世界初・ニュージーランドが始めた「幸福予算」
2019-11-01
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/11/01/100000?utm_source=outbrain&utm_medium=display&utm_campaign=2019move_on
引用させていただきます。
2019年現在、ニュージーランドの幸福度レベルは世界第8位にランクインしており、幸福度が低いわけではありません。それでも、それぞれの省が「国民の幸福とは何か」を問いかけながら行政を進められるよう、連立政権は予算で重視する項目を見直したのです。
この記事はBloombergのCass R. Sunsteinが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。
(Bloomberg Opinion) -- ニュージーランドの労働党連立政権が歴史に残る快挙を成し遂げました。ジャシンダ・アーダーン首相が中心となり、世界初となる「幸福予算」を国家予算に組み込むことを発表したのです。これは、限られた資金を、国民の幸福を高めるために使うというものです。
中でも、精神疾患、子どもの貧困、家庭内暴力(DV)の三つの問題に多額の予算を当てる予定です。
この案は、数十年に及ぶ個人の幸福について追求した研究を参考にしたものです。人間の幸福を高める要素と損なう要素について重大な事実を発見したノーベル賞受賞者のダニエル・カーネマン氏と故アラン・クルーガー氏もこの研究に貢献しています。
社会政策においては、カーネマン氏とクルーガー氏は二つの提言を行っています。一つ目は「心の健康維持に国が介入すること」つまり不満を感じ、鬱屈(うっくつ)した状態で生きている人々を支援することです。二つ目は「国民の時間配分」に重点を置き、特にストレスを感じる行為(多額の交通費がかかる通勤など)を避けられるような仕組み作りを支援することです。
国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が毎年発行する世界幸福度報告はさらに意欲的で、国民が幸福だと感じているレベルによって156カ国をランク付けしています。調査対象の国民は、現在の自分の幸福度が0から10のどの段階(0が最低、10が最高)にあるかを答えます。
この幸福度のレベルについては懐疑的な見方もありますが、結果は非常に興味深いものです。この報告書の評価基準によると、世界で最も幸福な国はフィンランド、順にデンマーク、ノルウェー、アイスランド、オランダと続きます。米国は、ベルギーの下位、チェコ共和国の上位に当たる19位でした。最下層には、アフガニスタン、中央アフリカ共和国、南スーダンが並びます(日本は2018年の54位から58位まで順位を落としました)。・・・・・・・・・・・・・・
参照URL
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/11/01/100000?utm_source=outbrain&utm_medium=display&utm_campaign=2019move_on
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/11/01/100000?utm_source=outbrain&utm_medium=display&utm_campaign=2019move_on
本記事の著者へのお問い合わせ:キャス・R・サンスタイン(csunstein1@bloomberg.net)
本記事の編集者へのご連絡は、ケイティ・ロバーツ(kroberts29@bloomberg.net)
本コラムは、Bloomberg LPの編集部および所有者の意見を反映しているわけではありません。
キャス・R・サンスタインは、Bloomberg Opinionのコラムニストです。「The Cost-Benefit Revolution」の執筆者であり、「Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth and Happiness」の共著でも知られています。
©2019 Bloomberg L.P.
2019-11-01
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/11/01/100000?utm_source=outbrain&utm_medium=display&utm_campaign=2019move_on
引用させていただきます。
2019年現在、ニュージーランドの幸福度レベルは世界第8位にランクインしており、幸福度が低いわけではありません。それでも、それぞれの省が「国民の幸福とは何か」を問いかけながら行政を進められるよう、連立政権は予算で重視する項目を見直したのです。
この記事はBloombergのCass R. Sunsteinが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。
(Bloomberg Opinion) -- ニュージーランドの労働党連立政権が歴史に残る快挙を成し遂げました。ジャシンダ・アーダーン首相が中心となり、世界初となる「幸福予算」を国家予算に組み込むことを発表したのです。これは、限られた資金を、国民の幸福を高めるために使うというものです。
中でも、精神疾患、子どもの貧困、家庭内暴力(DV)の三つの問題に多額の予算を当てる予定です。
この案は、数十年に及ぶ個人の幸福について追求した研究を参考にしたものです。人間の幸福を高める要素と損なう要素について重大な事実を発見したノーベル賞受賞者のダニエル・カーネマン氏と故アラン・クルーガー氏もこの研究に貢献しています。
社会政策においては、カーネマン氏とクルーガー氏は二つの提言を行っています。一つ目は「心の健康維持に国が介入すること」つまり不満を感じ、鬱屈(うっくつ)した状態で生きている人々を支援することです。二つ目は「国民の時間配分」に重点を置き、特にストレスを感じる行為(多額の交通費がかかる通勤など)を避けられるような仕組み作りを支援することです。
国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が毎年発行する世界幸福度報告はさらに意欲的で、国民が幸福だと感じているレベルによって156カ国をランク付けしています。調査対象の国民は、現在の自分の幸福度が0から10のどの段階(0が最低、10が最高)にあるかを答えます。
この幸福度のレベルについては懐疑的な見方もありますが、結果は非常に興味深いものです。この報告書の評価基準によると、世界で最も幸福な国はフィンランド、順にデンマーク、ノルウェー、アイスランド、オランダと続きます。米国は、ベルギーの下位、チェコ共和国の上位に当たる19位でした。最下層には、アフガニスタン、中央アフリカ共和国、南スーダンが並びます(日本は2018年の54位から58位まで順位を落としました)。・・・・・・・・・・・・・・
参照URL
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/11/01/100000?utm_source=outbrain&utm_medium=display&utm_campaign=2019move_on
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/2019/11/01/100000?utm_source=outbrain&utm_medium=display&utm_campaign=2019move_on
本記事の著者へのお問い合わせ:キャス・R・サンスタイン(csunstein1@bloomberg.net)
本記事の編集者へのご連絡は、ケイティ・ロバーツ(kroberts29@bloomberg.net)
本コラムは、Bloomberg LPの編集部および所有者の意見を反映しているわけではありません。
キャス・R・サンスタインは、Bloomberg Opinionのコラムニストです。「The Cost-Benefit Revolution」の執筆者であり、「Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth and Happiness」の共著でも知られています。
©2019 Bloomberg L.P.