
毎日のように灼熱列島の熱線に当てられ、家で扇風機とアイスノンを抱えてごろごろしている。エアコンの利用をマスコミは喧伝するが、高齢者にはその冷気が体に合わないのだ。ときどき、電車や店舗の冷房にお世話になることがあるが、ずーっと浴びていると調子が悪くなる。古民家なので隙間だらけのためもともとエアコンはない。
だもんで、夕方になって熱波が和らいだころ、重い腰を上げて農作業に取り掛かる。すると、滝のような汗の洗礼を受けて、シャワーを浴びて一日が終わる。そこへ、いつものように小さな昆虫がやってくる。きょうはいつもと違うぞ!!
飛んでいるときに、黄色い模様が一瞬にして見えた。捕まえたが、なかなかその模様を見せてくれなかった。諦めて、解放してやろうとした瞬間、その見事な模様を見せてくれたので、あわててデジカメのシャッターを切る。調べてみると、「トビイロトラガ」(トラガ科)という蛾だった。トラガは畑でときどき遭遇する黄色と黒の虎模様が、翅や体に目立つ蛾でもある。しかしこのトビイロトラガは、見た目は怪しいいかつい黒男爵のようだが、危険を察知するとこの黄色い模様を見せるそうだ。ツタ科の葉を食べつくしてしまう大食漢のようだ。
その近くに、25mmほどの「フトベニスジヒメシャク」(シャクガ科)もいた。V字型のベニスジが見事で先端がにじんでいるのが特徴だ。シャクトリムシの仲間。食草がイヌタデというから、かなりのシャクガがわが菜園を餌食にしているはずだ。