山水画に出てくるような桃源郷は、ここ「百古里(スガリ)」に見ることができるとかねがね思う。徒歩で一周できるのも魅力的だ。焼き芋を買いそびれたが、池谷夫妻手製の昇り窯も見事だ。
集会所のなかでは似顔絵や極小折りヅルコーナーがあったり、その外では手焼きせんべい体験コーナーがあったり、常連のmachiさんのイラストや投げ銭ライブの大村さんらもすがすがしい。磐田市から馳せ参じた「上鼓会(ジョウコ)」の太鼓も里山風景とマッチしていた。
しかしながら、茶畑を抜根してブルーベリー畑にしはじめたり、茶畑の上にソーラーパネルを設置したり、ゆるやかに時代の流れがこの里山にも沁み込んできている。町にすぐ手が届く場所にあるこの「百古里」地区が、寝るだけの郊外ではなく自立した里山集落として残ってもらいたいと切実に思う。
その意味で、「百古里を愛する会」が主催する「百古里めぐり」の意味と役割は果てしなく大きい。