福島第1原発第4号機「燃料プール」の崩壊危機説が流れている
◆福島第1原発大事故について、原子力安全・保安院の中村幸一郎審議官が、福島第1原発大事故の翌日、3月12日記者会見のときから、「1号機で核燃料の一部が溶け出したとみている」と炉心溶融について発言していた。
だが、経産省幹部によると、「菅首相と枝野官房長官は、中村幸一郎審議官 が国民に不安を与えたと問題視し、『もう会見させるな』と指示し、さらに、菅直人首相は、審議官の更迭を命じた」という。このため、保安院の会見に中村幸一郎審議官は登場しなくなった。 松永和夫事務次官は、中村幸一郎審議官を西山英彦審議官と交代させた。以後、広報を担当した西山英彦審議官は「炉心溶融」という言葉を使わず、「炉心の毀損」と曖昧模糊とした表現に変わった。事故の2か月後の5月になって東京電力は、ようやく「メルトダウンしたとみられる」という解析結果を正式に認め、発表の遅れが問題視された。
事故のレベルについても、当時の枝野幸男官房長官は、約1か月にもわたって「レベル5」とウソ発表していた。その後、旧ソ連のチェルノブイリ級の最悪「レベル7」と修正していた。
朝日新聞デジタルが5月17日午前0時38分、「経産前事務次官、責任逃れ発言繰り返す 原発国会事故調」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「東京電力福島第一原発事故を検証する『国会事故調査委員会』(黒川清委員長)は16日、経済産業省の松永和夫前事務次官を参考人招致した。松永氏は『多くの方が苦しい環境で暮らし続けていることに申し訳ない気持ちでいっぱいだ』と陳謝したが、自らの責任を避ける発言が目立った。松永氏は原子力安全・保安院長などを経て、2010年から11年8月まで経産次官を務めた。事故後は経産省の事務方トップとして対応にあたった。
この日の事故調での質疑に対し、事故直後に設定した避難区域について『保安院に任せて、という気持ちだった』と説明。昨年夏の計画停電で混乱を招いたことを追及されると『内閣に計画停電のための組織を作った。私は一員ではなかった』と自らの関与を否定。昨年6月、当時の海江田万里経産相が原発の『安全宣言』をした判断についても、『私が中心的な役割を果たしたわけではない』と言い切った。責任逃れの答弁が続いたことに、黒川委員長は終了後の記者会見で『責任者として適切だったか、判断が正しかったかという疑問がぬぐえない』と批判した」
Jcastが5月16 日午前10時3分、「「いま一番怖い福島原発4号機―むき出し燃料プール崩壊なら首都壊滅」とい見出しをつけて、以下のように報じている。
「なにやら東京電力福島第一原発の事故原子炉はこのところ落ち着いているようなことになっているが、実態は4号機の危険はむしろ高まっているのだという。米国の著名な原子力技術者アーニー・ガンダーセン氏はこう警告しているのだ。『私は大変危険な状態にあると考えています。地震と津波、さらに隣の3号機の爆発で4号機建屋の外壁は吹き飛び、鉄筋が剥き出しになっています。日本政府と東京電力はこのことを正しく認識していない。放射能が飛散すれば、その範囲は首都圏まで及び、4000万人以上の人が避難しなければならない。人類史上、最悪の事態になる』」
4号機プールで冷却装置停止=ポンプ2台に異常か、福島第1―東電 20120701
[記事全文]
・ [映像ニュース]4号機プール冷却停止、装置に不具合 - TBS系(JNN)(6月30日)
・ 4号機燃料プールが冷却停止、非常用電源故障か - 毎時約0・3度上昇しており、保安規定で定めた上限の65度に達するまで4日程度の余裕がある。読売新聞(6月30日)
◇4号機の状態や安全性は
・ 福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ(PDFファイル) - 東京電力(6月30日)
・ 福島第1原発4号機の燃料プールは安全か? - ウォール・ストリート・ジャーナル(5月22日)
・ <福島第1原発>4号機外壁の耐震性「問題ない」 東電 - 毎日新聞(6月25日)
◇安定的冷却までの取り組み
・ 福島第一原子力発電所の事故と現在の状況 - 4号機使用済燃料プールの安定的冷却までの取り組み。東京電力(3月28日)
◇福島第1原発の状況
・ プレスリリース/ホームページ掲載情報 - 東京電力
・ 福島第一原発の現状 - 東京新聞(6月30日)
人が死ぬ値上回る放射線量も…1号機原子炉建屋
テレビ朝日系(ANN) 6月28日(木)18時10分配信
1時間もしないうちに人が死亡する極めて高い放射線量です。東京電力は26日、福島第一原発1号機の原子炉建屋1階の地下部分の撮影や放射線量などの測定を行いました。地下には赤いさびのようなものが浮いた汚染水が映し出され、放射線量については、最も高いところで水面に着く直前に1時間あたり1万ミリシーベルトという極めて高い値が測定されました。これは人が浴びると死ぬとされる7000ミリシーベルトを大きく上回っています。東京電力は、「人が入って作業するのは難しいレベル」としています。
撮影:東京電力
最終更新:6月29日(金)0時34分
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