山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

「ラブファーマーズ」の取り組みすすむ

2016-08-31 21:07:03 | 春野山の村
 明後日に開催される「ラブファーマーズカンファレンス」(9/2.3.4)が行われる「春野山の村」に行く。
 3日の早朝の散策会の案内も担当することになり、下見を兼ねて会場に直行。
 体育館前の会場はすでにテントが準備され、40店ほどのマーケットとなる。

                         
 体育館の舞台は和風仕様となり、講演や音楽セッションの中心となる。
 食事はこの内外の会場でそれぞれの売店でフリーにとれるのが今回の特徴だ。
 ただ、数百人規模のイベントでこの売店で腹ごしらえできるかどうかが鍵だ。

   
                        
 とはいうものの、若者村がほぼ完成に近づいていた。
 ピザハウスも作られ、雑談や歌の交流の場にしていく意気込みが感じられる。
 いま、都会ではなかなか見られない世界に触れることができた。

        
 さらには、その若いスタッフが作ってきた道をたどると、頂上は見晴らしのいいビューポイントが迫ってきた。
 数年前までは、人を寄せ付けない鬱蒼とした杉の木立があったが、それを伐採して山並みが見えるようにしたうえで、広葉樹を植える作業もしてきたのだった。

 
 この季節は、「キンミズヒキ」「オトコエシ」「ガンクビソウ」などの花を見たが、「ヤマジノホトトギス」の可憐な群落にはかなわない。
 これに会えただけで散策会は大団円だ。
 ホトトギスの胸のデザインを想起するジャパニスムがすごい。

 農業では少数派である有機農業の集いでもあるが、大規模機械・大農場の大量生産にはない心配りを共有したいものだ。
 
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ミスジマイマイ・アワノメイガ・シロヒトリにご挨拶

2016-08-30 00:06:35 | 生き物
 トウモロコシの片付けをしていたら、実の先端から「アワノメイガ」の小さな幼虫が出てきた。
 トウモロコシの害虫といえば、このかたの名前がよく出てくるし、よく出会う気がする。
 先端の実の柔らかい所がお好きなようだ。

                                   
 今年になって初めてお会いした「シロヒトリ」。
 ほんに、上品な純白の羽が見事で、体の赤と黒のシンプルなデザインがいい。
 真っ白だとアメリカシロヒトリが想起されるが、シロヒトリは茹でて食べると甘味や香味があるという。
 「ヒトリ」とは「一人」ではなく、「火盗」と書くから、灯火がお好きなのだ。

                   
 路上で散歩していた「ミスジマイマイ」に挨拶する。
 ほんとうは木の上が好きらしいが、コンクリートも好みらしい。
 大きさは3cmほどもあり、日本固有種でもある。
 模様もいろいろあるらしく、地域限定の種類もあるが、調べようとすると情報は少なく、ハンディなカタツムリ図鑑も発行されていない。
 
 
 
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麹たっぷりの手づくり味噌樽を開ける

2016-08-29 19:10:56 | 食彩・山菜・きのこ
4月に山猿さんらと一日がかりで作った手づくり味噌の樽をオープンする。
 樽の縁のビニールテープを外す。
 カビができてないかと心配がよぎる。

                                  
 恐る恐る蓋を開ける。
 すると、真ん中のわさびと白い輪となっている塩の効果があったのか、まったくカビは生えていなかった。
 味噌の色は白味噌のような穏やかな色だった。

        
 麹をたっぷり入れているのでこれはきっとじゅうぶんうまいのがわかった。
 さっそく、ご飯を温めて味噌をおかずにいただく。
 和宮様は味噌だけでごはんをぺろりと平らげてしまった。
 教えていただいた山猿さんの優しさが口中に広がった。

                                     
 樽から2kgほどをいくつかに小分けする。
 これを親戚たちに贈ったりして、残りを冷蔵庫に入れて大切に食べていく。
 朝食はパンも多かったが、味噌とご飯を食べるのが楽しみとなりそうだ。

                                 

                                 
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ムジナ侵入でトウモロコシ全滅か

2016-08-28 14:21:26 | 農作業・野菜
 昨日は初めての採密で盛り上がった余韻が続き、どのくらい溜まったかが楽しみとなった。
 そして今朝、きょうからいよいよトウモロコシの収穫が始めるつもりだった。
 それがそれがなんということだ、畑のトウモロコシが倒れてしまっていて、ほぼ全滅状態だった。

                                   
 しかもトウモロコシがなんときれいに食べられていた。
 サルの食べ方に比べれば怒りは収まるが、見事としか言うほかない。
 ヤングコーンだけが無事だった。

                                   
 他の畝立てした畑には穴を掘った跡が見られた。
 イノシシだともっとひどく荒らされるから、犯人はムジナ,つまり「アナグマ」に違いないと見当をつける。

                                   
 アナグマは、上のほうのトウモロコシを食べるために、それを地面に倒してから実を食べたり、持ち帰ったりするらしい。
 手口はまさにこれだった。
 30本近くのトウモロコシが食べられてしまい、中途半端に囲ったネットが役に立たなかった。

      
 そのなかで、アナグマは2本だけまともなトウモロコシを残しておいてくれた。
 それを焼いてありがたく?いただくことにする。
 じゅうぶんうまい。
 それから、トウモロコシの残骸を片付ける。
 残骸の中からヤングコーンを取り出す。  
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ハチミツを初めて採取

2016-08-27 18:55:24 | 食彩・山菜・きのこ
 生まれて初めてハチミツを採取した。
 ボランティアで採蜜をしてくれるMさんから教わりながらだけど。
 一番上の板を開けるとぎっしり「巣板」が形成されていた。

                          
 その巣箱の下を粘土を切るように針金で絞ってから上段を取り出す。
 長いへらで巣板を下のバケツに落としていく。
 
                       
 落とした巣板を小さく砕いていく。
 「やや色が黒いが、時間かけて濃密になったからだ」と言う。

       
 それをMさん手製のザルが入った絞り器にバケツの中身を投入。
 ホースの先端の栓を開ければ蜜が流れてくる仕組みだ。

                           
 蜜の受け手は鍋の上にザルと布巾を配置。
 さっそく、栓を開けてみるとトロトロ蜜が流れてきた。

        
 鍋には完成のハチミツ。
 布にはやや粗い蜜。

                              
 この荒い蜜を小皿に採りだしてみる。
 舐めてみると濃密だ。

       
 もちろん、食パンにたっぷり塗って食べてみる。
 懐かしい味だった。
 そういえば、赤貧の子ども時代に食べたハチミツはこのくらい濃かったのだ。
 遠くから道具を持参でやってきたMさんに感謝するばかりだ。
 こういう人がいるかぎり日本は健全なのに違いない。
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嫌われ者が集合

2016-08-26 20:20:27 | 生き物
 朝、雨戸を開けたら目の前にタランチュラならぬでかいクモが網戸に出てきた。
 心の準備がなかったので一瞬ドキッとしたが、これはわが家の家守の「アシダカグモ」だと思い直す。
ゴキブリより素早いのに、獲物をひたすらじーっと待ち続ける。

                           
 アマガエルくらいの大きさのカエルが流しに侵入。
 アマガエルなら緑のイメージが強いが、これは体色が褐色のまだら模様。
 カエルの体色は変化が激しいので種類がわからないが、アマガエルもこういうファッションの仲間もいるらしい。

                         
 夜になると家にときどきやってくるシャクガの仲間、「シロオビアオシャク」のようだ。
 つまり、シャクトリムシの仲間だ。
 緑色の蛾というのが珍しいが、大きさはシジミチョウくらい。

    
 スイカの皮を庭の常設焚き火場に捨てておいたら、「キイロスズメバチ」が群がっていた。
 そばを通ると脅しにくる蜂もいるが、刺すことはないので、そっとしておく。
 どうも近くにスズメバチの巣があるらしく、このところ出現率が高い。

 それぞれマイナーな生き物の嫌われ者だがそれぞれたくましく存在感がある。
 
 

        

                         
 
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日本株式会社を暴く稲垣えみ子さん

2016-08-25 18:03:38 | 読書
 『魂の退社』で稲垣えみ子さんの軽やかなフットワークが続く。(画像はweb<AERA meeting>から)
 「会社が生き残ろうと頑張れば頑張るほど、不幸になる人間が増えていく。… つまり、会社は完全に行き詰まっている。そして、これこそが日本社会の行き詰まりの正体なのでは」と稲垣えみ子さんは、日本は会社組織依存社会であることを暴露する。

 「経済成長に巻き込まれた人間は、どんどんモノに依存しないと生きられない体になっていく。つまり経済成長は、日本人の自立ではなく、依存を生んでしまったのではないか。」との指摘は新鮮だ。

                            
 稲垣さんは、会社生活を旅に例えて、「旅に出ることを通じて、人は初めて大人になるのです。大人になるとは、…前へ進んで行く力を身につけるということです。…で、肝心なのは<旅を終える>ことなのではないでしょうか。旅はいつかは終わる。…会社は修業の場であって依存の場じゃない。」と喝破する。

                              
 そしてその日のために、「<会社を卒業していける自分を作り上げる>こと、それはすごく大事なんじゃないか」と、やんわり問いかける。
 しかし、「人は自然に、同期できる相手をいつも探している。ただし集団の中にいるとそのセンサーはにぶくなり、電波も弱ってくる」と。

    
 最後にこう結ぶ。
 「<つながり>がこれからの社会のキーワードだと言う人がいるし、私もそう思うけど、つながるためにはまず一人になることが必要なんだ。
 みんな知ってた? 私は初めて知ったよ。」

 人とつながるとは一人になってみること、一人になるとは人とつながるということ、か。
 なーるほど。まったくもって、オイラがつねづね痛感してきたことを代弁してくれている。
 ひとりになってこそ、人のありがたさや優しさに敏感になれる。
 
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稲垣えみ子『魂の退社』が提起するもの

2016-08-24 20:57:00 | 読書
 アフロヘアの朝日新聞編集委員・稲垣えみ子さんが会社を辞めてから見えてきたものを綴った『魂の退社』(東洋経済新報社、2016.6.)を一気に読む。
 稲垣さんの軽妙な言葉の深さが生きるという根源を問う。
 「スーパーの便利さが実に物足りなくなってしまった。いつでも何でもある現代において、もう<ある>ことを贅沢だと思う人はほとんどいないんじゃないか。むしろ、<ない>ことの方がずうっと贅沢だったのだ。」

                                 
 続けて、「つまり直売所は私にとって、お金がなくても楽しめる場所であったばかりか、<ない>ことの方が<ある>ことよりむしろ豊かなんじゃないか」との指摘は、まったくオイラの経験則と一致する。
 それは、都会の生活より鄙びた田舎そのものの不便な暮らしのほうが豊かであることも実感しているからでもある。

 高給取りだった会社員時代を振り返り「私はそれまでずっと、何かを得ることが幸せだと思ってきた。しかし、何かを捨てることこそ本当の幸せの道かもしれない」というのも、同感だ。

     
 「現代人は、ものを手に入れることによって豊かさを手に入れようとしてきました。しかし、<あったら便利>は、案外すぐ<なければ不便>に転化します。そしていつの間にか<なければやっていけない>ものがどんどん増えていく。」
 「<なくてもやっていける>ことを知ること、そういう自分を作ることが本当の自由だったんじゃないか。」
 ということで、原発事故のこともあって、電化製品などをことごとく廃棄していき、電気代を数百円にしていったのは有名な話だ。



 マスコミは稲垣さんの節約生活につい注目してしまうが、豊かさとは何かという問いに自らが実践していくところが素晴らしい。
 それが景気浮揚がすべてとするアベノミクスへの対峙でもある。
 軽やかな稲垣さんにぜひ過疎に住んでほしいと思わずにはいられない。
      
 
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畑で野生化する「タカサゴユリ」

2016-08-23 19:03:08 | 植物
 わが小さな農園のあちこちに「タカサゴユリ」が野生化してきている。
 テッポウユリと見分けがつかないほどなので、帰化植物とはいえ駆除できないでいる。
 そのためか、今年は特に多くなってきた気がする。

                                 
 とりあえず、切り花をして花瓶にさして家のあちこちに置くことにした。
 球根はアクがあり、苦いらしい。
 ただし、バターといっしょにしてホイル焼きや味噌・酢味噌和えならおいしく食べられるというが、試してはいない。

    
                               
 夕方見たタカサゴユリはなかなか風情があった。
 匂いもなかなか素敵だ。
 種を大量に散布して1年で花を咲かせるから野生化するのももっともだ。
 
 きょうの朝は太陽が痛いくらいの猛暑だったが、午後は突然雷雨となり、整備中だった畝づくりを中断する。
 
 
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日本ミツバチとスズメバチとの台風前攻防

2016-08-22 18:58:40 | 生き物
 
 台風が直撃かと心配した昨日は、ミツバチハウスが倒れないようホウノキと固定する。
 また、トウモロコシが倒れないようネットをめぐらす。
 これはハクビシン対策をも兼ねる。

                     
 ミツバチハウスでは、スズメバチが日本ミツバチを捕獲しようと執拗にアタックしていた。
 スズメバチが近づくと日本ミツバチはいっせいに羽を震わして集団戦術で戦闘態勢に入っている。
 台風前でバタバタしていたので、このドラマチックな攻防をじっくりは見る余裕はなかったが、日本ミツバチの姿に感動する。

  
 昆虫の中でいちばん知能が高いのが日本ミツバチだという。
 スズメバチは巣のまわりを偵察して目標を定めて一匹ずつ捕獲していく。
 日本ミツバチは攻撃の餌食にならないよう数の力を誇示して隙を見せない。

                             
 巣箱の端にスズメバチの死体が転がっていた。
 つまり、やってきたスズメバチを集団で取り囲み、体温を急速に高めて熱殺してしまったに違いない。
 集団の力が弱いとミツバチのほうが全滅する。
 いかにも、日本的なミツバチであることに感心するばかりだ。

 きょうは台風からの直撃がなかったのでホッとする。
 関東では被害が続出している。
 東京オリンピックはやはりやめたほうがいいとしきりに思う。 
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