灼熱の魂
2010年/カナダ=フランス
奇妙な等式について
総合 100点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
レバノン出身の劇作家ワジディ・ムアワッドの原作『焼け焦げるたましい』を取り上げている以上は、当然1975年のレバノン内戦に端を発する民族や宗派間の抗争に巻き込まれた、主人公で初老の中東系カナダ人女性ナワル・マルワンの悲劇として観賞されるのであろうが、敢えて国名を特定していない理由は『灼熱の魂』がソポクレスのギリシャ悲劇『オイディプス王』をベースに書かれており、この悲劇が決して特定の地域のみで起こるという類のものではないからであろう。
それにしても‘酷過ぎる’。酷過ぎて観賞後に暫く言葉を失った。もちろん作品の質のことではなく、『オイディプス王』という悲劇がさらに過酷になって予言も無く現代に甦ってきたことである。アブ・タレクが自分の顔を見て誰だか分からなかった時のナワル・マルワンの驚きは想像しがたいものである。つまり獄中の13年間、彼女にしたことと同様のことを数え切れないほどの女性にしていたという証拠となるからである。宗派の壁を超えて愛する男性との間に宿した愛する息子が、宗教抗争の先頭に立って弱者に非情な暴力を行使していたという事実を、心身ともに疲れきっていたナワルが受け止めるには余りにも辛過ぎた。「1+1=1」という奇妙な等式が、やがて双子のジャンヌ・マルワンとシモン・マルワンの‘父と兄‘を意味していたことが分かると同時に、ジャンヌが最初に訪ねた教授が唱えた「eiπ+1=0」というオイラーの等式が実は‘母の死’を意味していたことが分かる。これ以上、屋上屋を架すことは避けておきたいが、ラストで墓参りをしているアブ・タレク(=オイディプス)のその後が気になる。
考え方変えさせてもらうという勇気を…前原氏(読売新聞) - goo ニュース
てっきり前原誠司は民主党が八ッ場ダムの建設再開を決定したことに対する抗議の
意味を込めて民主党政調会長を辞任するものかと期待していたのであるが、まるで
何事も無かったかのように政調会長を留任してしまっている。さらに前原は14日、岡山市内
で開かれた党県連パーティーで、消費税率引き上げを柱とする社会保障・税一体改革に
公約違反との批判があることについて、「民主党が議論を始めることはおかしいということ
なら、『今の世界状況を考えた時、考え方を変えさせてもらう』と言う勇気を持たなければ
いけない」と述べているが、これは明らかに間違いで、世界状況が変わったと思うのである
ならば、民主党は衆議院を解散して民意を問う勇気を持たなければならないのである。