山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

跡地はコチンコチンとなった

2021-05-31 22:30:01 | バタフライガーデン

 抜根した茶畑の跡地はテカテカとしていた。梅雨の影響で雑草がボチボチ侵出はしているが、一面は緑のない無残な荒れ地となっている。ここをなんとかバタフライガーデンにしようというのだ。スコップでは土壌に食い込まないのでツルハシの登場となる。

 ツルハシがいかに農的生活で活躍するかを日々感じている。つまりは10年以上ぐうたら農業をやってきたためか、それほどまだフカフカの畑に成っていないという証左でもあるが。いずれにしても、緑地を失くすといかに大地が回復力を失っていくかを痛感する。

     

 ここに農協の直売所で買ったきた「ユリ」の苗やネットで購入した「ミツマタ」やホームセンターで入手したダンピングした「キンカン」「マンサク」などを植え付けていく。いっぽう、あわてて「ボケ」や「ブルーベリー」などの挿し木もやり始める。

 表面が硬くなった跡地にほんとうはススキを敷いたり抜いた茶木を敷いたりすればよかったのかもしれないが、なかなかそこまではできていない。夏野菜の準備・管理も同時並行でやっているのでやれることは限られてしまう。だからやれることを粛々とやるっきゃない。自分自身の賞味期限はとっくに過ぎているからね。ただ、義務でもなく仕事でもなく日々生きていられることに感謝しつつ目の前のことをやることしかない。そして、合間に山なみを眺望する。ついでに日本と世界についての無責任な評論家となる。

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ヤマバトがキジバトになったとき

2021-05-30 21:49:34 | 生き物

 このところ、ウグイスの鳴き声と共に、「イカル」らしき声がときおり聞こえてくる。和宮様は「クロツグミ」ではないかと推定する。姿が見えないなか野鳥の複雑な鳴き声だけでは同定が難しい。きょうは「アオバト」の声が山から流れてくる。それほどに山里は野鳥の宝庫なのだ。畑にはお馴染みの「キジバト」が秘かにやってきた。

          

 どうやら、畝の土の中で何かを発見したようだ。さいわい、種も苗も植えていなかったので安心してカメラを向ける。この畝には枝豆を植えようと思っていたところだった。「キジバト」は、以前は「ヤマバト」とも言われ、山岳地帯に生息していた。それが猟銃による捕獲が制限された60年代頃から、キジバトは人間を恐れなくなってきたという。そのため、70年代に入ると都市にも生息域を広めていったというわけだ。

   

 ついでながら、「ドバト」は海外から持ち込まれた移入種で、古代に定着し、その後神社や寺院の「堂」や塔に住みついていったという。そこから、「堂鳩」つまり「ドバト」となった。今まで「ドバト」は、「土鳩」とばかり思っていたが、それは重大な思い込みだったようだ。

 キジバトの漢名はふつう「雉鳩」と表記されるが、樹の「木地」の模様を思わせるので「木地鳩」が適切ではないかという説もある。

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アゲハ軍団が来た畑は

2021-05-29 23:17:06 | できごと・事件

 ムシトリナデシコの群落に黒いアゲハが乱舞していた。その多くが白っぽい模様があったので、「モンキアゲハ」だとわかった。漢字だと「紋黄揚羽」となり、紋が黄色ということだがふつうは白っぽく見える。だんだんとそれが黄色くなるそうだ。体の黒い側面には白い筋模様がかっこいい。

      

 その中に、数頭白い紋がない黒いアゲハがいた。オナガアゲハのようにも見えたがスマートではない。むしろカラスアゲハに似ているがメタリックなところが確認できなかった。ふだんだとなかなか撮影できないアゲハ軍団だが食事中は警戒を緩めてしまうらしい。

 このムシトリナデシコが大量にある群落の場所は近くの一人暮らしのお婆ちゃんの畑だった。野菜畑がお婆ちゃんが好きな花畑になっていたが、最近は認知症気味となってしまって畑をやらなくなった。すると、ムシトリナデシコやヤナギハナガサなどの外来種が侵入。結果的には耕作放棄地というより、花も昆虫もこの居場所が貴重になったことを歓迎している。

      

 地域の周りのひとはあたたかくお婆ちゃんのフォローをしているのが素晴らしいが、数日前、お婆ちゃんが施設に入ったらしいという情報も聞いた。そういえば最近、犬の散歩をにこにこしながら歩いている姿は見かけない。和宮様によれば、散歩で出会っても誰であるかを忘れているような会話しかできなくなっていたという。   

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匂わないのに「におう」垣根のウツギは…

2021-05-28 22:42:35 | 植物

 山里の国道は峩々とした山塊を縫って続いていく。いま、その崖の緑からは白い花が飛び込んでくる。迫力あるのは白い葉の「マタタビ」が数十mもの高さで伸びていることだった。また、お決まりの「ウツギ」と「マルバウツギ」の競演もたびたび見られた。

              

 白い花では共通しているが、「マルバウツギ」と「ウツギ」の葉や花は全く違う。マルバウツギの葉は卵形だが、ウツギは細長い楕円形が多い。マルバウツギの花は上向きに平開しているが、ウツギの花は下向きの鐘形となっている。

     

 「ウツギ」は、旧暦4月の卯月に花が咲くことから命名されている。唱歌「夏は来ぬ」では「卯の花のにおう垣根に」と謳われているが、ウツギの匂いはほとんど感じられない。これはどういうことだ。

 万葉集では「匂うがごとくいま盛りなり」と表現されるとおり、この「におう」とは、匂いではなく花の盛んな美しさをさす、という。これで納得、チャンチャン。

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おしゃれな「ビロウドサシガメ」の好物はヤスデ

2021-05-27 21:32:20 | 生き物

 わが駐車場のコンクリートのところに「ビロウドサシガメ」が散歩していた。まさかカメムシの仲間だとは気が付かなかったが、カラフルなデザインがのそのそと動いていたので注目したのだった。

                  

裏返ししてみたら、腹側は鎧のような色と形だった。また、進路を妨害したら、しばらくそのまま動かなかった。ムカデも脅すとしばらく動かなくなる。ふつうのカメムシは素早く逃げるのが多い。

                  

 黒い翅は、頭や胸のメタリックな黒光りに比べるとツヤがない。そこがビロード状なのでそこが名前の由来になっている。大好物はヤスデだそうだが、きっとヤスデを探していたのかもしれない。カメムシの多くは植物を吸汁するが、サシガメは昆虫を吸汁する殺し屋でもある。

 

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破竹の勢いで淡竹を

2021-05-26 23:19:07 | 食彩・山菜・きのこ

 今年のわが裏山のハチクの生育が遅く少ないこともあって、ハチクを近所から調達したりいただいたりする日々がつづいた。和宮様は体調がいまだすぐれない中にありながら、ハチクのおこわをはじめ次々レシピを実現していった。

                  

 大鍋にハチクを大量に茹でておき、いろいろなレシピを毎日のようにいただいている。 ハチクの「おこわ」をはじめ「お煮しめ」も人気で、そそくさと宅急便で送る。やはり今でしか食べられない旬のものは旨いのは言うまでもない。

     

  ハチクを茹でたものに醤油とワサビで食べるのも刺身感覚で箸が止まらない。まわりが「旨い、旨い」の連発なので和宮様もついつい頑張ってしまうのが玉に瑕なのだ。そしてリハビリで週2日街まで病院通いを欠かせない。術後の首のヘルニアは順調だが季節の変わり目は横になることが多い。ビタミンB12の注射が効いているようで、その日が元気回復となるのは救いだ。

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今年の「ジャケツイバラ」は

2021-05-25 21:21:50 | 植物

 なんとなく、定点観測している「ジャケツイバラ」(蛇結茨、マメ科)の今年の特徴は、もちろん温暖化の影響が感じられた。というのも、いつもだと、5月の連休明けの10日~15日ごろが最盛期だった。それが今年は連休中から始まっていたのだった。つまり、一週間ほど早まっていたというわけだ。といっても気象庁のようにきっちり観測しているわけではなく、あくまで主観的な感覚での見解だからあてにはならない。それ以上に、熊本大学薬学部では、ジャケツイバラについて下痢止めやマラリアの解熱などの薬効をあげながら、次の通り紹介している。

「花は美しく観賞価値が高いが,枝葉のトゲが鉤状になっており衣服にひっかかりやすく,近寄りがたい植物である」と。

                      

 昨年はジャケツイバラの爛漫な開花を目撃できたが、今年は爛漫というより平年並みというような淡々とした開花だった。部分的には株が増えたりした箇所もみられたが、元気がなくなった箇所や発見できなかった箇所も散見できたからだ。雨模様の天候不順も影響したのかもしれない。ジャケツイバラも人間も現状維持自体が難しい時代を背負っているのかもしれない。

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デコレーション・ステッカーだった

2021-05-24 20:54:06 | 自動車・エンブレム

 とある大型スーパーの駐車場で見かけた不思議なエンブレム。以前、「カニ」のステッカーは見たことがあったが、「デビル」のデコレーションステッカーだった。しかも、ゴールドのトヨタとシルバーのホンダのデコレーションをした車2台が並んでいた。やや立体的なステッカーのパーツをエンブレムの形に合わせて貼っていくというデコレーションだ。

               

 周りの車やオイラも写ってしまっていて、それがまた模様となっている。エンブレムだけの単調なデザインにひねりをいれていくデコレーションは確かに目を惹くが、これがにぎやかになると面白味が薄れる。そのうえ、「天使の翼」や「蝙蝠」のステッカーもあるらしいが、これは交通事故を連想してしまって貼るには勇気がいる。これらのステッカーは安価で購入できる。たまにこういう出会いがあるから刺激にもなるが、ステッカーの価値があるとも言えるし、邪道ではという声もこだまする。

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バイオトイレとおが粉

2021-05-23 23:12:19 | 特産品・モノ

 バイオトイレを使って十数年となる。個人でバイオトイレを利用しているのは町内では数軒しかないらしい。屎尿とおが粉を攪拌するのが基本だ。2~3か月ごとにそれを取り出して畑に撒いていく。野菜の畝に直接撒くというより、現在使っていない畑の際に撒いて熟成を待つ。

                

 タイミングが悪いと臭いも気になるときがあるが、ふだんは臭いを感じられないくらいだ。問題はヒーターやファンを電気で動かしていることだ。どうせエコでやるんだから太陽光などを活用できないかと思う。といっても、最近は中部電力をやめて「新電力」にしたので自然エネルギーに近づいたことになる。

       

 隣の地区にある製材所からおが粉を空の肥料袋に入れて車一杯貰ってくる。産業廃棄物なので製材所も助かるし、バイオトイレをはじめ生ごみコンポストに入れれば臭いもかなりなくなるし水分を吸収してくれる。さらには、ヤマウドにたっぷりかけて発育を促したり、収穫した根菜類を保存したり、活用はいくらでもある。都会ではこんなエコな暮しはできない。コロナ禍で農的暮らしをもう一度見直すチャンスになるおが粉に注目したいものだ。

 

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ピンクのイチゴを発見したが

2021-05-22 22:46:48 | 植物

 キウイフルーツの棚下の茂みでピンク色のイチゴみたいな実を発見した。これは珍しいぞとカメラを向ける。何しろ赤いイチゴもどきはいくらでもあるのに、ピンクの実とはこれいかにだ。
 

                      

 しかしその感動も、すぐ隣のあかい「ヘビイチゴ」の実を見てしまうと愕然とする。そうか、この赤い実はピンクの球体の上に赤い実が次々できていく過程の結果なんだと、みょうに納得する。ふだん、いつもの赤いヘビイチゴしか目に入っていなかったわけだ。感覚がズレていたんだな。

   

 庭の片隅に「ムラサキカタバミ」の花が咲いていた。近づいてみるとなかなか清楚な花である。よく目にする花だけれでも、これも「イモカタバミ」という似た花がある。違いがよく分からなかったが、花の中心のオシベが白いのがムラサキカタバミ、黄色いのがイモカタバミなのだそうだ。

                    

 南米から帰化した「ムラサキカタバミ」は薄紫色の花が美しい。スミレの花の模様に似ている。蝶もこの模様の魅惑につい寄りたくなってしまうのかもしれない。環境省は鱗茎を駆除するのが難しいのでこれを「要注意外来生物」に指定している。

 それにしても、花の名前を聞いただけで知ったつもりになってしまうのが落とし穴だ、とつねづね思う。名前を知っただけで思考がストップしてしまう。植物に詳しい人ほどその傾向にある。素直な目で植物と向かい合う眼力が求められる。ピンクのイチゴはオイラの思考停止を暴露した結果だった。それは植物だけではないことは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

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