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一刀彫作家・松本一平さん「木でつくる昆虫の世界」展、8月30日(火)まで!(2022 Topic)

2022年08月06日 | お知らせ
火曜日(2022.8.2)の奈良新聞一面に〈大きく細密、昆虫のリアル 川上の匠の聚(たくみのむら)一刀彫(いっとうぼり)・松本さん作品展〉という記事が出ていた。チラシデータ(PDF)は、こちらに出ている。
※トップ写真は、奈良新聞の同記事サイトから拝借した

一刀彫作家の松本一平さんがその技術を駆使し、昆虫を題材とした巨大な木彫作品を作り、展示しているというのだ。会期は7/16(土)~8/30(火)までで、水曜休館。なお奈良の「一刀彫」とは、『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』によると、

素彫りの木彫に金箔や岩絵具で極彩色をほどこした人形。稜角と面を強調する切り味鋭い刀法に特徴をもつ。『大日本名産図会』が「銘物はさっと彫たる奈良人形 これそ春日の作といふべし」と紹介するように、「奈良人形」が伝統的な名称。檜材を用いるが、大きな作品には楠や桂、朴なども使う。

作品は、春日社の祭神を乗せたところから「神鹿(しんろく)」として尊崇されてきた春日野の鹿、高砂や猩々・熊野などの能・狂言、蘭陵王や万歳楽などの舞楽などに題材をとったものが多い。

奈良人形の成立は、室町時代に遡る。春日若宮社の祭礼(おん祭)に参列する田楽法師が頭上につける花笠の台座と饗応用の島台を飾る小さな人形(尉と姥)がそのはじまりとされる。岡野松寿家の代々は、江戸時代を通じて、よく知られた奈良人形師であった。また幕末から明治期には、森川杜園(とえん)が活躍した。


一刀彫はよく奈良まほろばソムリエ検定(奈良検定)に出題されるので、「森川杜園」という名前とともに覚えていただきたい。奈良新聞の記事は同紙のサイトに全文が出ているので、以下に紹介する。

奈良県川上村東川(うのかわ、うのがわ)の芸術文化施設「匠の聚(むら)」ギャラリーで、一刀彫作家・松本一平さん(46)の作品展「木でつくる昆虫の世界」が開かれている。小さな虫がゴージャスな変身を遂げ、静かに壁に張り付いている。30日まで。無料。

両腕で抱えるほどの大きさに巨大化して制作されたダンゴムシやフンコロガシ、クモなど昆虫モチーフの作品10点。昆虫の細密な造作を平ノミだけでリアルに彫り上げる圧倒的な技。真っ青なクワガタムシなど岩絵の具や金銀の箔(はく)を用いる彩色でアレンジを加えた。幼虫とサナギ、成虫のカブトムシシリーズ3点が最新作だ。

松本さんは奈良一刀彫の伝統技法を引き継ぎながら、現代的なセンスで新たな制作境地を開拓している作家。匠の聚にアトリエを構えており、同ギャラリーでの昆虫作品展は3年ぶり。幼い娘が持ち帰った図鑑で、マクロレンズでとらえたダンゴムシの写真を見たのが制作のきっかけ。

「昆虫たちが大きくなったちょっと不思議な世界を味わってもらえれば」と話している。午前10時~午後5時開場。水曜休み。問い合わせは、匠の聚、電話0746(53)2381。






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