tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ラストエンペラーも愛したチキンラーメン

2007年01月25日 | グルメガイド
産経新聞・1/20付の「阿久悠 書く言う」(毎週土曜日に掲載)の話題は、「チキンラーメン」だった。阿久悠は、カップヌードルのCMソングの作詞も手がけている。

《この即席のラーメンが20世でも有数の発明であると思っていた》初めて食べたとき《「うまい!」と叫んだ記憶はないが、習慣性食品、つまり、クセになると感じたことは事実である》《わざわざ蓋付きの丼まで買ったこともあって、学生時代から独身時代にかけて、ずいぶんと食べた。クセになったのであろう》

ついでに書くと「阿久悠 …」では、挿絵のかわりに写真が使われているが、これがいつもキマっていない。カメラマンは産経の写真報道局の人のようだが、ちゃんと文章を読んでから撮りに行っているのだろうか。

閑話休題。私の場合も、物心のついた頃にチキンラーメンが登場し、カップヌードルが出たのも高校時代だったので、「青春の食卓」に日清の製品は欠かせないものであった。「チキンラーメンは、お湯をかけるのと煮るのと、どちらがウマいか」など、よく友達と言い争ったものである(結論:お湯をかけた方が、ダシがよく出てウマかった)。

それで思い出すのは、ラストエンペラー・愛新覚羅溥儀(あいしんかくら・ふぎ)の好物がチキンラーメンで、息を引き取る直前にも「チキンラーメンが食べたい」と言ったこと。溥儀の弟、溥傑(ふけつ)の夫人である嵯峨浩(さが・ひろ)氏が回想録に書いているそうだ。
※『流転の王妃の昭和史』新潮文庫
http://www.bk1.co.jp/product/840363/?partnerid=99easylink

故安藤百福氏の自宅があった大阪府池田市には、「インスタントラーメン発明記念館」がある。1/5に安藤氏が亡くなった後、来場者数は急増したそうだ。

《青春時代を「チキンラーメン」とともに過ごした中高年から、「カップヌードル」の好きな若者まで、年齢層もさまざま。関係者は「インスタントラーメンがいかに多くの人に愛されているかの証しでは」としている》(産経新聞 07.1.15付)
※インスタントラーメン発明記念館
http://www.nissin-noodles.com/

記念館の近くには、安藤氏を称えて作られたラーメン店「麺翁百福亭(めんおう・ももふくてい)」がある。私は以前、ここで「百福元味」を食べてから記念館に行き、その帰りに「百福新味」を食べた(それぞれ20分ほど並んだ)。「新味の方がウマいな」というのが私の感想だった。
※麺翁百福亭
http://www.momofukutei.com/index.html

チキンラーメンの発明があったから、各メーカーが競って即席麺を発売した。これに応じて専門店のラーメンも進化し発展を続け、現在のラーメンブームに至った。いわば安藤氏は、日本のラーメン産業の恩人なのである。

では、関西が生んだ希代の発明王・安藤氏を偲んで、チキンラーメンを1杯…。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする