水徒然

水に関する記事・記録・感想を紹介します。水が流れるままに自然科学的な眼で
解析・コメントして交流できたら最高至福です。

異常気象に係る記載を調べました。(その2:海水逆流現象から想うこと)

2011-05-31 | 日記

'11-5-28投稿、強調
 既報に引き続いて、世界各地で発生している異常気象について調べています。
異常気象のひとつとして挙げられる海水温度*の上昇によって引き起こされると推察される「海水逆流現象」に係る記載を調べました。
*参考投稿: 
 * 国際ニュース : AFPBB Newsによれば
 世界の海水温度、予想の1.5倍の速さで上昇
(詳しく見る2008年06月20日

・・・その結果、小さな島国は水没し始め、人口が密集する低地のデルタ地帯も世界各地で壊滅する恐れがある。
 専門家は警戒を強めているが、今回の研究結果も、海水温度の上昇が加速と、それに伴う海水位の上昇に警鐘を鳴らすものとなった。
・・・」
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(中国での大規模海水逆流)
 上海生活ニュース登録番号:nwsh01134最終更新日:2011/05/27
「長江河口で海水逆流現象続く=塩分上昇、水不足を懸念-上海」

「26日付の上海紙・東方早報(A2面)などによると、上海市の主要な取水源となっている長江河口で、17日から海水が逆流してくる「咸潮」現象が連日観測されている。
 これにより長江の塩分濃度が上昇し、市北部に水を供給している宝山区の水源地「陳行水庫」では取水を見合わせている。長期化すれば深刻な水不足につながるとの懸念も出ている。
 「咸潮」は今年に入って7回目だが、通常は冬に観測される現象でこの時期に発生するのは極めて珍しい。
 
25日記者会見した市供水管理所の孟明群所長は「中下流域で干ばつ被害が相次いで報告されている長江の水位低下が原因の一つ」との見方を示した。
  上海の1~5月の降水量は前年同期比5割以上少ない。長江の流量が今後も増えなければ「咸潮」が6月以降も発生し、取水に大きな影響を与える可能性もある。(了)」
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⇒長江の干ばつの影響のようですが、この現象は例年この時期には発生せず、異常であると推測されます。
 また、中国の浙江省杭州市内を流れる銭塘江では毎年旧盆に逆流現象は観光名所として有名らしいです。 この銭塘江でも異常な規模の逆流が発生しています。

【中国】 「”海水逆流現象” 中国人ら11人、波にさらわれ行方不明」 
2007/08/03(金) 13:01:06
「浙江省杭州市内を流れる銭塘江で2日午後、水泳客などが 逆流現象で発生した波に飲み込まれ、10歳の少女を含む11 人が行方不明になっている。目撃者によると川では当時、約30 人が水遊びをしており、堤防の上を歩いて水流に巻き込まれた 人もいた。生還者の中には500メートルほど流された人もいると いう。銭塘江は河口に入る潮波が川を逆流する現象で有名。 2日付で新華社が伝えた。・・・」
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2011年5月16日(月)
「しんぶん赤旗」中国 内陸原発計画
「洪水心配 延期の可能性」新華社通信
(一部割愛しました。)
中国政府が福島第1原発の事故を受け、すべての原発の安全検査を実施し、新設審査を一時凍結すると3月に決定したことを受け、国内では原発建設をめぐる論議が盛んになっています。
 
中国国営新華社通信は「中国初の内陸原発建設が洪水の危険で延期される可能性がある」との見方を示しています。
 このことを報じた中国通信によると、この計画は湖北省咸寧(かんねい)市通山県中国初の内陸原発を建設するというもので、投資総額は600億元(約7500億円)です。
 計画では10年に本体工事が始まり、16年に稼働することになっています。
 しかし湖北省科学技術協会の樊(はん)明武会長は「咸寧原発はまだ準備段階で、延期の可能性がある」と述べました。
 「洪水」に言及したのは、3月の政府決定を受けて各種の原発検査に参加している担当者。建設計画段階にあるすべての内陸原発について「地震対策と同様に、洪水対策も重視しなければならない」と強調しました。
 
中国は世界有数の洪水災害多発国です。清華大学原子力科学工学科の劉井泉教授は、「洪水対策は、原発建設当初の建設地選定で最も重点的に検討すべき事項だ」と強調。「洪水による冠水、泥砂堆積で、原発は廃棄に追い込まれるだけでなく、核物質の熱を放出できず、放射能漏れなど環境に対し破壊的な影響をもたらす」と警告しています。」
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              (google画像検索から引用)

中国では「渇水(旱魃)⇔洪水」といった異常気象の原因となる「水のバランス」が非常に悪いことを改めて感じます。
 即ち、広い大陸の局所的な豪雨による洪水被害、またその周辺での渇水(旱魃)対策(
人工降雨剤)で雨を降らしたりして対策しているようですが、・・・・。
 わが国でも海水温暖化による逆流(一種の津波)発生には、今後注意しなければならない。

 中国での原発計画は規模が違うようです。
何とかならないでしょうか? わが国以上に、外来技術の導入で未熟な?運転管理で、事故でも起こったら、怖いと思うのは私だけでしょうか?
既報にて、黄砂と放射性物質とは結びつきやすいという記述もあります。

 ちなみに、google画像検索から引用しました「中国での原発の現状と計画」、「世界の原子力マップ」を記載しました。 



地図上の黒い丸が1970~1985年に世界で発生した
マグニチュード4.0以上の地震の震源地 赤い丸が原発
(引用:http://sites.google.com/site/hamaokareport/earth

(「海水逆流現象」類似現象に係る補足追加記載)
PS:'11-05-30
河北新報 2011年05月30日月曜日
浸水地域、大雨警戒 石巻沿岸部で避難へ備え」
 
「冠水被害が続く宮城県石巻市沿岸部の住民らは29日、この日午後に台風2号から変わった温帯低気圧の影響で、30日以降も大雨になる恐れがあるため浸水時の避難に備えた。
 東日本大震災で地盤沈下した同市渡波の梨木畑地区は、75世帯の大半が被災した自宅で暮らす。県は5月半ばから仮堤防を築いているが、依然として約20世帯が潮位変動によって床上浸水する。
 宮城県の担当者は降雨による潮位の変化や水はけ、海水の浸入状況を確認。行政区長の及川喜一さん(78)は「大雨だけでなく、低気圧で高潮が発生する可能性もある」と警戒した。・・・」
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⇒5月31日、TVニュースによれば、大雨によってさらに被害が拡大しているようです。海水逆流による被害の一例と思われます。今後の抜本対策が望まれます。

 PS:'11-05-30
 わが国での海水逆流現象について調べました。 
海水逆流現象とは、海水によって淡水の塩分濃度(Na、Clイオン)が上昇するという観点で以下に記載しました。

教えてgoo「サロマ湖って」によれば、
<<詳しく見る>>
(一部抽出しました。)

「・・・サロマ湖は湖の分類に入るんでしょうか?
塩分を沢山含んでいるので、海でもいいと思いました。
回答:国土交通省(国土地理院)的には、サロマ湖は「湖沼」
の扱いです。
 一部が海とつながっていたり、
満潮時に河口から海水が逆流してくるような汽水湖は、全国各地にあります。
サロマ湖、野取湖、クッチャロ湖など、オホーツク海に面した湖は多くが汽水湖ですね。
ほかに有名どころでは、十三湖(青森)、小川原湖(青森)、浜名湖(静岡)、阿蘇海(京都天橋立)、久美浜湾(京都)、中海(鳥取・島根)、宍道湖(島根)など。・・・」
本文を読む

関連投稿:
農業用水中の塩分濃度の影響に係る記事を紹介します。

これらの海水逆流現象に基づく汽水湖の塩分濃度が現状どのように推移しているか気になるところです。
 仮に、塩分濃度が上昇傾向であれば、地球温暖化による海面上昇もしくは海水温の上昇による水の表面張力の減少によって地下水脈などからの流入しやすくなること地震による地盤の沈下などが要因として挙げられます。 
 
上記の回答に「・・・浜名湖は昔淡水湖であった・・・」との記載がありました。(
いつごろからか?徐々になのか?)
  銭塘江のような地形の影響と内陸の渇水、月の引力が重なると大規模な海水逆流が発生する可能性があると想われます。
 対策は、海水濃度の影響に対するきめ細かい解析であろうと思われます。

何度も記載していますが、我が国の「再生可能なエネルギー」「海水など水の浄化」に係る技術、分析技術を進展して、広く国内、海外に有効活用してもらいたいと期待します。


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