(TxT)<戯れ言ですよ

とみーのにっき&おえかきちょう

ふたりはプリキュア 第25話 『 いざ光の園へポポ!私たちも!? 』

2013年07月21日 | ふたりはプリキュア
クイーンってこんなんだったっけ?

 そんな今回のお話は…
 光の園からやってきた使者・ポルンに一緒に来るように言われたなぎさとほのか。光の園ではどうやら長老やクィーンも二人を待っている様子。
 ポルンに連れられ、虹を渡るために家の中に入ると、なぎさ達の身体は光に包まれる。未知の世界である光の園へ行く事に不安ななぎさに比べ、ほのかはなんだか楽しそう…。
 「もしかして私達もメップル達みたいな姿になっちゃうかも…。そんなのイヤー!」なぎさの叫びも空しく一行は光の園へ到着。
 まだ闇の傷跡が残りつつも、花が咲き乱れ美しい光の園。住民達に迎えられ、メップル・ミップルはとうとう故郷に帰ってきたのだ!
 メップル達に案内されて、城へと向かうなぎさ達。不思議な雰囲気の城で最初に待っていたのは、立派な髭を生やした長老。
 「ご苦労だったの、メップル・ミップル」懐かしい人物との再会に涙を浮かべて喜ぶメップルとミップル。緊張するなぎさ達にも、長老はプリズムストーンを集めてくれたお礼を言う。
 「さすが伝説の…なんじゃったかのう?」「伝説の戦士ミポ!」ドツクゾーンはあらゆるものを食いつくし、生命を感じさせるものを何も残さない。
 光の園がなんとか無事だったのは光の力に守られているからで、その力の源は他でもないプリズムストーンだという。「さぁ、クィーンにお目通りを。伝説の戦士に一目会いたいと仰っておる」     クィーンの間に案内された二人。光に溢れるその場所はまさしく王女の間といった感じだが…。
 以上公式のあらすじより抜粋。

 お話的にはほぼ光の園へ行って云々で、動きとしては後半の後半だけであるが、そんな話としては割と良く出来ていてちょっと感心した。
 まぁ正直な所、おそらく放送当時は見たはずなんだけど、どんなんだったか全く覚えていなかったので、新鮮であったというのも多少あろうが、話が動く後半の後半までの光の園云々は、これまでの状況のおさらいをしつつ、闇の力の驚異を演出していて良い。
 まず光の園に降り立って、一面お花畑の美しい光の園ではあるが、所々は大地が裂け、飲み込まれそうな深い穴がある様子を見せ、平和であった光の園のドツクゾーン襲撃時を暗に物語り、ひどい状況であったことを窺わせる。
 闇に飲み込まれた部分は喰い尽くされ、二度ともとに戻ることはないと説明され、触れる物を片っ端から喰らい尽くしていくドツクゾーンが、ジャアクキングがいかに不毛で傍若無人であるかを強調し、園食われた部分を元に戻す為の、全てを生み出す力の源プリズムストーンであること、そしてこれからそれが為されようとしているとしていることを説明していく良いシークエンスとなっている点が上手い。
 突然の襲撃はこの国にとってかなりの危急存亡の時であり、ふたつのプリズムストーンを預けられてなぎさ達のいる虹の園へミポメポを送り込んだのは、光の園にとってはかなりの小さな希望の灯火であったことをが想像でき、また、その小さな希望をなんとかかんとか紡いで、ようやくここへ辿り着いたのだと思わせてくれるのだ。ミポメポによくぞ戻ってきたという長老や、再会を喜ぶ光の園の住人などを見せ、果てない復興の道筋がようやく立ったと窺い知れるようなことを挟んでいる点も上手く、なぎさ達がしてきたことの達成感を感じられる。
 光と闇の対立から、なぎさとほのかが何とか切り抜けてきて、ここで終わりを迎えるような感じを醸し出し、またこれまでの光の園の道程を想像できるシークエンスを上手く長い尺で描いているのだ。

 そうこうしているとクイーンが伝説の戦士に会いたいとお目通りすることとなるのだが、ここでのクイーンが興味深い。
 巨大なクイーンの姿は、知っている今となっては当たり前ではあるが、ポリゴンで作られたクイーンはその「異質感」が逆に「神」としての存在を醸し出していて良い。この辺はどうも制作側も狙っていたようなので、狙い通りという感じなのではなかろうか。
 ま、それはともかく、クイーンが七つの石を取り戻し、ミポメポを守ってくれたことに礼を言って、これでやっとこの光の園を元に戻すことが出来ると話す。
 この前に長老が光の園は光の力で守られている、という話をしたことを踏まえると、クイーンはその力で光の園の崩壊を食い止めていたのだろう。それで手一杯だったので、再生する為の力にプリズムストーンが必要だったのだ。要はプリズムストーンは自分に何かあった時の為の防護策の一種だったのだろう。その辺の抜かり無さはさすが「神」的存在であると言える。
 なぎさは全てを生み出す力の源であるプリズムストーンと奪取と残ったふたつの石とミポメポの保護という大役を、なんで自分ら女子中学生ふたりに任せたのかと問うと、長老が「それは~」とゴニョゴニョと言い淀んでいると、クイーンが「その理由はあなたたちの心の奥にあるのですよ」と言うのだ。そして「それが私を動かしたのです」と続ける。
 このクイーンの台詞を全く覚えていなかったのだが、実に興味深いではないか。なぎほのミポメポにはなんなのかさっぱり分からなかったようだが、この台詞はなぎほのがなんでプリキュアになったのかを如実に物語っている。
 おそらくはだ。ドツクゾーン襲撃時に、光の園は崩壊しかけ、プリズムストーンも一部奪われて、光の園の維持に力を使うことを余儀なくされたクイーンは、この後の状況を打開する一手を打ったのだ。
 全力を持って光の園を支える前に、虹の園、なぎほのの住む世界の人間の心の奥を検索し、最も伝説の戦士として相応しい者を選出して、逃げ延びたミポメポがその物達の元へと辿り着く為の道筋を、光の園の崩壊寸前に作ったのだ。
 偶然、空から落ちてきたメップルがなぎさ元にやってきたのも、偶然、家の蔵に祖母がお守りとして大切に保管していたミップルを発見したのも、全く接点のなかったなぎさとほのかが関わりを持ったのも全ては必然、なぎさとほのかは神によって選ばれたのだ。
 そうとすれば、ミップルがメップルより3日先にしか出立していないのに、地球時間で100年くらいのズレが生じたのも合点がいく。なぎさの場合はそのまま直で送り込めたが、ほのかの場合は100年くらい前の時間に降り立って、色々な人々の手に渡り、終戦直後の少女だった頃のさなえおばあちゃまの手に渡って、お守りとして大切にされて、やがて結婚して子を産み、その子が孫であるほのかを産み、という順序を経なければほのかの元にミップルがいかなかったのだろう。ミップルがほのかに発見されるには、これしか道筋がなかったのだとすれば、時間のズレがどうして起こったのかが解決する。
 要するに、なぎほのがプリキュアになったのは「神の仕込み」だったのだ。長老が言い淀んだのは、こっちの都合で別の世界の住人を神の力によって闘争に巻き込んだからなのだろう。それを言いかけたのでクイーンはワザとぼかした言い回しをしたのだ。神である自分が人間を都合よく使役した上に人生を変えてしまったわけなので、バツが悪いから隠したのだ。
 人間からしてみれば、なんとも理不尽ともとれるが、神として見れば、塵芥の如き人間なんぞはそんなものであろう。むしろ、ちょっと勝手が良過ぎたかなーと思って波風立てないようにしてくれているだけ、随分とマシな対応をしてくれていると思って良いだろう。まあつまり、クイーンとしては人間に関与し過ぎたかなと思ったのではなかろうか。
 と、このように、なぎさとほのかがプリキュアになった理由って偶然に偶然が重なって~と記憶していたのだけど、いやまさか「神の仕込み」だとは思いもしなかったのでちょっと衝撃でした。いやーまさか10年後にこんな真実(?)を知るとは思わなかったなー。

 その後は光の丘へ行って光の園を元に戻そうとするが、原形をとどめないイルクーボの復活(?)によって、プリズムホーピッシュと共に、なぎほのがドツクゾーンへと落とされ、ジャアクキングと対峙した所で引っぱった。
 いよいよ最終決戦、という感じになり引っぱりましたが、この感想で何度か書きましたが、変身する女の子が特殊空拳で戦うコンセプトが成功するかどうか分からなかったので、途中で路線変更が出来るように、ここで一端の区切りがつくように第1次ジャアクキング討伐が行われるんですが……実は私、放送当時に次回の第26話を見逃していて、しかも録画してなかった(ライダー見てる途中で寝落ちした為。当時は直前くらいにデッキにビデオテープ入れて録画していた)ので、10年目にして初めての視聴となります。楽しみだなぁ。正直な所、26話を補完する為にDVD-BOX買ったようなものだしなー。

 何か感想になっていないような気がするが、ま、いっか。

 あ、書き忘れ。冒頭のクイーンってこんなんだったっけ?は、クイーンがなぎほのを「さん」付けで呼んでいたりして、思いのほか威厳がなかったんですよねー。もうちょっと高貴な立場的な雰囲気があったように思ったのだが。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿