FX寺子屋 by 葛勝老師

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日銀・白川総裁の金融政策決定会合後の声明について。

2012-05-24 06:00:00 | 日記
5月23日 15:30分から行われた日銀の白川総裁の発言について<概要は以下の通りです>。

・欧州発のテールリスクは昨年末比で低下したが、最も強く意識すべきリスク
・欧州問題等で投資スタンスは全般的に慎重化している
・財政、金融、実体経済の負の相乗作用を通じ、欧州経済が下振れるリスクがある
・フィッチの日本国債格下げにコメントするのは適当ではない
・日本国債は円滑に消化されており、市場は財政再建の意思と能力があると評価
・三菱UFJ銀行のイラン決済口座問題についてはコメントしない
・基金オペの札割れの背景の1つには強力な緩和の浸透があり、意図した効果が実現
・札割れの背景には質への逃避も影響。 今後は状況を注意深く点検
・超過準備に対する付利引き下げ、デメリットが大きい
・日銀の金融政策スタンスは全く変わっていない(適切な政策運営」との文言について)
・欧州の金融機関に資本不足懸念あるなら資本注入も必要
・様々な事態を考えて政策を判断している(ギリシャ情勢について)
・安定目的の為替売買は財務省の所管であり、政府の判断の問題

日銀は金融政策決定会合後の声明で、これまで ”強力に金融緩和を推進する” としていた部分を、今回 ”引き続き適切な政策運営に努めていく” と変更しており、これによって ”日銀の追加緩和姿勢がゆるんだのでは” との憶測が広がり、ドル・円は値を下げています。 いずれにしてもギリシャ問題が世界の注目の的になっている現状では、小粒の政策発表では効果がありませんでした。

野田総理や安住財務相から日銀にプレッシャーをかけるかのような発言が相次いだ事も ”もしかしたらもしかするかも” 的な思惑がありましたが、何時もながらの無難な会見で終わりました。 スイス中央銀行のように、78円を割ったら日銀は強烈に介入を行うとハッキリした文言で言って欲しいところです。 

6月17日に向けギリシャ総選挙があり、このまま放置しているとじわじわと円高に向かうのは目に見えています。 何らかの強いメッセージを世界に向け発信して欲しかったところです。

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