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ふたりはプリキュア 第18話 『ドキドキ!中間テストは恋の迷宮』

2013年02月07日 | ふたりはプリキュア
ああ、上手いなぁ。多少強引なれど。

 そんな今回のお話は…
 クールな言動が乙女心にキュンとするのか、はたまたルックス命なのか…キリヤは女の子にもてるのだ!ここにも一人、キリヤに思いを寄せる少女が…。
 「もうコクるっきゃないでしょ!自信持ちなよ聖子」谷口聖子はひかえめだが、心の優しいなぎさの同級生。その引っ込み思案な聖子が莉奈と志穂に励まされ、キリヤに告白をする一大決心をしたのだ!
 ほのかにも後押しされて、手紙を渡そうとキリヤを待つ聖子。しかし、キリヤは「かったるそう」と言って取り合わない。
 聖子の行動や、部活の仲間達の行動が分からないキリヤはほのかに相談し「自分から分かろうとしなくちゃダメ」と諭されるが…。
 明日にせまった中間テストの為に一夜漬けを決行するなぎさ。メップルに邪魔されながらも勉強を続けるが、眠ってしまい夢の中で100点を取る始末。
 翌日ほのかにヤマをはってもらおうと学校に急ぐが、なんとほのかは単身男子部に乗り込んでいったというのだ!!
 志穂達からもう一度聖子の手紙を受け取ってくれる様に頼まれたキリヤは、ほのかが聖子を励ましたという事実を聞くやいなや何故か激怒。
 聖子から手紙を引ったくり、「迷惑だ!!」とビリビリに引き裂いてしまったらしい。涙する聖子を偶然見つけたほのかは当然激怒して…。
 テスト開始時間も迫り、慌てたなぎさはほのかを探しに男子部に走る。
 以上公式のあらすじより抜粋。

 お話的にはほのかとキリヤのお話なんだけど、いやぁ、なかなか良く出来ていました。さすがはシリーズ構成川崎良といった所か。
 あらすじにあるように、なぎほののクラスメイト谷口聖子がキリヤに告白する、というのが今回のお話の大きな流れで、人の気持ちが解らないキリヤが無下に断った事で云々な展開。
 まぁ正直、その辺はどーでもいーっちゃぁどーでもよくて、要はキリヤがほのかや他の人間と関わって、彼の心が大きく揺らぐ様子をメインに描いている。今後の展開として割と重要な位置づけのお話だろう。
 個人的にはプリキュア本編の展開よりも、今回のひとつのお話、シナリオとして上手く作られてあって感心した。
 上記したようにメイン所としてはキリヤの部分なわけで、そこを発展させる為の聖子の告白というイベントを用意。イベントが起きれば事件が起きるわけで、そこからメイン所が展開していくわけだ。まぁこう書いてしまえば割となんでもない展開ではあるのだが、今回のお話としては、まず、聖子がキリヤの事が気になっていて、シノリーナの多少強引に告白へ持ってしまいなぎほのも応援するという流れ、それとキリヤがダークサイド故に人fげんが何を考えているか理解できなくて学校(部活)で割と浮いているということ、そしてキリヤはほのかを気にしているということ、最後に女子部は中間テスト期間に入る、という複数ある伏流を見事にひとつにまとめて、人物達の関係を見せているのが上手い。
 そう言う観点からして、割と印象としては詰め将棋のようで、コイツがこうしてアイツがああなってこうしてああして詰み(オチ)、みたいな気持ちの良いお話の流れを作っている点が素晴らしい。そういった中で、中心であるキリヤとほのかはもちろん、ゲストキャラの聖子であったり、シノリーナ、藤P、そして今回割りと蚊帳の外にいたなぎさをよく見せているのだからやっぱり上手い。
 メイン所で進んでいくほのかの方は、イラッときて聖子の手紙を破ってしまったキリヤに激昂して、男子部に乗り込んで説教くれる辺りのほのかの性格は実にらしく、キリヤもまた、見ている側としては彼がダークサイドと知っているだけに、彼がプリキュアを助けてしまったりだとか、聖子に対してこっぴどくフッたかと思い気や、事後に謝りに来た事が明かされたりと、彼自身の行動のブレで悩んでいる様子をうかがわせる。
 個人的にとても上手く使ったのがなぎさだ。前述した通り、今回のお話としては彼女はけっこうな蚊帳の外である。しかしさすがは主役、おいしい所を持っていくのだ。
 なぎさの今回の役割としては、中間テストの部分を担っていて、今回のお話として、その部分の重要度は低いのだが、アバンでテストの話を振られ、きりっとした顔つきで「今その話はしたくない!」という所から始まって、最後は振られてしまった聖子を慰めるためチョコパフェ食べ放題に誘い、ほのかにテストの話を振られると、アバンと同じ事をして見事に話を締めるのだ。
 そこだけとっても良いが、なぎさは蚊帳の外だというのにそのキャラクター性を発揮して沈み込んでいないのも上手く、割と賑やかしな部分を担当しているのだが、そういう明るいなぎさのキャラクターが、他の人物たちに愛されているのだろうと思わせてくれるのだ。
 ほのかが男子部に乗り込んでいったのを、間近で見ていたはずのシホリーナは結局女子部から動きはしなかったが、それを知ったなぎさはほのかをちゃんと男子部まで追いかけて行っているし、仲裁にも入っている。また、前述した最後のチュコパフェ食べ放題に聖子を誘う件でも、なぎさなりに聖子を慰めようとしたことはさることながら、なぎさがいつも通りの明るいなぎさであるからこそ、その心遣いが心地良い。
 聖子としては傷心ではあるものの、最後は「すっきりした」と言っていた通り、気持ちよく吹っ切れてはいるので、変に慰められるよりかは、いつも通りに接してくれた方が自分も気を使わなくても良いから楽だろうし、見ていてもそう思う。そこへ「いつも通り」のなぎさが現れるのだから、聖子の気持ちとなぎさの気持ち、そして視聴者の気持ちが見事に合致し、メイン所で喧々諤々しモヤモヤっとした部分を一気に洗い流して気持ちよくお話を締めてくれるのだ。
 と、いうわけで、真面目で堅物なほのかと明るくムードメーカーななぎさであったり、変にお節介なシホリーナであったり、面倒見の良い先輩である藤Pであったり、ダークサイドの状況、そしてキリヤの心等々、色々な人物や思惑を見せていく中でお話として見事にひとつにまとまっていて気持ちよく見れましたよ。

 その他気になった所としましては、まず、今回は戦闘もなかなか良く動いていて、久々にカッコいいアクションを堪能しました。やっぱこの頃は動きにメリハリあって良いなぁ。
 それと冒頭にも書きましたが、多少強引な部分があって、それは聖子がキリヤに告白云々の話をしているのが渡り廊下で、そんな所で開けっぴろげにそんな話するかね?と思うのもさることながら、たまたま通りかかったほのかに、莉奈が「雪城さん聞いて」とか言って聖子がキリヤが好きで告白しますという事を簡単に喋ってしまうのはどうなんだと思わざるを得ない(笑)。また、ほのかが男子部に乗り込んでキリヤに説教する件としても、いくら激昂しているからといっても、その他大勢がいる教室で修羅場っちゃうのもどんなもんかと思ったよ(笑)。

 とまぁ、多少難あれど、お話としてはとても良く出来ていて感心。
 また思ったのだけど、最近のプリキュアと比べると、全体として学校関連の話が多いし尺もとってあるという印象で、14歳の女の子の日常を上手く物語に絡めてきていますな。
 やはり、こういうのがあってこそ、最終的に世界を守る云々につながってくる事に説得力がつくよなぁと思ったよ。
 なんだかとりとめのない感想になってしまったが、まぁとにかく、今回は上手いなぁと思わせてくれるお話でした。


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