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『マイウェイ 12,000キロの真実』 50点

2012-01-21 22:24:46 | goo映画レビュー

マイウェイ 12,000キロの真実

2011年/韓国

ネタバレ

人種問題以前の問題について

総合★★☆☆☆ 50

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(成島出監督 2011年)は海軍の物語であるため、直接的な軍人同士の戦闘を目撃することを避けられた分、確かに本作の地上戦の‘泥試合’には迫力を感じた。
 しかし本作の見どころはこの‘泥試合’だけだと言っても過言ではない。同国人でありながら、私は主人公の長谷川辰雄に全く共感出来なかった。例えば、マラソンの日本代表を決める選考会において、キム・ジュンシクが優勝したにも関わらず、他の選手の妨害をしたとして失格にされて繰り上げで辰雄が優勝することになるのであるが、何故か辰雄はその場に立ちつくしたまま事の真相を探ろうともしないために、ジュンシクに負けたことによるショックのためなのか、あるいは国が決めたことに対して何も言えない自分自身の不甲斐なさに嫌気が差しているのかがはっきりしない。
 皇軍の誇りを名目に、部下に対しては死をも厭わないように強いていた辰雄が、何故ソ連軍の軍服の着用を断固として拒絶して死を選ばなかったのか、その心の推移が上手く描けていないと思うし、そもそもジュンシクの決闘を始め、数々の死闘に遭遇していながら、数日ほどで全快してしまう辰雄の超人振りは感動以上に笑いが込み上げてきてしまった。
 物語の軸となるはずのマラソンは約60年前のものであるが、それにしても走者の速度が遅過ぎるために、CGが使用されている戦闘シーンの迫力に、アナログで撮られている競走シーンが見劣りしてしまっている。せめて『炎のランナー』(ヒュー・ハドソン監督 1981年)ほどの描写力が無ければ、ラストシーンに感動は生まれないと思う。


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