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無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

Azumino自給農スクール7月(自然菜園実践コース:前半)夏野菜で育土

2013-07-30 09:46:08 | 自然菜園スクール
本日、

昨日からの大雨は、各地で被害が出たので素直に喜べないのですが、
梅雨が例年よりも短く、雨量が例年よりもかなり足りなかった畑の野菜たちには有難い雨でした。

週末にAzumino自給農スクールでも、たっぷり草マルチしたので、この雨は、畑を潤し根の生長を助けてくれると思います。




畑の畔に、草を刈って小山にして置いた場所がありました。

その枯れ草の山の周囲だけ生えている草が大きく色が濃いのが特徴的でした。




刈り草の下には、周囲の草の根が入り込み、ミミズやコガネムシの幼虫などの営みがありました。


周囲の土は乾燥し、乾いていたにもかかわらず、草が積んであった場所の土は、しっとりと湿り、
土は団粒化してよい匂いがしました。

草を積んで置いて、その周囲だけ草が変わり、土もフカフカになっている現状は、
野菜の株下に草を敷いてあげると、野菜が自然に育つ環境そのものでした。

自然界に起こっている現象には、自然菜園のヒントがたくさんあります。
野菜だけでなく、周囲の自然現象にも目を向けると面白い発見がありますよ。


ナスの写真ですが、よく見ると葉や葉脈の色が異なります。

左が草に負けてしまったナスの状態、根が張れず、草に埋もれ光合成もままならず、色が薄くなってきています。
そして、下草の勢いがあります。

右は先週よりも色が濃くなってきて、根が頑張って張っている感じです。
根がしっかり張れているので、下草も抑えられています。


どちらも梅雨が明け、本格的な夏に入る8月までに根をしっかり張り備えたいので、下草を刈り、草マルチをした後米ぬかを一握り補い、


更に、周囲の土手草など米ぬか草マルチの上から重ねていきます。


カボチャの葉が見事に伸びて周囲の草を抑えています。

カボチャやキャベツを観ていると、外側に向かった葉が草を抑え、根をしっかり張ることで生育がよくなります。

草マルチは、野菜自身が行う草を抑え、根を張るお手伝いのようなものです。


トマトも支柱に誘引する前に、わき芽を整理してあげてから麻紐で誘引していきます。

実が肥大する中玉、特に大玉トマトは、わき芽をすべて伸ばしてしまうと実がなりにくくなる傾向が強く、
わき芽をある程度調整することで、根張りも玉張り(実の肥大)もよくなります。

自然菜園では、トマトは花が咲いたら「花の直下のわき芽のみ一葉残し」で剪定すると安定しやすいものです。


やんちゃなカボチャの葉はある程度引き戻し、草マルチし直すのも手です。


一部、新ジャガイモで収穫しました。


ジャガイモの種イモです。

収穫した時の種イモの状態によって生育の良しあしが推測できるので、種イモをチェックすることも大切です。
一番いいのは、種イモが皮のみを残して無くなっている状態です。




ジャガイモの収穫した後は、ネギの植え替えが最適です。

土が乾かない内に、ネギを移植してあげると、ネギにとっても、土にとってもよくなり育土になります。


この時期暑いので植え替えしたネギは、土寄せ後周囲の草を草マルチし、根本の乾燥を防いであげると喜びます。




梅雨が明け、土が乾き切る前に、夏ニンジンを播きます。

ニンジンのタネは密に播くことで発芽が促進されます。




播いた後は、モミガラマルチして鎮圧後、周囲に刈った草を敷くことで乾燥や草を抑えてくれます。

土を裸にしないこと。このことがとても大切です。


8月の自然菜園教室/strong>
8/4(日)Azumino自給農スクール ソバのタネ蒔きと田んぼの見学会
8/7(水)メルパルクカルチャー、城山公民館 自然菜園入門
8/11(日)穂高養生園 自然菜園入門
8/14(水)NHKカルチャー 自然菜園入門
8/17&18 シャロムヒュッテ あずみの自然農塾
8/25(日)Azumino自給農スクール 自然菜園実践コース

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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
おすすめのライ麦品種を教えて下さい。 (自然農2年生)
2013-07-30 17:28:30
いつも有り難うございます。

先日著書を購入し、早速ライ麦を秋に植える予定でおります。

ホームセンターで売っている「ライ太郎」を初め、さまあまなものがありますが、ライ太郎を見ると、たいして根が張らないように思います。(下記参照)
http://www.takii.co.jp/green/ryokuhi/raimugi/index.html#02

おすすめのものがありましたら、ご紹介頂けるとありがたいです。

宜しくお願い致します。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-07-30 20:03:03
自然農2年生さんへ

そうですね。ライムギは、品種や栽培など工夫して栽培のコツを踏まえると、生育が良くなり、深く根を張ってくれます。

品種は、播き時期に合わせて選んでください。

1)最適播き時期を厳守

まず、ライムギに限らずムギ類は播種時期が、生育で最も大切になってきます。

秋まきが一番です。各地最適播種期を守ってください。

※ライ太郎は春播きもできますが、極早生品種なので、播く時期をはずすともっとも生育が悪くなりやすいので注意が必要です。

2)前もって、他の緑肥作物によってライムギ適地に改良しておく。

播種時期を守ってもライムギは、意外と背が大きくならないことがあります。

それは、ライムギにとって育ちにくい環境だったりするからです。

例えば、田んぼであれば排水性が悪いので、乾燥地に向いたライムギは、湿地では根ぐされしやすく生育が思うようになりません。

そのため、前もって水はけが悪くても育つ夏の緑肥作物セスバニアやエンバク(前進)などを育てておき、ライムギが生育しやすい環境に調えておくとずいぶんよく育つようになります。

3)他の緑肥作物と混播する
ライムギの種子の袋を読むと、施肥基準があるようにある程度肥えている条件で育つように今のライムギは肥沃地向きのものが多いものです。

そこで、土の改良であれば、ライムギだけに頼らず、その地域風土に合った緑肥作物とライムギの混播で育てることで、単独でライムギを育えるよりも土が良くなりやすいものです。

例えば、ライムギとエンバク、クリムソンクローバー、レンゲなどを混播すれば、ライムギの生育の悪いところでは、その他の適合した緑肥作物が働いてくれ、ライムギも生育が良くなるから不思議です。

4)堆肥などで土壌改良してからライムギを播く

3)でもお話ししたように、通常堆肥などライムギの貪欲な要求に合わせて、前もって施肥をしてからそだてることが一般的です。

堆肥だけを施すよりも、堆肥などでライムギが育つ最低限の施肥をしてからライムギを育て、深く耕してもらい、多くの有機物を畑に還元する方が効果的だからです。

4)ライムギとエンバクの雑草化
ライムギとエンバクを混ぜて播き、穂が実ったら、穂つきのまま刈り倒しておくと、穂の中の種子が再び発芽してきます。

年に数回エンバク、年に一度ライムギが自然に生えてくる、枯れたら刈り敷くことを繰り返すと、不思議と年々生えてくるエンバクもライムギも背が大きくなります。つまり、年々深く耕すてくれるようになります。

野菜と共に行うと野菜が負けてしまうこともありますので、野菜のない畦や空き地で行うとワラも自給できるようになり面白いものです。

5)ダイズ、枝豆と交互に育てる
ライムギを育て、その間作として条間にダイズやエダマメを育てると、年々育ちが良くなります。

刈るタイミングや株間条間などいくつかコツが必要ですが、よい組み合わせの一つです。

長々書きましたが、ライムギの生命が全うできるようにライムギ自身が良く育つように工夫すると、ライムギによって土が深くまで耕され、有機物も増え、土が改良されていきます。

栽培地や他の野菜との組み合わせなど工夫次第のところがありますので、参考にしてみてください。
返信する
ご回答誠に有り難うございます。 (自然農2年生)
2013-07-30 22:01:15
大変丁寧なご回答を頂き恐縮です。

「ライ麦自身が良く育つように工夫する」という考え方が、すべての根本なのですね。

時期や土地環境、条件(混植)、事前準備を含め、御本やブログ記事をこれからさかのぼって熟読し、できるところから実践してみようと思います。

畳4畳ほどの家庭菜園とはいえ、そこには立派な自然の循環や営みがあるのですから、しっかり学び観察しながら進めて行けたらと思います。

本当に有り難うございます。

追伸:
 御著書ですが、自然農の本を書いておられる方は、皆、素晴らしい観察眼とお考えがあり感銘を受けます。
 しかしながら、これほど実践的かつ体系的な御本は初めてです。これからも素晴らしい情報発信を、何卒宜しくお願い致します。
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-07-30 22:45:27
自然農2年生さんへ

どういたしまして。
私も師匠たちからいろいろ教えていただいたおかげで今があります。感謝です。

師匠たちは、もっと直感的に自然に触れていました。天才的なその教えを翻訳しているような仕事です。

小さい菜園ほど面白いと思います。
こちらこそよろしくお願いいたします。
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