てくてく日々是雑感

こんにちは。てくてくねっとの たま です。
日々のあれこれをつづります。

おもしろいけど、つまんない

2007年10月22日 | 本棚
文庫になったら買おうかな…と思っていたのに
あまりにもあっちこっちで「いい」「いい」と絶賛する声が聞こえて
それも一時のことかと思っていたら、いつまでも収まる気配がないものだから
我慢できずについに買ってしまった『一瞬の風になれ』

そりゃ嫌いじゃないです。むしろ好きかも。
ライバルで親友同士のスポーツ少年成長物語。
でもなあ…。
もっと何か「違う何か」があるのかと期待していたのがいけなかったのかなあ。
そこらの漫画のノベライズと、そんなに変わりがないように思ってしまうのは。

『ヒカルの碁』で囲碁にはまったように、『ピンポン』で卓球に魅力を感じたように
この小説で陸上競技の熱を感じることができたらと思ったけど
それも期待しすぎだったのかなあ。
まあ、漫画だって当たり外れあるし、名作はそうそう生まれないわけだけど。

いや、おもしろかったですよ、それなりに。
類型どおりの物語として読めば。
まだ1巻しか読んでないけど、たぶん3巻まで通して読めば
それなりに感動するかもしれない。
ただ、そんなに絶賛するほど素晴らしいかね?

なんかね、最近のベストセラーとかの小説は
簡単に映像化・視覚化できる小説が受けているような気がする。
いずれは漫画化、映画化されることを前提にして書かれてるんじゃないか?って感じがする。
このキャラクターはあの俳優をあてて書いてるんじゃないの?と
あからさまに思えてしまうものもあったりして。
で、著者も臆面もなく、あの俳優をイメージして書きました、とか言うのかな~。
出版界の映像戦略に作家も手と手を取り合って馴染んじゃってるのかなあ。