MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

最初にAKB48ありき

2012-01-25 00:05:28 | Weblog

自殺対策キャッチフレーズ 「GKB47」に疑問の声(産経新聞) - goo ニュース

 3月の自殺対策強化月間のキャッチフレーズを「あなたもGKB47宣言!」とした内閣府

担当者によると、GKBとは「ゲートキーパー・ベーシック」の頭文字。ゲートキーパーは

「自殺のサインに気付き、話を聞いて専門相談機関につなぐ役割が期待される人」で、

ベーシックには「専門家以外の一般参加者」を期待する意味があり、これに全国の都道府県

数47を組み合わせたと説明している。おそらくゲートキーパーはゴールキーパーの

もじりだと思うが、どう考えてもベーシックを「専門家以外の一般参加者」という意味に

解することは難しい。つまり当事者よりも最初にAKB48ありきのこじつけでしかなく、

内閣府もそれを黙認した自殺対策推進会議の委員も本気で考えているようには見えない。


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『テイカーズ』 70点

2012-01-24 23:53:16 | goo映画レビュー

テイカーズ

2010年/アメリカ

ネタバレ

強盗団に対するイメージの齟齬

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 大規模な銀行強盗シーンはかなりの迫力で、その強盗団のリーダーであるゴードン・ジェニングスの薬物中毒の姉ナオミの存在や、強盗団を追っているロスの刑事であるジャック・ウェルズの、一人娘サンデーのシングルファザーという立場や、彼の相棒のエディ・ハッチャーの重い病気を抱える子供を持つという境遇など、物語の伏線も上手くはられており、その2人に追いかけられるジェスの長距離の逃走劇も、最後にエディがジェスに呆気なく銃殺されてしまうというベタな部分を除けば十分に見応えがある。
 緻密な計画を練った割には、最後でゴーストが一人で大量の現金を抱えて逃げようとする意図が甘く感じるのであるが、最も理解に苦しむ演出はクライマックスにおける強盗団とロシアのギャングたちの銃撃戦のシーンで、何故か音楽とスローモーションで映像処理してしまっているために、臨場感を失ってしまっている。強盗団に対してクールなイメージを期待していた私と、抒情的な演出にこだわった監督に齟齬が生じたように感じる。


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ネガティブでも“キャンペーン”

2012-01-24 00:08:08 | Weblog

「アシモ」生みの親、酒気帯び容疑で逮捕(読売新聞) - goo ニュース

 ホンダの二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の開発者として知られる本田技術研究所

基礎技術研究センター主席研究員の広瀬真人が酒気帯び運転の疑いでこの時期に緊急

逮捕されたことは、イタリア中部ジリオ島の沖合で13日に「コスタ・コンコルディア号」という

大型クルーズ船が座礁した事故を思い出させる。まるで大型クルーズ船の座礁が4月に

世界公開される3Dリマスター版の映画『タイタニック』の宣伝であるかのように、「ASIMO

(アシモ)」の開発者の逮捕は、現在公開されている『ロボジー』というロボットを題材にした

映画を宣伝するような時期に起こったからである。もちろん偶然であるにしても不思議だ。


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『ハラがコレなんで』 80点

2012-01-23 23:43:34 | goo映画レビュー

ハラがコレなんで

2011年/日本

ネタバレ

難解な‘粋’の精神

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 再び、『マイウェイ 12,000キロの真実』(カン・ジェギュ監督 2011年)と比較考察してみたい。主人公の長谷川辰雄が全く共感出来ないキャラクターだったように、本作の主人公である原光子もなかなか共感しづらいキャラクターであるが、この2人に対する共感のしづらさは似て非なるものである。前者は既に書いたように演出上の問題であるのに対して、後者は確信犯だからである。
 それは作品冒頭で、光子の隣に引っ越してきた女性に対する光子の態度から想像出来る。それぞれの玄関先で遭遇した際に、光子は自分の沢庵を相手に勧めるのであるが断られてしまう。その後、光子は勝手に相手の部屋に入って再び沢庵を勧めるのであるが、断られるだけではなく相手を怒らせてしまう。ここでポイントとなるところは光子の相手に対する態度である。光子は全く親しくなろうという素振りを見せない。ただ何かの縁でたまたま自分の隣に越してきた女性のために出来ることがあれば何でもしたいという思いと、もしかしたら恩を受けることを恥ずかしがっているのかもしれないという予測に基づく‘一押し’と、そのような思いを断られても、最初から自分も過多に親切にするつもりは無かったように見せて、出来るだけ相手の気に障らないようにする‘粋’の精神で行動するだけである。
 そのような‘粋’の精神は幼少の頃に両親と暮らしていた長屋の大家である清から受け継いでいる。清も大家でありながらぶっきらぼうな態度で、親切心を住人たちに押しつけることはない。長屋の下には不発弾が埋まっていると吹聴して、生活に余裕が出てきたらいつでも出て行けるような口実を住人たちに与えていたため、雲の流れに誘われて久しぶりに光子が訪れた時には、陽一と彼の叔父である次郎以外の住人は長屋を引き払っていた。
 光子の一期一会をベースにした‘粋’の精神はなかなか理解されにくい。目の前に現れる問題を解決しようとし、他のことをかまい始めると、それまでのことが疎かになってしまい、上手くいかないと昼寝をしてしまうために、運任せ(=雲任せ)のいい加減な人間に見えてしまうのであるが、あくまでも親切心を相手に押しつけないようにする光子の態度は徹底しており、それはこれから生まれてこようとする自分の子供に対しても適用され、生まれてくるまではお腹の中にいる赤ん坊も放ったらかしで、生まれた後に考えようという有り様で、‘身内’ということで区別することはない。
 ‘粋’の精神を描こうとするとアキ・カウリスマキ監督のような作風になるところが興味深く、このような共感されにくいキャラクターを敢えて主人公に据えた石井裕也監督を「粋だね!」と評価したい。


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一番の“目立ちたがり屋”

2012-01-23 00:06:32 | Weblog

船長は「目立ちたがり屋」=周囲との人間関係に問題も―伊客船座礁(時事通信) - goo ニュース

 イタリア中部の地中海で座礁事故を起こした大型客船「コスタ・コンコルディア」に関しては

奇妙な偶然が重なっている。100年前の豪華客船タイタニック号沈没事故で犠牲になった

ウエーターの親類が巻き込まれていたり、船が岩礁にぶつかった際に、船内のレストランで

セリーヌ・ディオンの「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」という1997年の映画『タイタニック』の

主題歌も流れていたようであるが、何とその『タイタニック』の3Dリマスター版が今年の4月

に、まるで今回の事故を宣伝材料にするような形で世界公開されるのである。だから一番の

「目立ちたがり屋」は“タイタニック”というしかない。


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『月光ノ仮面』 90点

2012-01-22 22:10:05 | goo映画レビュー

月光ノ仮面

2011年/日本

ネタバレ

‘実体験’と‘物語’

総合★★★★☆ 90

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『マイウェイ 12,000キロの真実』(カン・ジェギュ監督 2011年)の地上戦における‘泥試合’の迫力ある映像に関しては既に述べた通りであるが、それと比較するならば本作の戦闘シーンは極めて地味なものであり、むしろ本作においてはラストで主人公の森乃家うさぎがマシンガンで披露する‘落語’シーンに迫力がある。一見、奇を衒ったような板尾創路監督の演出は‘落語’というエンターテイメントを考える上では正鵠を得ているものだと思う。実際に戦場で戦う兵士たちは目の前の敵を倒すことと自分の身の安全に気を配ることに精一杯で、観客が映画を見るように周囲を見る余裕はないであろうし、落語や映画などのエンターテイメントが戦闘シーンを描写する場合には、事前に感動的にストーリーを組み立ており、精密で迫力のある物語が展開されることになる。それはまるで観客が本作で目撃するように、落語家が噺小屋を血まみれにするような‘リアリティ’を‘落語’にもたらし、観客が笑えば笑うほど、その‘落語’は‘面白い’が故に‘残酷さ’を増す。本作のモチーフである「粗忽長屋」の‘主人公’は2人の森乃家うさぎではなく、‘実体験’と改めて語られる‘物語’なのである。タイムスリッパーとして未来からやって来る男と、タイムトンネルを掘って過去と未来を繋ぐ女で、この‘粗忽長屋’という物語をループさせる演出は並大抵のものではなく、全ての物語が浅野忠信が演じる森乃家うさぎの‘夢オチ’ならぬ‘語りオチ’だったというラストシーンも冴えており、本気で「月光仮面」に成りきれなかった「月光ノ仮面」というフィクションは非常によく練られた作品だと思う。


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田中直紀の甘い認識

2012-01-22 00:05:10 | Weblog

「普天間」特措法は否定 田中防衛相“模範解答”棒読み(産経新聞) - goo ニュース

 田中直紀防衛相の19日に行われたインタビューの残りを書き記しておきたい。田中は

「経験不足を不安視する声もある」という問いに、「出だしからつまずいている認識はない。

基本は把握してきている」と答えている。あれほど報道されているにも関わらず、出だしから

つまずいている認識がないことにも驚かされるが、「基本は把握してきている」という答え

にも驚かされる。常識で考えるならば防衛相に就任した時点で、基本くらいは既に把握

していなければならないはずで、そのように防衛相という重職をナメたような発言をして

おきながら、「出だしからつまずいている認識はない」から頭の悪い使えない男なのである。


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『マイウェイ 12,000キロの真実』 50点

2012-01-21 22:24:46 | goo映画レビュー

マイウェイ 12,000キロの真実

2011年/韓国

ネタバレ

人種問題以前の問題について

総合★★☆☆☆ 50

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(成島出監督 2011年)は海軍の物語であるため、直接的な軍人同士の戦闘を目撃することを避けられた分、確かに本作の地上戦の‘泥試合’には迫力を感じた。
 しかし本作の見どころはこの‘泥試合’だけだと言っても過言ではない。同国人でありながら、私は主人公の長谷川辰雄に全く共感出来なかった。例えば、マラソンの日本代表を決める選考会において、キム・ジュンシクが優勝したにも関わらず、他の選手の妨害をしたとして失格にされて繰り上げで辰雄が優勝することになるのであるが、何故か辰雄はその場に立ちつくしたまま事の真相を探ろうともしないために、ジュンシクに負けたことによるショックのためなのか、あるいは国が決めたことに対して何も言えない自分自身の不甲斐なさに嫌気が差しているのかがはっきりしない。
 皇軍の誇りを名目に、部下に対しては死をも厭わないように強いていた辰雄が、何故ソ連軍の軍服の着用を断固として拒絶して死を選ばなかったのか、その心の推移が上手く描けていないと思うし、そもそもジュンシクの決闘を始め、数々の死闘に遭遇していながら、数日ほどで全快してしまう辰雄の超人振りは感動以上に笑いが込み上げてきてしまった。
 物語の軸となるはずのマラソンは約60年前のものであるが、それにしても走者の速度が遅過ぎるために、CGが使用されている戦闘シーンの迫力に、アナログで撮られている競走シーンが見劣りしてしまっている。せめて『炎のランナー』(ヒュー・ハドソン監督 1981年)ほどの描写力が無ければ、ラストシーンに感動は生まれないと思う。


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“キモイ”レベル

2012-01-21 00:07:32 | Weblog

アンガールズ山根さんの名誉毀損=「強姦された」、女逮捕―大阪府警(時事通信) - goo ニュース

 アンガールズのもう一人である田中卓志は最近になって“きもカワ”ではなくて“キモイ”

として再ブレイクしている中、山根良顕にとっては不運な問題を抱え込んでしまい気の毒

に感じる。自称パート従業員の河本順子に強姦罪で刑事告訴された以上、そのような

事実が無いならば名誉毀損で告訴するしかないのであるが、告訴したとなると今回の

ように真実が明るみになり、強姦はしていなくてもデリヘル嬢を頼んでそのような行為は

あった事が知られてしまい、“キモイ”のレベルが笑えないところまで上がってしまうからで、

男ならば誰でもしていることではあってもやはりイメージダウンは避けられないと思う。


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『デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-』 70点

2012-01-20 00:09:02 | goo映画レビュー

デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-

2011年/ベルギー

ネタバレ

史実の曖昧な忠実さについて

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 そもそも主人公で原作者でもあるラティフ・ヤヒアの話の信憑性に多くの疑問が呈されているとしても、とりあえずフィクションと見倣せばいいのであろうし、ウダイ・フセインの非情さは噂では知っていても映像で見せられると嫌悪感をもよおす程に刺激的ではあるのだが、本作を通して、ウダイ・フセインの非情さがどこから生まれたのかという、私が知りたいと思っていたことははっきりとは示されず、ただ父親のサッダーム・フセインの女癖の悪さが原因で母親が精神を病んでしまったということが仄めかされるぐらいだった。
 作品の前半まではウダイ・フセインとラティフ・ヤヒアの駆け引きがスリリングに展開していたのであるが、後半になってラティフがウダイの愛人であるサラブを連れてイラクから脱出する辺りから、ストーリー展開が雑になってくる。まずサラブがラティフとウダイのどちらの味方なのかがはっきりしない。サラブは自分には娘がいるとラティフに告白することから、人質として娘を捕られたサラブがウダイのスパイになった可能性はあるが、嫉妬心が人一倍強いウダイがラティフと愛人を一緒にしておくことは考えにくい。ラティフの父親が電話越しにラティフに対してウダイに屈しないように叫ぶシーンは感動的ではあるが、父親以外の家族がどのような状況に置かれているのかは描かれていない。ラストの暗殺未遂シーンも、張った伏線通りの予定調和で盛り上がりに欠ける。
 ウダイがラティフを殺せない理由は、ウダイのナルシシズムが邪魔をして、‘自分自身’を殺せないためであろうが、結局、ラティフもウダイに止めを刺せなかった理由はよく分らない。そのような史実の忠実さが中途半端に感じるとしても、ドミニク・クーパーの熱演はそれなりに見る価値があると思う。


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