水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

「水」とはどのようなものか?に係る記載(中国の沿海都市、9割が水不足。その原因は???)

2012-11-27 | 水とはどのようにすべきか

'12-11-27投稿

既報にて1)地球環境での水の実態、 2)具体的な用途の現状に係る基礎的な記載を調べて投稿しました。

 その記載の中の地球の淡水ごくわずかという水問題について今後の問題となっています。

また、既報(その3:水ビジネスが招く価格暴騰のリスク)の記載では「・・・食料価格は直近5年ほどで100年分もの上昇幅を見せており、水も同様の問題が起きる危険性が指摘されている。・・・近年、ヒマラヤ山脈からグレートプレーンズまで世界中のあらゆるところで、淡水が不足しつつある。人々が水を消費するペースは、自然が水を循環させるペースを上回っている。水問題は21世紀の人類や地球環境にとって、避けては通れない難題になりつつある。・・・」という。

水不足になれば、

・河川、地下水の汚染による安全な飲料水、生活用水の減少
・海からの安全な資源(魚介類、海藻)の減少
・陸からの安全な資源(米、野菜)の減少

水不足によって高騰した水を使用して食料生産すれば、人口増の影響もあるでしょうが、必然、食料価格は直近5年ほどで100年分もの上昇しています。

 高人口を抱える中国の水不足も深刻なようです。

大紀元

「沿海都市、9割が水不足」 中国海洋環境、汚染深刻=ネイチャー誌
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/11/html/d98436.html

「【大紀元日本11月26日】中国の海洋環境の深刻な汚染があらためて確認された。国家海洋局が召集した専門家約3万人が8年間にわたって行った調査研究の結果が、英国学術誌『ネイチャー』の最新刊に掲載された。

 それによると、沿海地域の都市のうち、約9割は周期的な水不足に悩まされている。マングローブとサンゴ礁の面積は1950年からの62年間、それぞれ73%と80%減少した。また、海岸の湿原も57%減であり、その3分の1は海の埋め立てにより消えた。

 また、過去10年間において、河口への汚染物の排出は激増。すでに50カ所の河口は重金属、殺虫剤DDTおよび石油系炭化水素に汚染されている。

 ここ20年間、中国の海域で赤潮、緑潮、茶褐潮などが頻繁に発生するのは、これらの汚染物が原因だと指摘されている。これらの大量の藻類が急激に腐乱し、酸素を吸収して窒素を放出する。そのため、海中の酸素が大幅に減少。海洋研究所の周名江教授は国営新華社通信の取材で、このことは中国東部地区の漁業に壊滅的な打撃をもたらす、と警告した。

 この大規模な調査は専門家に評価される一方、「まだまだ多くのことを成し遂げていない」という意見もある。中国科学院青島海洋研究所の孫松・所長は、同調査は断片的で、「生態環境の詳細な変化の流れを示さなかった」などと指摘し、「着実に調査しなければ、解決策を制定するのも困難だ」と話した。
(翻訳編集・叶子)」という。

以下、既報でも記載しましたが、妄想?杞憂かもしれませんことを
予め断っておきます。

環境中の水の性状異変に係る記載(その2:地下水の放射能汚染に纏わる事象の追加)で記載したように、・・・ 水は酸素についで人が生きていく上で必須なものです。・・・ 水の汚染は諸悪の根源とも個人的には思っていますが、重金属、殺虫剤DDTおよび石油系炭化水素に汚染されている中国も同様なようです。

 ちなみに、既稿、生物多様性に係る投稿('10-10-11~'12-05-08) 異常気象など天変地異に係る投稿(その1 '11-01-02~'11-12-26)に記載した関連情報によれば、

水の汚染の種類および原因は現状定かでなく、上記のように解決策を制定するのも困難と思われます。

既報、

中国における重金属公害長江河口に隣接する中国安徽省安慶市での一例。新華社電(電子版)によると、中国安徽省安慶市の住宅地に住む200人以上の子供が昨年末までに病院で検査を受けた結果、100人余りの血液から基準を超える鉛が検出され、そのうち24人が治療を受けた。・・・

(中国の海水逆流現象」長江河口で海水逆流現象続く=塩分上昇、水不足を懸念。上海紙・東方早報(A2面)などによると、上海市の主要な取水源となっている長江河口で、17日から海水が逆流してくる「咸潮」現象が連日観測されている。
 これにより長江の塩分濃度が上昇し、市北部に水を供給している宝山区の水源地「陳行水庫」では取水を見合わせている。長期化すれば深刻な水不足につながるとの懸念も出ている。 ・・・

 

中国青島の大量藻の発生に係る記載(その原因は?)

絶滅していくサンゴ礁と同様、生物多様性において、マツタケ、源氏蛍、めだか、トキ、および、減少傾向にあるうなぎ、まぐろ、鯨などに関連している?と想われる中国、山東省青島の海水浴場における大量藻の発生に係る記載を調べました。


           (google画像検索から引用)

参考投稿: 赤潮と青潮の違いについて


異常気象に係る記載(サンゴの白化と放射性物質との関連は)

既報にて、中国東部に近い石垣島周辺のサンゴ礁の絶滅の要因として、「・・・近年,海の汚染,埋立て,オニヒトデの食害などによるサンゴ礁の消滅がみられ,奄美諸島,沖縄諸島で著しい。  
サンゴの絶滅(白化)の原因の一つに、
海水温が一定以上になると動物性プランクトンが繁殖して、海面で遮光するためサンゴと共生している藻類の一種の褐虫藻の光合成を阻害とも言われていますが、・・・。
何らかの原因による海水の水質(SOx、NOx、POxおよび有害物質の混入など)の影響が考えられています。


(既報の引用文献からの引用図)

 

 

でも記載されているように中国沿岸部近傍海域にも複雑な汚染要素があることがわかります。

 加えて、「環境中の水の性状異変に係る記載(その1:地下水の放射能汚染はどのようにして起こるのか?)」で記載したように、原発周辺のみならず、「・・・・ラドン(222Rn)はウラン(228U)の壊変系列に属する半減期3.8日の放射性元素で、ラジウム(226Ra)を経て地殻中で絶えず生成されている(図3)。またラドンは水に溶けやすい希ガス元素であるため、岩石表面から地下水中に溶けだし、地下水の流れに乗って地殻中を移動する。
一般に、地下水中のラドン濃度は帯水層を構成する岩石中のウラン濃度に比例して高くなる。しかし地下水中に溶出するラドンは、岩石中で生成されたラドンのうち地下水に接触している岩石のごく表面で生成されたものに限られる。したがって、岩石の平均粒径が小さく、また微小な亀裂が多数存在するなどして、地下水と岩石が接触している面積が大きくなるほど、地下水中のラドン濃度は高くなる。・・・



・・・」という。本文を詳しく読む

 今後、海水の淡水化など水の浄水化のニーズが今後一層増すと思われますが、水ビジネスが招く価格暴騰のリスクがないように祈っています。次報で、わが国の最新のさまざまな環境汚染物質に対する水の浄化技術について、既報を参照して調べてみたいと思います。