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とみーのにっき&おえかきちょう

ふたりはプリキュア 第22話 『 ウッソー!忠太郎ママになる!? 』

2013年03月10日 | ふたりはプリキュア
けっこうな「つなぎ」感だが……。

 そんな今回のお話は…
 プリズムストーンを残し消えたキリヤを思い、傷心のなぎさとほのか。せっかく石が集まっても素直に喜ぶ事ができない。
 特にほのかは重傷で、普段の表情にも陰りがぬぐえない。なぎさはそんなほのかを気遣うが…。
 そんな七夕も近づいた日曜日、ほのかの愛犬・忠太郎が子犬を拾ってくる。忠太郎はまるで自分の子供の様に、付きっきりで子犬をお世話する。
 しかし、子犬は首輪をしていてどうやらどこかの飼い犬みたい…。子犬の名前はモコ。幸い首輪に住所が記されており、二人は忠太郎と共にモコの家族を探しに出かける。
 首輪に書かれた住所を頼りに、近くの団地にやってきたなぎさ達。しかし呼び鈴を鳴らしても返事は無く、人の住んでいる気配も無い。どうやらモコの家族はどこかに引っ越してしまったらしい。
 二人はさっそく聞き込みを始めるが、誰もモコの家族の行方を知らない…。偶然飼い主のアキオちゃんの友達に出会うも十分な手がかりは得られない。
 途方にくれるなぎさとほのかだが、いつの間にか忠太郎とモコの姿が見えない。
 「忠太郎、モコの飼い主の手がかりを見つけたのかも!」ほのかに似て賢い忠太郎は、モコを連れて匂いを頼りに街へくり出していた。
 以上公式のあらすじ。

 サブタイの忠太郎云々は、まぁどーでもいいっちゃぁどーでもいい話で、今回のお話のメイン所はむしろそっちではない。
 戦闘になってプリズムストーンは石の番人が持っているという話に、今や最後の幹部になってしまったイルクーボが「ウィズダムが持っているのか!」とか言って、プリキュア本編の方の話を進めたことの方が物語的には重要だろう。そろそろ第一次ジャアクキング討伐も近いからな。
 なのでほのかの飼い犬忠太郎が子犬拾って来て云々は、冒頭に書いたようにけっこうなつなぎ感で、お話的にはなんらおもしろいことは無いんだけど(笑)、最後のワンシーンでこの子犬の飼い主探しに意味を付けるんだからシナリオは良く出来ていると言って良いかもしれない。
 あらすじにあるように、前回キリヤが消え去ってプリズムストーンがひとつ取り戻したのに喜べない件がまず始めにあって、ほのかがキリヤを救えなかったことを思い悩んでいることを示しておき、最後に夜にひとりほのかがうずくまって、なぎさのモノローグで「その夜ほのかは泣いたんだって……涙が涸れるまで泣いたんだって」とあるように、ほのかがそれほどキリヤの件で心を痛めていたことが分かる。
 つまり今回のつなぎのお話は、ただ単につなぎなのではなく、ほのかの気持ちをほんの少しでも違う方に向ける為の仕込みなのだ。
 今となってはほのかの気持ちが解るなぎさは、ひょんなことから子犬の飼い主探しをすることになったのは、いい気分転換になるかもしれないと思ったのではなかろうか。まぁそうでなくとも、飼い主探しをしている最中は、キリヤ云々に気を回せないだけ少しはラクと踏んだのかもしれない。なぎさが道中にプラネタリウムを見ていこうとするのも、見ていて「なんで今観に行くかな?」と思ったんだけど、彼女なりの気遣いだったと考えれば合点がいく。
 ともかく、最終的には最後のシーンであるように、強大なプリキュアの力を授かっているのに救えなかった自らの力の足りなさを悔い、ほのかは涙が涸れるほど泣いてしまうので、飼い主探し云々で気持ちを切り替えさせることは出来なかったわけだけど、まぁ当然、そんなことで切り替えが出来るはずもなく、それだけ真面目で優等生なほのかはキリヤの件で深く心に傷を負ったということではあるのだが、それでも、今回の飼い主探しとなぎさの気遣いは、とりあえず日中は気を紛らわせることくらいの効果はあったのだ。
 一見プリキュア本編の話にどーでもいい犬の話がくっついて来たような印象を受けるが、ほのかが心を痛めていることを踏まえてみれば、そのどーでもいー話もちゃんと意味があるようになっている。

 見ていて犬の話があったのは憶えていたけど、内容は全然憶えていなくて「前回のクライマックス感から随分どーでもいー所に持っていたな」と思って見ていたんだけど、戦闘あたりでちゃんと前回からの流れを汲み出して繋がりを見せて、最後のシーンで今回をただ犬の飼い主を捜すだけの話ではなくしてしまうんだから良く出来ている。
 つか、最後のほのかのシーンが無かったら、全然違う印象の、それこそただの「つなぎ」でしかなかったと思うので、そのシーンを誰が入れ込んだのかは分からないけれど(多分脚本の人でしょうが)、その人には拍手を送っても良いだろう。

 しかしアレだね。ワンシーンあるかないかでこうも違うんだから、物語ってのはおもしろいよねー。
 正直今回は、ホントなんでもない話ではあって、なぎほのが犬を追っかけているだけで面白味も無いし、戦闘でいいアクションがあったわけでもないのだが、最後のワンシーンだけで「この話に意味はあった」と思える、思わせるんだから上手い。
 まぁ逆に言うと、そのワンシーン以外はなんも無いのでこれ以上書くことがなかったりもするんですが(笑)。


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