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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

グッドナイト・ムーン

2010年03月19日 | 映画(か行)
理解といたわりで紡ぐ家族の絆


グッドナイト・ムーン [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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            * * * * * * * *

家族がテーマの物語です。
若い才能ある写真家のイザベル(ジュリア・ロバーツ)は、弁護士のルークと恋人同士。
しかし、彼には別れた妻ジャッキー(スーザン・サランドン)がいて、二人の子どももいる。
アンナとベンの姉弟はまだ小学生で、ジャッキーとルークの間を行き来している。
そこへ邪魔者のようにイザベルが現れるわけですね。
反発する二人の子ども。
そして夫ばかりでなく、子どもたちまで奪われてしまいそうで、穏やかではないジャッキー。
でも、イザベルは若さが武器! 
仕事が忙しいながらも、何とか母親役も勤めようと必死。
少しずつ、子供たちとも仲良くなっていくのです。

そんなところで、ジャッキーはガンに冒されてていることがわかります。
夫も子どもたちも失った上に、命までも・・・。
これは確かに恐怖です。
病に冒されたとき。
やはり必要なのは家族の支えなのじゃないかと思います。
一人ではつらいです・・・。
心配をかけまいと病気のことは隠していたジャッキーなのですが、
いつまでも隠し通すとはできません。
それが知れたとき。
このアンバランスな人々は一つの家族になるのです。

イザベルは、この先、ジャッキーが亡くなって
いつも子供たちに自分とと比較されてしまうのが恐ろしい。
ジャッキーは、自分が死んでしまったら、
すぐ忘れられて思い出してももらえないのではないかと恐怖する。

けれど、子供たちは二者択一する必要なんかないのです。
どちらもお母さんには違いない。
そう理解したときに、2人の反発は消え、友愛に変わっていく。
理解といたわり、そういうものでつながった人々こそ「家族」に違いありません。
血のつながりがどうこうではなく、心のつながりが大事ですね。


アメリカ映画では良くあるシーン。
子どもたちが学校から帰る時間には誰かが必ず迎えに行くんですよね。
車で。
(もちろん朝の送り届けもですが)
仕事で忙しいパパやママが時間に間に合わず、
子どもたちを長く待たせてしまって怒らせてしまう。
そんな悪戦苦闘のシーンが出てくるドラマって多いです。
アメリカでは絶対に子どもを一人で出歩かせない。
家に子どもだけで置くこともしない。
日本ではまだそこまで行っていませんが、近頃は次第にそれに近づいていますね。
小学校では日常茶飯事のように、不審者情報を流し、
ほとんどの子が防犯ブザーを携帯し、
本当に一人歩きは危険という認識も深まっています。
いやな世の中ですが、仕方ないですね・・・。

1998年/アメリカ/125分
監督:クリス・コロンバス
出演:ジュリア・ロバーツ、スーザン・サランドン、エド・ハリス、ジェナ・マローン、リーアム・エイケン