ケンのブログ

日々の雑感や日記

ラブソング

2021年05月16日 | 日記
今日の新聞の編集手帳にこんなことが書いてある。

“”
鳥の鳴き声は主に2つに分けられることが知られている。仲間同士の連絡に使う「地鳴き」と繁殖のための「さえずり」である。欧米もこれは同じで英語の呼び分けにはなかなか味がある。地鳴きは「コール」さえずりは「ソング」と呼ぶという“”と。

この話を読んで、マーラーの交響曲の第何番かは忘れてしまったけれど、外国人の指揮者がコンサートで日本のオーケストラを指揮したときに、演奏前のプレトークで、その交響曲のいくつかの旋律に言及して「ラブソング」という言葉を連発していたことを思い出した。

それを通訳の方は「愛の歌」とか「愛の旋律」とか訳しておられたと思う。

もちろん通訳の方はそれが仕事なのでそれていいのだけれど、そのとき僕はなぜかラブソングはラブソングのままのほうがやはり言葉が自然に響くなと思った。

それで、手元にあるマクミラン英英辞典でsongを引いてみると 大きく3つの語釈が載っていて、その3つ目の語釈としてつぎのように書いてある。

③the musical sound that a bird makes.と。

日本語に逐語訳すると「鳥が作る音楽的な音」となる。

そうか鳥が作る音楽的な音もソングというのかと思う。

こうして編集手帳に書いてあることを辞書をひいて検証してみると、歌と愛の関係はとても深いと言うか、不可分とさえ思えてくる。

そういえば、若い頃、ビートルズのドキュメンタリー番組をテレビで見たとき、番組の最後にポール・マッカートニーが「僕たちは、いろんなことを言われてきたけど、結局は愛を歌ってきたんです」という主旨の発言をしていたことをしみじみと思い出す。

そのポールの発言を聞いて、本当にそのとおりだと僕も思った。

こういうコロナという情況にあって、孤独に暮らしていると、広大な音楽をきいてそれに包まれたくなるような気持ちがある一方で、旋律、つまり歌の豊かな音楽が聴きたいという気持ちも僕の場合、芽生えてくる。

そんなわけで、旋律の豊かな音楽、ビゼーのオペラ カルメンの主要な旋律をオーケストラのために編曲したカルメン組曲を聴きながらこれを書いている。

このカルメン組曲は一緒に住んでいたおじが買っただけでちっとも聴かずににステレオの横に置いていたレコードを僕が子供の頃よく聴いていて、本当に慣れ親しんだ旋律がいっぱい出てくる。

自分が子供の頃から親しんでいた旋律というのは、本当に心のためによいものだなあと思う。

どうぞ一日 いちにち無事に過ごせますように。それを第一に願っていきたい。