2月22日、eskapiで初のイベント、シャンドロールの会を開催しました。
シャンドロールとは日本で言う節分の行事のヨーロッパ版で、家庭でキャンドルとたくさん灯し、
長い冬の終わり、そして春の訪れを願う行事です。
本来は2月2日に行われ、まるくて黄色い太陽に見たてたクレープを食べる日とされています。
eskapi でも、この日は店内の照明を落とし、キャンドルをたくさん灯していつもとちょっと違った雰囲気を味わっていただきました。
この日は特別メニューとして、普段の多国籍ではなく、ヨーロッパの行事ということでフランス料理のみ用意してみました。
まずは前菜、タルトフランべ。
アルザス地方の郷土料理で薪釜の温度を見るために焼かれたことから「炎のタルト」とよばれたとの説がある食べ物です。
薄いピザ生地にフロマージュブラン(牛乳から作られたフレッシュチーズ)と玉ねぎ、ベーコンをのせて焼く、
ピザのようでピザでない、ビールにもワインにもあうスナックの様に何枚でもいけてしまう危険な食べ物です。
メイン一品目はブッフ・ブルギニョン。牛肉の赤ワイン煮込み
牛肉は2日間かけてじっくりじっくり煮込んだのでナイフがいらないくらい柔らかくなってくれました。
お皿の上に盛付けも良いのですが、eskapiらしく?パンの器の中に入れて提供してみました。
メイン2品目はベッコフ。こちらもアルザスの郷土料理。
肉と野菜の白ワイン煮込み。こちらも大変時間のかかる料理で、仕込みから出来上がりまでだいたい2日かかります。
取り分けるとこんな感じ。密封してじっくりと火を入れることによって、野菜や肉のうまみがぎゅ~っと詰まった、
優しい味だけれど、しっかりと印象に残る料理です。
ベッコフについてはまた次の記事で詳細を書きたいと思います。
そしてデザートにはやはりクレープを。今回はオレンジのソースで食べるクレープシュゼットをお出ししました。
食事を楽しんだ後はゆやさんによるコンサルティーナ演奏と歌を。
さらに照明を落としてろうそくの灯りの揺れる幻想的な雰囲気の中、
コンサルティーナの音色とゆやさんの優しい滑らかな歌声が響きます。
それはもう普段のeskapiとは全く違う空間。
夢の中にいるような感覚になるくらいふわ~っとした良い空気が流れていました。
初のイベントということで、頭痛薬を飲むくらいとにかく緊張していましたが、
無事皆様に楽しんでいただけたようてホッとしました。
ただ自分の中での反省点は数多く・・・やはり自分の力量不足を感じました。
同じメニューを同じタイミングで同じ状態で提供するという難しさ。
宴会などのある飲食店やホテルなどでの経験がないので、大量に作ってたくさんお皿を並べて全部同じように盛り付けて・・・
という作業にとことん不慣れですごく苦労しました。
一人ですべてやっているから時間のロスなどは多少大目に見てもらえるという考えは出来れば持ちたくないものです。
ひとつまた今後の課題ができました。
とはいえ、私自身もすごく楽しめたイベントだったので、来年もまたぜひ企画できたらいいなぁ~と思っています。