MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ブリューゲルの動く絵』 0点

2012-01-02 23:01:26 | goo映画レビュー

ブリューゲルの動く絵

2011年/ポーランド=スウェーデン

ネタバレ

映画とインスタレーションの違い

総合☆☆☆☆☆ 0

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 本作は、「バベルの塔」(1563年)「雪中の狩人」(1565年)などの風俗画で有名なピーテル・ブリューゲルの「十字架を担うキリスト」(1564年)をモチーフとした作品である。インタビューにおいてレフ・マイェフスキ監督は古典絵画の豊かさを描くことで、現代絵画の貧困さを明るみしてアンディ・ウォーホルなどのモダンアートの問題点を浮き彫りにしようと企てたようであるが、残念なことに映画としては完全に失敗している。
 何故か小高い岩山の上にそびえ立つ製粉機の風車小屋の風車が夜明けとともに回ると同時に、人々の活動が始まる。そして風車が止まると人々の動きも止まるのであるが、結局、タイトルとして並んでいるこの製粉機(The Mill)とキリストが磔刑にされる十字架(The Cross)の関係が最後まで明らかにされないために、物語はただピーテル・ブリューゲルの「十字架を担うキリスト」に描かれている場面を一つずつなぞっているだけで面白味に欠ける。「十字架を担うキリスト」が素晴らしい要因は一度に様々な物語を示すところで、それぞれの場面の‘衝突’が醍醐味を生み出すのであり、順序を追って描いても平凡なシーン以上にはならない。
 映画としては完全に失敗ではあっても、モダンアートのインスタレーションとして観るならば興味深い。何故ならば古典絵画の傑作であるはずの「十字架を担うキリスト」を場面ごとに描くことで意義を抜き取ってしまっているのではあるが、その‘フラットさ’こそが奇しくもレフ・マイェフスキ監督が問題視するモダンアートと同じ振る舞いを演じているからである。
 見方によって面白さが大きく異なるために評価は差し控えておくが、映画として観るならば全く面白くないということだけは断言しておきたい。


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逆の意味の失望

2012-01-02 00:06:16 | Weblog

井岡V2!98秒殺、失神TKO/BOX(サンケイスポーツ) - goo ニュース

 2011年12月7日に行われたWBA世界バンタム級戦で同級12位のマリオ・マシアスを

4回KOで破った亀田興毅の“予定通り”の試合振りにはしらけるしかなかったのであるが、

今回のWBC世界ミニマム級タイトルマッチの井岡一翔の試合も逆の意味でがっかりした。

挑戦者は同級10位のヨードグン・トーチャルンチャイであり、もちろん今の井岡一翔で

あるならば、チャンピオンでいたいがために慎重に挑戦者を選ぶ必要はなく、誰が挑戦者で

あっても負けることはないと思うが、何故相手にさえならない10位のボクサーを挑戦者に

選んでしまったのか疑問が残る。98秒の試合ではダイジェストでしかない。


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