早朝五時、まだ日は登らず。 それでも墓地には二人の方がすでに御出でであった。 我々は、先日掃除を済ませていたので、花を手向け、燈明を灯し、線香をたき、「南無阿弥陀仏」と唱えた。 此の墓所だけで、三軒の親戚の墓がある。 さて次だが、やっと日が昇ったが、有難い事に雲は厚いので助かった。 此の墓所も三軒。 さてその次が祖母の主人の里。 嘗て昔叔母に連れられて行った墓所である。 記憶に有った場所に、墓は確かにあった。五歳くらいの時に来て以来だ。 ただこの家の本来の墓が、道路拡張や区画整理の為、もう一つの墓の位置が変わってしまった様だ。 我が奥様と、新しく作られた墓地の中を一つ一つ探して、一時間。 この墓地の、移転完成記念碑のすぐそばに、それを見つけた。長年の思いがやっとかなった気がしている。叔母には子供も無く、誰かに思いを伝えて措きたかったのだろう。 七十年ぶりにそれが叶った。 あの世から、叔母がほほ笑んでいる気がする朝であった。
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