来すぎの名前なので、後で付けたのかも知れないが」など、千田節が炸裂した。

第2部はシンポジウムだった。冒頭、コーディネーターの嶽釜志津江所長が、「平城遷都1300年祭が奈良県下にもたらす影響、経済効果」という資料に基づき、詳しく説明された。なお嶽釜所長ご自身、宮跡会場でボランティアとして活動されている。この日のお話の概要は、

Ⅰ.平城宮跡会場の来場者
春季フェア期間中(4/24~5/9)の来場者数は54.4万人(当初予想は35万人)で、1日平均3.4万人もの人が訪れた。春季フェア以降(5/10~5/19)の平均来場者数も2.2万人/日と、当初予想(平日5千人、週末1万5千人)を上回る。当初予想の2倍の人が平城宮跡会場を訪れている。宮跡会場の「もてなしボランティア」(1300年記念事業協会が募集)は1870人、平城遷都祭2010の「運営ボランティア」(平城遷都祭実行委員会が募集)は780人にのぼった。


ハートフルトラム(5/29 平城宮跡会場で撮影)

Ⅱ.「奈良大和路・秘宝秘仏特別開帳」の状況
秘宝秘仏特別開帳(通年)では、各地からのツアーが組まれたり、特別講座が催されたりと、大きな関心が寄せられている。特に私が嬉しかったのは、「ナント・なら応援団」が拝観支援を行った中宮寺が、例年の約4倍、法隆寺が例年の約2倍、伝香寺が例年の数倍(私のカンでは10倍くらい)と、多くの拝観者を集めたことだった。お寺は秘仏を公開したいが、見張り番や説明をする人がいない。そこを埋めれば、今回のようにたくさんのお寺が秘仏公開に応じてくれ、拝観者も押し寄せるのである。

Ⅲ.地域イベント(「巡る奈良」事業)の実施状況
来訪者・参加者は例年を上回っている。自治体・住民・NPOなどが主催・参加・協力しており、ボランティアも活躍している。あるイベントでは、遠方からの参加者が(会場に近い)明日香村や橿原市の宿泊施設を利用したのでほぼ満杯で、小売・飲食店の売り上げも5割増となった。

Ⅳ.宿泊者数の動向
1~4月の奈良市内8ホテルの宿泊者数は約15万人で、前年同期(約13万人)に比べ、15.2%増加した。特に4月の客室稼働率は86.2%と、ほぼ満室状態だった。4~6月の予約状況も、前年同期比約5割増。

Ⅴ.コンベンションの開催状況
22年度の開催予定件数は132件で、昨年度比63%増。奈良県には史跡や文化遺産が多く、アフターコンベンションを充実させられる。
※参考:平城遷都1300年祭が奈良県下にもたらす影響と今後の方策などについて
http://www.mof-kinki.go.jp/file/278_C6TL_sent.nara220623.pdf


近鉄奈良駅で6/20撮影

嶽釜所長のお話の次は、いよいよシンポジウム。パネラーは、朝廣佳子氏(読売奈良ライフ社長)、甘利治夫氏(奈良新聞社代表取締役)、伊原豊實氏(帝塚山大学経済学部長)、柳谷勝美氏(前奈良県経済同友会代表幹事)の4人だ。

テーマは「平城遷都1300年祭を奈良観光の発展に繋げられるか」で、論点(サブテーマ)は「(1)奈良財務事務所が行った調査結果の感想、及び平城遷都1300年祭の影響度や経済効果をどうみるか (2)平城遷都1300年祭は、奈良観光の起爆剤になるか (3)奈良観光の未来への期待と提言はなにか」の3つだった。3つの論点それぞれについて、パネラーの意見を抜粋すると

(1)奈良財務事務所が行った調査結果の感想、及び平城遷都1300年祭の影響度や経済効果をどうみるか 
○朝廣佳子氏(読売奈良ライフ社長)
「平城(なら)遷都祭2010」(5/1~9)というイベントの実行委員長を務めた。このイベントは、奈良市が1999年に始めたイベントである。奈良市の事業仕分けの対象にされたが、何とか3千2百万円の予算がついた。今年のイベント(少林寺拳法・空手・太極拳の演舞、天平行列、ボディドラムなど)には、1万2千人ほどの方が参加された。一緒に来られた家族を含めると、出演者関係だけでも3~4万人に上る。

○甘利治夫氏(奈良新聞社代表取締役)
1300年祭にはたくさんの方が来られているが、すでに「来年以降が心配だ」という声を現在進行形で聞いている。今日の話の中で、それを把握できればうれしい。


せんとくんも応援にかけつけた。右は嶽釜所長(6/8撮影 以下同じ)

○伊原豊實氏(帝塚山大学経済学部長)
奈良に住んでまだ10年なので、バネラーのなかでは最も傍観者的に見ている。1300年祭がものすごく大きな効果をもたらしていることには、疑いがない。問題は、資料のなかの宿泊者数のところで、1月は4月の半分程度(他府県では、1.数分の1程度)で、1月の宿泊者は、とても少ない。また、4月の奈良市内ホテルの客室稼働率は、86.2%。これで、夏休みの8月や秋の観光シーズンが乗り切れるだろうか。

○柳谷勝美氏(前奈良県経済同友会代表幹事)
朝廣さんの話あったように、ガイドなどでボランティアが大活躍している。神社仏閣の注目度は高まったが、迎える側の県民は、奈良まほろばソムリエ検定など、教養を養っておく必要がある。奈良市内ホテルの客室稼働率は高いが、県下全体では40~50%くらいだろう。宿泊者のニーズに合った施設は少ない。



(2)平城遷都1300年祭は、奈良観光の起爆剤になるか
○柳谷勝美氏
1300年祭のおかげで鉄道網(阪神なんば線開通など)・道路網(阪奈宝来周辺の高架など)が整備された。これは大きい。不足しているのは「奈良の本物」の情報発信。歴史、文化、自然はもとより、大和野菜などをもっと発信しなければいけない。もう1つは、市場調査をきちんとやること。そしてリピーターを呼ぶ。そのためには、常に「新鮮な何かを与えること」「特別なサービスの質を向上させること」が必要。

○伊原豊實氏
すでに起爆剤になっている。しかし「なら・シルクロード博」(1988年)では、来県者が2割ほど増えたが、翌年にはモトに戻っている。かつてのパビリオン型のイベントは、過去の遺物。1300年祭は、パビリオン型にしなかったことがポイントである。観光ボランティアの数で、奈良県は全国で5番目。人口比では2番目。人口比1位は山形県で、大河ドラマ『天地人』を引っ張ってきたことの影響が大きい。先ほど千田先生もおっしゃっていたが、奈良の都を舞台にしたドラマを作れば、山形に負けないのでは。
http://www.pref.aichi.jp/kanko/kankose/ken/04borannthia.pdf



○甘利治夫氏
シルク博を見てもわかるように、起爆剤にはならないだろう。4/24に宮跡会場がオープンしてから人が増えたということからすれば、やはりパビリオンは必要だ。形がないと、人が来ない。知事は2年後の古事記1300年を言うが、NHKなどでPRしてもらえば、人が呼べる。起爆剤にはならないけれども、1300年祭の経験を生かせばよい。

○朝廣佳子氏
宮跡会場は国営公園として整備されるが、ただ単に歩いてもらうだけではなく、いろんな体験をしてもらえるような仕組みを作るべき。

○柳谷勝美氏
奈良は京都と違う。奈良は埋蔵文化財で、非常にマニアック。また「観光」と「観光産業」は違う。観光とは「その土地の光(よいところ)を観る」ということで、地域の生活様式とか文化・伝統を見ること。最近は橿原市の今井町やならまちなどの(むかし町への)ニーズが高い。地域のボランティアが企画して参加する、そういう観光(イベント)が大切なのではないか。奈良は、宿泊施設が少ないのがネックになっている。千人規模の会議を開いても、地元で泊まれず、大阪・京都で泊まる。



(3)奈良観光の未来への期待と提言はなにか
○朝廣佳子氏
平城遷都1300年記念事業協会の助成制度(県民活動支援事業)では、3千万円の助成を受けて72もの事業が展開される。すでに実施された事業もあるが、しっかり地に足を着けてやっておられる。イベントをするにも原資が必要なので、それは住民、行政、企業が上手くコラボすることを考えなければいけない。もう1つは中南和地域で、十津川に若いカップルや家族、女性が来ている。新しい切り口で見せなければならない。

○甘利治夫氏
修学旅行という形で、小学校高学年、中学生、高校生は必ず奈良に来るという仕組みができないものかな、と思っている。この9月、中学の同級生が、奈良を訪れる「熟年修学旅行」をやろうと言っている。奈良に来ているのは中高年が多い。若者や中高年をどのように呼ぶか、ということを研究・実行してほしい。奈良は知的な文化なので、起爆剤にならないと言ったが、どのように仕掛けるか、ということを皆さんと一緒に考えたい。

○伊原豊實氏
「熟年修学旅行」は、良いキーワードになる。奈良の魅力は奥深く、敷居が高いと言われている。ぱっと見て分かるものではない。平城宮跡も、建物を5個も10個も作るのではなく、1300年の流れを空気として、風として感じてほしい。そういう意味で「熟年修学旅行」は良い。大上段から振りかぶったような話で恐縮だが、奈良の人は奈良をどうしたいのだろうか。本当に活性化を望んでいるのだろうか。静かなままが良いというのであれば、話は違ってくる。そういうコンセンサスが出来ているのだろうか。経済学者っぽいことをいうと、観光で1億円のお金が落ちるのも、1億円の道路を作るのも、IT投資に1億円使うのも、経済学的には同じ効果。しかし建物に1億円かけるのと、1億円でイベントをやって、それで皆の気持ちが前向きになるのとでは、見えない影響が違う。1300年祭は、そのような活性化の糸口を作り上げているのではないか。



○柳谷勝美氏
これからは、中国人観光客を誘致しなければいけない。中国の富裕者は6千万人を超える。個人旅行をする中国人へのビザ発給も可能になった。奈良は宿泊施設が少なすぎる。宿泊者数を増やさなければならない。

まとめると、ざっと以上の通りである。「平城遷都1300年祭を、奈良観光の起爆剤にしたい」という点では、4人の意見は一致していた。ボランティアがここまで活躍するのも、意外だった。宮跡会場のオープン前に、「来場者を収容するパビリオンが少なすぎる」という一部報道があったが、ハコものに頼らなくて本当に良かったと思う。



平城遷都1300年祭は、まだ半分が終わったに過ぎない。暑い夏場には、宮跡会場に来られる人も減るだろう(暑すぎて危険である)。次の勝負は秋の観光シーズンである。大好評の「奈良大和路・秘宝秘仏特別開帳」では、「秋にはウチの寺でも特別公開をしたい」という希望が増えているというから、ますます充実することだろう。これからの後半戦に、大いに期待している。
※トップ写真は、衛士隊(えじたい=門番兵)の再現。5/29撮影
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Topic サラリーマン悲鳴 昼食代、過去最低500円

2010年06月20日 | お知らせ
こんなニュースが流れていた(東京新聞朝刊 6/9付)。《サラリーマン悲鳴 昼食代、過去最低500円》《サラリーマンの小遣いの月額平均は40,600円と昨年に比べて5,000円減ったことが8日、新生銀行系のノンバンク、新生フィナンシャルの調査で分かった。減少は3年連続。1回の昼食代は90円減って500円と、過去10年間で最低の水準となった》。新生フィナンシャルは、カードローンの「レイク」を取り扱う金融サービス会社である。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010060902000055.html

《所得減少で家庭内の節約志向に拍車が掛かっている影響とみられサラリーマンの懐具合は依然として寒い状況が続いているようだ》《理想とする小遣いは61,300円で、現実とは20,700円もの開きが生じた。小遣いの使い道は「昼食代」「趣味」「飲み代」が上位。このうち飲み代は1回当たり4,190円で、昨年より1,000円近く減った。地域別では、関西圏が9,300円減の36,700円、東海圏が2,600円減の37,300円と厳しいが、逆に首都圏は1,200円アップの51,800円と明るい兆しをみせている。調査はインターネットで4月16、17日に実施。全国の20~50代の男性サラリーマン1,000人から回答を得た》。 
※新生フィナンシャルのニュースリリース
http://shinseifinancial.co.jp/aboutus/questionnaire/kozukai2010/index.html

お昼ご飯代が500円ということだから、250円の牛丼などを除けば、外食はムリだ。自宅から弁当を持参する「弁当男子」が増えているというが、外で買うならコンビニ弁当かほか弁ということになる。コンビニでは「ランチ500円時代」に対応すべく、300円台の弁当や、店内調理の総菜やランチを提供し、集客につなげているそうだ。

ランチ500円時代、コンビニ弁当に異変


私の場合は社食(社員食堂)があるので、390円のランチや、一品ものの組み合わせ(納豆70円+煮物100円+ご飯60円=230円也)で何とかしのいでいる。これは有り難いことである。

しかしこの調子だと、来年の調査では「ランチ400円台」もあり得る。ムリな価格競争をすると、輸入肉や輸入野菜に頼ったり、添加物や防腐剤を多用したりと、健康面での心配が増える。消費者は安全・安心と、価格のバランスをよく考えてご飯を食べよう!

※トップ写真は、平城宮跡ガイドツアーのスタッフ弁当。私たちボランティアには無料で支給されるが、ペットボトルのお茶がついて550円だそうだ(5/1撮影)。
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Topic 中国経済、「ルイス転換点」に

2010年06月19日 | お知らせ
フジサンケイビジネスアイ(6/14付)の最終面(ブルームバーグ グローバルファイナンス)に《中国「世界の工場」に幕 労働力不足と賃上げ ルイス転換点に》というKevin Hamlin氏(ブルームバーグ)のレポートが載っていた。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100614/mcb1006140508011-n1.htm

「ルイス転換点」とは聞き慣れない言葉だが(私は経済学部卒だが知らなかった)、同紙の「用語解説」によると《1979年にノーベル経済学賞を受賞したイギリスの開発経済学者、アーサー・ルイスが提唱した概念で、農業部門の余剰労働力が底を突き、賃金増加、消費拡大、インフレ率上昇が進む時点を指す。ルイス転換点を超えると、製造業の競争力と成長のペースは落ちるといわれる》とある。

記事には《中国が「世界の工場」としての役割と決別するときがやってきた。余剰労働力が減少していることに加え、賃金が上昇したことによって、外国企業が生産拠点を設置しても採算がとれなくなる分岐点を迎える見通しになった。経済学者らは、世界の工場役が今後、インドやベトナムに移るとみている》。

中国各地でスト多発 当局はびくびく


《都市部での労働力不足はすでに現実のものとなっている。麻や皮製バッグなどを製造する深圳市聚豊工芸品は2月の春節(旧正月)休暇明けに帰省した従業員が再び職場に戻ってこないことを懸念。パーティーを開いてプレゼントを贈り、1000キロ離れた故郷の町まで送迎バスを出すなどの取り組みを行った》。

《都市部の労働力不足には、中部と西部の発展が影響する。4兆元(約53兆円)規模の景気刺激策に支えられて建設ラッシュが進んだこと、銀行融資が過去最高を記録したことが、内陸部での就業機会を促進している。深圳市聚豊工芸品の営業部長は「内陸部での求人が増えたので、工員は妻子のもとを離れたがらない」と話した》。

《国家統計局によると、中国沿岸部で働く人の数は、内陸部の賃金が上昇したことから、昨年880万人減少した。CICCの哈氏は沿岸部と内陸部の賃金格差が、5年前の15%から5%に縮小していると指摘した。国家統計局の盛来運・報道官は「沿岸部の賃金はさほど魅力的ではない。若い出稼ぎ労働者はよりよい労働条件と福利厚生を提供してくれる企業を求めている」と話した》。

ずいぶん以前から、「中国の高度成長は上海万博まで」とささやかれていたが、ここへきて「ルイス転換点への到達」という形で現実のものになりそうなのは、感慨深いことである。中国では工場で賃上げ要求など、大規模な労働争議が相次いでいる。最近ではホンダやブラザー工業でもストライキが発生し、操業停止に追い込まれていた。すでに生産拠点は、ジワジワと中国からインド、ベトナムに移りつつあるが、この動きに一層の拍車がかかることだろう。
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Topic 山の辺の道ウォークと講演の会

2010年06月18日 | お知らせ
社団法人天理青年会議所の井上信幸さん(社会開発委員会 委員長)から、イベントのご案内をいただいた。井上さんは、4/10に「第5回古社寺を歩こう会」(柳本は、魅力がいっぱい!)を開催したとき、下見に来られていた。「歩こう会」にオブザーバー参加され、その経験をもとに、今回のイベントを企画されたという。
※柳本は、感動がいっぱい!(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/9e146e2359fa29d81ec80783f2929de3


第5回古社寺を歩こう会の模様(JR柳本駅前)

今回のイベントは、「わがまち天理の魅力再発見」と題する山の辺の道周辺散策と講演の会で、《山の辺の道周辺に点在する名所・遺跡を観光ボランティアガイドの説明を聴きながら、ゆったりと散策、古墳に関する講演を聴いていただきます》というものである。参加費用は、わずか300円で(傷害保険付保)、大和の名産・スイカの振る舞いもあるという。

主催は社団法人天理青年会議所、後援は天理市で、「天理市山の辺の道観光ボランティアガイドの会」と「柳本もてなしのまちづくり会」が協力されている。概要は、以下の通りである。
※募集パンフレット
http://tenri-jc.jp/news/wp-content/uploads/2010/06/sankayoukou.pdf

日時   平成22年7月19日(月・祝)午前10時出発~午後3時頃解散 ※雨天決行
集合場所 JR柳本駅前 午前9時15分受付開始
参加資格 健康な方なら誰でも可(小学生以下は保護者同伴のこと)
募集定員 先着200名(定員に達した時点で募集締め切り)申し込み順に参加票が送付される
申込方法 以下の「申し込み書」をプリントアウトし、FAX送付
     (「注意事項」をよくお読みいただきたい)
http://tenri-jc.jp/news/wp-content/uploads/2010/06/sanka.pdf
     またはインターネットで以下の「申し込みフォーム」により送信
https://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P92977186     
参加費用 @300円(傷害保険料込み)
持ち物  弁当、飲み物、帽子など日除けグッズ、雨具、健康保険証など
コース  JR柳本駅~山の辺の道~大和(おおやまと)神社 途中、黒塚古墳、崇神天皇陵、長岳寺などを見学。全体で約5kmのコース
      昼食(弁当)は、中山大塚古墳前方部南端にある「大和稚宮神社」(大和神社御旅所)の木陰でとる予定
      解散場所は大和神社(徒歩約10分でJR長柄駅)で、散策だけの方は午後1時30分頃、講演を聴かれる方は3時頃解散の予定
講演会  小田木治太郎氏(天理大学准教授)「オオヤマトの古墳群」
申込先  社団法人天理青年会議所事務局
      電話 0743-63-1184(月~金 10:00~15:00まで)
      FAX  0743-62-2007
      メール syakai.tenri.jc@gmail.com

「第5回古社寺を歩こう会」に参加できなかった方はもちろん、この機会に山の辺の道を散策したいという方、大和古墳群に関する講演を聴きたいという方は、ご参加を。ただし相当暑いので、熱中症対策は十分に。
※同会議所のお知らせブログ
http://tenri-jc.jp/news/?p=160
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