'12-12-23投稿
既報にて今までの「再生可能なエネルギーに係る投稿」の整理('11-5-21~'12-2-29)していますが、以前から化石燃料の枯渇危機に備えて再生可能なエネルギーの開発に対する掛け声だけはありましたが、地球温暖化会議で採択された「CO2の削減」目標に対して、我が国においては、CO2を発電時に発生しない「クリーンなエネルギー=原子力」として推進されてきたためか? 現状は現行の発電方法を代替するには、コスト面、エネルギー関連の予算配分を含めて問題があり、ドイツ、スペイン、中国など諸外国と比べても、ここ数年立ち遅れています。
既報でも記載しましたが、分散型の再生可能なエネルギーの進展は予算配分の原子力関連への偏重によって阻害されてきたようです。
参考投稿:日本の再生可能なエネルギーの現状('10-11-22~'011-07-14)
化石燃料、ウランなど有限な資源の輸入に頼らず、島国でありヨーロッパのように、他国からの電力供給の融通できないわが国においては低コストで効率的な再生可能なエネルギーの開発が将来の経済活動の死活を握っていると言っても過言ではありません。
個人的には、再生可能なエネルギーは
1)発電時に地球温暖化ガスCO2を発生しない
製造時に発生するCO2のペイバックタイムが短い
2)多量な廃熱を出さない
3)部品に使用する原材料の枯渇がない
4)低コストな原材料費
5)部品製造時にオゾン層破壊ガスなど有害成分を未排出
6)低コストな部品組立て、取付けなど
7)排他的経済水域の有効利用
8)低コストなエネルギーの備蓄、供給が可能
なことに着目することが重要か?が望ましいと思っています・
今回は、発電時のエネルギー効率が低い現状の太陽光発電装置を改良した方法に係る記載を調べました。
gooニュース 2012年12月23日(日)07:57
発電と熱回収、太陽追尾で“二役” 東大発ベンチャーが開発http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20121223075.html
「 東京大学発のベンチャー企業、スマートソーラーインターナショナル(仙台市)は太陽を自動で追尾し、発電と熱回収の“二役”をこなす太陽光発電システムを開発した。
太陽光をエネルギーに換える変換効率は、太陽光発電単独に比べ2倍の最大40%超を実現した。7月から再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度」が始まり、太陽光発電の普及が加速しているが一方で効率向上やコスト低減を求める声が強まっている。
システムは太陽電池のセルを六角形に組み合わせて筒状にし、周りを半円形の反射鏡で囲む。この鏡が太陽の向きに合わせて動き、太陽光を装置中心のセルに集めて発電する仕組み。太陽の位置が低い冬でも効率良く発電できるという。
太陽電池を包むガラス管の中の冷媒が発電と同時に発生する熱も回収する。発電した電気は照明などに使えるほか、電力会社へ売電もできる。熱は温水としてハウス栽培や工場、ビルの暖房などに活用する。
平成25年度から装置を5千台以上組み合わせ、発電能力が1千キロワット超の大規模システムの本格販売にも乗り出す。農業事業者や工場などに売り込む方針で、余剰電力は電力会社への売電を想定している。価格は4億円程度の見込みだが、ハウス栽培に導入した場合、8年間で初期費用を回収できるという。27年度に100億円の売上高を目指している。
7月に始まった買い取り制度を追い風に、企業が相次ぎ大規模太陽光発電所(メガソーラー)に参入している。ただ、市販の太陽光発電のエネルギー変換効率は最大20%超にとどまり、メガソーラーの建設には大規模な場所が必要。また、太陽光発電のコストが高止まりしたままだと、電気料金に転嫁される国民負担が増える懸念もある。
このため、狭い場所でも一定の発電量を確保する高効率のシステムが求められている。スマートソーラーインターナショナルは、シャープ元常務で東京大学先端科学技術研究センターの富田孝司特任教授が平成21年8月に設立した。」
⇒ハウス栽培に導入した場合、8年間で初期費用を回収できるという。トータルイニシャルコスト、セルの材質など不詳ですが、一般家庭では20年ぐらいが相場?と思われますが、一般家庭に適用した場合はどのようなものか?関心があります。
既報で紹介した(排熱でも発電可能な赤外線発電) (赤外線からの電気の仕組み) (赤外線からの電気)(光の吸収率が従来のシリコン製の100倍以上の太陽電池を、岡山大大学院自然科学研究科のチームが「グリーンフェライト(GF)」と名付けた酸化鉄化合物を使って開発)
とは原理が違い、熱を回収して温水としてハウス栽培や工場、ビルの暖房に利用されているようです。