患者に変わって命を守る
* * * * * * * *
この著者江川晴さんは、1924年生まれ。
自ら看護師として勤務された経験を生かし、多くの医療小説を生み出しています。
などと言いつつ、私もこの方の本を読むのはこれが初めてなのですが。
この作品の主人公は、新米麻酔科医の神山慧太。
何故麻酔科を選んだかと問われれば、
実のところ消去法で残ったから・・・というような、実情なのです。
しかし私たちも、麻酔科医の仕事について、さほど重要性を感じておらず、
よくわからないのはご同様。
ところが、この本を読むうちに、その重要性がよくわかってきますよ。
外科手術といえば、やはり脚光を浴びるのは執刀医で、
それこそそういう小説やドラマはたくさんありますが・・・。
そもそも麻酔がなければ手術は成り立ちませんね。
麻酔科医は、患者を眠らせるだけではなくて、
「手術中、意識がなく、自らの生命を守れない患者に代わって生命を守る」
という役割を持っているのです。
幸い、そういう外科手術を私は受けたことがないので、
手術前に麻酔科医が患者に事前説明をするなんて言うことも知りませんでした。
作中の慧太は、何しろ一生懸命なのですが、
時にはその一生懸命が空回りするようです。
そしてまた、まだまだ新米にもかかわらず、
ちょっぴり慢心してしまい、それがミスにつながってしまう。
麻酔科医の重要性を説くと共に、一人の青年医師の成長のストーリーでもあります。
興味を持って読ませていただきました。
ただ、純粋に「小説」として読むと、やや物足りなさが残ります。
人物描写が一面的かな?と。
まあそれでも、リアルな病院内の様子、一読の価値はあります。
「麻酔科医」江川晴 小学館文庫
満足度★★★☆☆
![]() | 麻酔科医 (小学館文庫) |
江川 晴 | |
小学館 |
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この著者江川晴さんは、1924年生まれ。
自ら看護師として勤務された経験を生かし、多くの医療小説を生み出しています。
などと言いつつ、私もこの方の本を読むのはこれが初めてなのですが。
この作品の主人公は、新米麻酔科医の神山慧太。
何故麻酔科を選んだかと問われれば、
実のところ消去法で残ったから・・・というような、実情なのです。
しかし私たちも、麻酔科医の仕事について、さほど重要性を感じておらず、
よくわからないのはご同様。
ところが、この本を読むうちに、その重要性がよくわかってきますよ。
外科手術といえば、やはり脚光を浴びるのは執刀医で、
それこそそういう小説やドラマはたくさんありますが・・・。
そもそも麻酔がなければ手術は成り立ちませんね。
麻酔科医は、患者を眠らせるだけではなくて、
「手術中、意識がなく、自らの生命を守れない患者に代わって生命を守る」
という役割を持っているのです。
幸い、そういう外科手術を私は受けたことがないので、
手術前に麻酔科医が患者に事前説明をするなんて言うことも知りませんでした。
作中の慧太は、何しろ一生懸命なのですが、
時にはその一生懸命が空回りするようです。
そしてまた、まだまだ新米にもかかわらず、
ちょっぴり慢心してしまい、それがミスにつながってしまう。
麻酔科医の重要性を説くと共に、一人の青年医師の成長のストーリーでもあります。
興味を持って読ませていただきました。
ただ、純粋に「小説」として読むと、やや物足りなさが残ります。
人物描写が一面的かな?と。
まあそれでも、リアルな病院内の様子、一読の価値はあります。
「麻酔科医」江川晴 小学館文庫
満足度★★★☆☆