山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

旧浜北市のマンホ-ル蓋

2023-10-30 23:30:28 | 路上観察

 予防注射の会場へ早めに着いたので時間つぶしでひょいと街に出る。時間があまりないのでマンホールの蓋を中心に歩き回る。最初に出会った鉄蓋は、浜松市に吸収合併された旧浜北市を代表するマンホールだった。

 右側に、森林を舞う妖精マスコットキャラクター「みどりくん」が旧浜北市を紹介する感じのデザインだ。中央には浜北森林公園の「つり橋」、上側には飛竜祭りで有名な「龍」が雲からヌッと出ている、後の飛竜大橋のイメージぴったりだ。左側には市の花「サツキ」もあり、アッピール満載のデザインだ。中央下側にはひらがなで「はまきた」「おすい」と明示し、市章も忘れない。

 

        

 市の花「サツキ」だらけだったのが、漢字で「下水道」と華やかながらシンプルなデザイン。中央の市章は、浜北の「ハマ」と「北」とをイメージしている。ややイメージしにくいデザインではあるが。

          

 その市章をやめて、漢字で「浜北市」と宣言し「都市下水」なのだと、街であることを高らかにアッピールしているデザインがあった。中央にはやはり「サツキ」をメインとし、外周には、市の木「マキノキ」らしき刈り込んだ樹形を配置している。でもこれは、なかなか槇の木とはわからない。むしろ、松ではないかと思えてしまう。

         

 1963年(昭和38年)、浜北町から浜北市が発足し、2007年に浜松市に編入され「浜北区」となる。その新浜松の市章を中心に円心状の見事なデザインがあった。市章のまわりに遠州灘を思わす「波頭」が囲み、その次に街を象徴するビル群があり、人の輪が配置された。その人の輪を囲むように豊かな「川」があり、外周には森があるという構成である。これが「おすい」のマンホールであるとは、なかなか素敵なセンスではないかと思う。

   

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アーたんテルくんの援農

2023-10-28 21:55:02 | 出会い・近隣

 先週、アーたんとテルくんがオラの雑草農園にやってきた。たまたま刈り取った雑草の山が積んであったので、それを燃やしながらダッチオーブンで焼き芋をつくりを始める。しかし、焚き木をくべているとき、ダッチオーブンの蓋をずらしてしまったようでねっとりした焼き芋はできず失敗となる。

           

 夕方には、生のカキを熾火で焼いてみる。テルくんが黙々とカキを焼いてくれて貝柱も切ってくれたのでおいしくいただいた。このカキは、中国政府の原発処理水問題に対する日本の水産物ボイコットに対し、東北の漁業者が打撃を受けたことへの支援策として購入したものだ。また、エビや焼き鳥のボンジリも焼いて炭焼きコーヒーを飲みながらお互いの再会を祝福したのだった。

   

 二人は一泊二日の強行軍で援農に来てくれたのだが、昨年の9月末にバタフライガーデンの三分の一くらいの防獣柵を設置してくれた。今年は手際よくその残りをやってくれて、あと10mほどで終わるところだったが、自前のネットの在庫がなくなってしまって終了となった。それでも、シカの侵入はしばらくないと確信し胸を撫でおろす。なにしろ、カボチャの若い苗が全滅、桜・アジサイの若芽や枝が折られるなどの被害が続いていたからね。

 

 バタフライガーデンもやっと通路が雑草から回復されて間もないころだった。やることが多すぎてなかなか手が回らない。ほんに、スローライフは忙しい。喜寿を迎えたオラとしても思うように体が動かない。暇を持て余す高齢者をいっぱい目撃してきたオラにとっては心が複雑になる。それ以上に、目標を持てない若者がハロウィンで盛り上がるのはいいとしても、仮装をしながらでも援農ができたら渋谷に行くことは必要ないし、百姓も地方もとっても助かるのに。日本の劣化がはなはだしい。

      

  アーたんとテルくんの精力的な働きで抜根した茶樹の焚き木も次々集められた。それでも、一日中焚き火をしているとあっというまに足らなくなる。ここでできた灰はこんどは畑に還元され、野菜となってオラたちの食料として還元される。さらにいえば、オラたちが消化した食べ物は「し尿」として再び畑にもどされ肥料となる。こんな循環に手ごたえを得ている日々でもある。

 そうしたとき、アーたんとテルくんらの若い思いと汗が田舎とつながったとき、日本も捨てたものではないと感動のオーケストラを奏でてくれたのだった。「そうだ、渋谷を捨てて田舎に行こう」、がこれからの日本と日本人を豊かにするのではないか??

   

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古道に「カガシ」兄弟か !?!?

2023-10-26 22:02:24 | 生き物

  わが家の近くにはアップダウンのある細い古道がある。軽自動車がやっと通れる狭い道で集落が生コンを行政からもらって作り上げた自治ロードでもある。むかしはここが主要な道だったが、広い国道ができてからは利用する人は少なくなった。そのためか、落石や枝が路上に散乱していることも少なくない。だから、パンクに注意しながら運転しなければならない。

 たまたまその古道を歩いていたら、小さな若い蛇が裏返しになっていた。

   

 おそらく死んでいるだろうと枝を拾ってひっくり返すと、赤と黒の模様がある特徴的な「ヤマカガシ」だった。なぜ、そこに横たわっていたのかはわからない。外傷もない。寒くなったからだろうか。なにしろ、ヤマカガシが毒蛇に指定されたのは、1974年と比較的新しい判定だった。それまではオラも多くの人も無毒の蛇と思っていた。2019年にはペットとしての飼育も禁止されている。

 ヤマカガシには二種類の毒がある。首の背中側には二列の毒腺が皮膚に埋もれている。カエルからの毒を溜めて防禦用に使うらしい。もう一つは、奥歯の毒腺が有名だ。この毒はマムシやハブより猛毒だという。性格はおとなしいが、怒らすと怖い相手なのだ。

  

 帰りに同じ道を歩いていたら、二匹目の「ヤマカガシ」がいた。こちらも外傷が見当たらなかったが同じような大きさだった。首の後ろに黄色い帯があるのでやはり子どものようだ。こちらは一匹目より細いので弟なのかもしれない。往きに間違って踏んでいたかもしれないとドキッとする。こちらも死んでいるようなので、「兄」と同じように枝を拾ってきて崖側に落として処理する。

 「カガシ」とは、古語で「蛇」のことなので、ヤマカガシとは、「山の蛇」ということになる。たしかにオラが住む中山間地にはマムシより多い。オラの外倉庫の床下がその住処ではないかと思うほどその近くでよく遭遇していたが、幸いなことに今年はまだ会っていない。

    

 

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秋はあけぼの !?

2023-10-24 22:13:30 | 植物

  「春はあけぼの」と清少納言は謳ったが、オラの秋の庭は「アケボノソウ」(リンドウ科)が凛とした姿態を見せていた。それを知っていたら清少納言は「秋はアケボノソウ」と謳ったかもしれない。清少納言「秋は夕暮れ」と日本の美しさを詠じていたけど。

       

 花弁は4枚と5枚があった。花の中央にある雌蕊の柱頭はちょうど開いていた。遠州と信州の境界にある「青崩峠」の近くでこの「アケボノソウ」の群落に出会って、その上品なたたずまいにえらく感動したものだった。それで、2年前に種をプランターに蒔いたもののなかなか花が咲かない。それもそのはず、二年目でないと花は咲かないのが分かった。

         

 花弁の黄緑色は蜜腺だそうだ。ちょうどその蜜を舐めにアリがやってきていた。蜜を舐めまわって花を歩いている間に花粉を運んでもらうという戦略だろうか。さらには、外敵へのガードマン役を期待しているのかもしれない。同じ仲間のセンブリはシベの根元に蜜があり、花弁にあるのは珍しい。

           

 この花弁の模様の黄緑色を月や太陽に、先端の黒色を星にたとえて、背景の黄白色の花弁を空に見立てて、「あけぼの」と命名しているセンスは評判がいい。オラもその控えめな色合いと凛として真っ直ぐ天に向かっている群落に感動したのだった。花ことばは、「きょうも元気で」とか「前向き」とかなかなかポジティブだ。バタフライガーデンの常駐者にしていきたい二年草だ。 

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われらは畢竟土の化物である

2023-10-21 22:08:20 | 読書

  表紙を観たらいかにも読みたくないようなデザインの漫画本だった。その表紙をめくると、徳富蘆花の「土の上に生まれ、土の生むものを食って生き、そして死んで土になる われらは畢竟、土の化物である」との言葉が飛び込んできた。向中野義雄(ムカイナカノ)『土を喰らう/生命みえますか』(スタジオ座円洞、1998.4、復刻版)を一気に読む。

  

 生命ある食べ物から人間は生かされ、食と自然環境が循環してきた里山は、経済成長とともに生物多様性が失われ、人間の健康や暮らしをも侵蝕させられていった。そんななか、若き医師の主人公・中島は野菜(土)づくりと健康とのつながりについての臨床研究を命じられる。当時としては異端の研究だった。

                 

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 「 土を喰らう」は講談社の青年漫画雑誌「月刊アフタヌーン」に1992年12月号(~1993/10月号)に掲載されたものだ。オラが元気なとき、「モーニング」という漫画雑誌はときどき目にしたが、「アフタヌーン」はその二軍扱いで無名の漫画家養成の存在だった。その意味では、「土を喰らう」は漫画では埒外だった食と医療をテーマにした挑戦でもあった。作者の得意な分野であるビデオアニメの製作も検討されたが実現したかどうかはわからない。

          

 「土を喰らう」の時代背景を知らないとその企画意図がわからないので、経済成長を遂げたその後の日本の背景を、1970年代の公害事件等を年表からあげてみた。すると、ドクドクと負の遺産が出てきた。

 東京の光化学スモッグ発生、水俣病のチッソ総会を経営者側妨害、イタイイタイ病訴訟住民勝訴、足尾鉱毒事件で原因が古河鉱業所にあると判明、四日市ぜん息訴訟企業に賠償命令、森永ミルク中毒事件救済策成立、サリドマイド訴訟和解、六価クロム鉱滓大量放棄、チッソ元工場長有罪、スモン判決賠償金支払い命令等々と、これが経済成長第一主義の結果だった。

         

 そんな経済的繁栄に浮かれた暮らしから、半世紀を過ぎたというのにいまだダメージを払拭しきれていないものも少なくない。そんな70年代の惨状を受けて、子どもを守り育てる文化運動が隆盛を迎えたこともある。1975年には「一本の無農薬大根づくり」を提唱した地域運動が、1985年の「大地を守る会」として創立し日本初の有機農産物の宅配システムのスタートとなる。

           

 そうして、現在では「自然環境と調和した生命を大切にする社会」をより実現するため、「大地の会」は「オイシックス・ラ大地」として合併・拡大するとともに、有機農場を確保したローソンとの連携をも進めている。

 「土を喰らう」の内容としては、現在ではフツーに実現されている面もあるが、土壌の劣化による生産物の欠陥はまだ少なくはないし、そこで提起している問題はまだ発展途上でもある。

        

 テレビでも料理番組やグルメ番組がこれでもかと垂れ流されているが、本書が提起している視点は見事欠落している。スポンサーへの配慮か、制作者の浅薄さか、食と自然環境をめぐる本質的関係は全くというほどに触れられない。

 その意味で、本書が参考・紹介にしている土壌の研究者の中嶋農法を実現している中嶋常允(トドム)さんや食品汚染や食の欧米化を危惧する生化学者の沼田勇さんの果たした役割も大きい。オラも初めて知ったほどだ。

              

 本書の裏表紙は、「表」と違って「revived」(甦る)とか、「soil」(土)の「rejuvenated」(回復)とかの単語が出ている。裏表紙を本表紙にした方がいいのではないかとさえ思いながら読み終える。「土を喰らう」は、講談社で一度単行本になったが、その復刻本が本書である。作者は玄米菜食の食生活をしている。ちなみに、オラも地元の玄米や全粒粉のパンを愛用している。

 

 

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自然界に青色は希少種

2023-10-18 23:35:44 | 植物

 抜根したチャノキがすっかり枯れてきて、それを焚き木にして久しい。そんな枯れ木の中で見事な青色の枯れ木があった。白や褐色の腐朽菌ならよく出会えるが、青色とは珍しいし美しい。調べてみると、「アイコウヤクタケ(藍膏薬茸)」というキノコの仲間らしい。確かに、青色をした膏薬が枝に張り付いているみたいだ。しかし、コウヤクタケの仲間はまだ半分ほどしかわかっていないという。研究者も少なくその研究では日本は後進国だという。先進国は北欧・ドイツ・フランスというが、山林の多い日本が後進国とはいかにも日本的だ。つまり、経済成長にかかわらない研究には予算がつかないからね。

            

 ちょうどそのとき、畑の隣に植わっていた「クロミノニシゴリ(黒実錦織木)」(ハイノキ科)の剪定をしていたのだった。瑠璃色がだんだん黒色に変わっていく。クロミノニシゴリといえば、ホタルガが毎年やってきて卵を産む。孵化した幼虫はその葉を旺盛に食べて見事な美しい幼虫に育っていく。

     

 以前、サワフタギという木の実を高原の森で発見したことがある。それはまさに瑠璃色の実だった。暗い森の中でそれは衝撃的な色だった。それにそっくりの実がこのクロミノニシゴリだった。偶然にもこの樹が畑の隣にあったのも運命的だ。自然観察に興味を持ったとき、瑠璃色の花や実が少ないのはもとより、動物・鳥類・鉱物等にもそれが少ないのが不思議だった。理由はわからないが。 

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そして リレーは希望を紡いだ

2023-10-16 19:11:47 | アート・文化

 前田哲監督の映画「そして バトンは渡された」を観た。主人公の優子を演じた永野芽郁(メイ)は主演女優賞(2022年、日本アカデミー賞)を得るほどの好演を見せた。血のつながりのない親の間をリレーされ、4回も名字が変わった優子の心の葛藤とそれを前向きに達観しながらゴールに至るドラマだった。(画像はmoviecollectionjpから)

       

 画像下の左が、優子を友達のように愛してくれた義理のママ梨花(石原さとみ)、その中央が実父だが海外出張で疎遠になった水戸さん(大森南朋)、その右が、金持ちだが懐深く優子と梨花をを支援してきた泉ヶ原さん(市村正親)。

 そして画像上の左が、親にいくども翻弄されバトンとなった主人公の優子(永野芽郁)、最終のパパとなった軽やかな森宮さん(田中圭)、ピアノで結ばれた優子の彼・早瀬くん(岡田健史)。(画像はpopsceneから)

 とりわけ、夫からすぐ離婚してしまう自由奔放に見える石原さとみの役割と演技がキーポイントだった。腹立たしい彼女の軽はずみな行動は病没後その意味と愛情が明かされていく。それと対照的な凡人ぽい森宮さんの安定感が優子を支えてバランスを取っている作者の意図が素晴らしい。

             

 映画は涙が出そうになった感動的な終わり方だった。さっそく、原作・瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』(文芸春秋、2020.9)を取り寄せて読む。小説は学園生活が大半だったのが映画と違うが、映画ではしっかり趣旨を効果的に映像化されていた。

 小説では冒頭に「困った。全然不幸ではないのだ。」で始まったが、その意味が全編に貫くのがわかった。心折れそうになっても周りの親たちの愛情をしっかり受け継ぎ、「笑っていればラッキーは転がり込んでくる」との梨花の言葉を大切にして壁を乗り越えてきた優子の姿勢が小気味いい。

  そして、著者はエピローグに「本当に幸せなのは、誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。自分の知らない大きな未来へとバトンを渡す時だ。あの日決めた覚悟が、ここへ連れてきてくれた。」と結んだ。軽いタッチの描写展開だったがなかなかどうして洞察が深い。   

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こぼれ種農法健在か !?

2023-10-12 22:49:36 | 農作業・野菜

 今年は「ノラボウ菜」のこぼれ種の苗が見当たらないなー、と思っていたら5~6本の野生化した苗が健在だった。黒マルチの隣に沿ってけなげな若い苗が育っていた。昨年は30本以上の苗が野生化していたので、近所や友人にどんどん配っていたほどだった。

          

 キャベツがネキリムシにやられた畝の跡が空いていたので、そこに移植してみた。もう、ネキリムシはいないと判断したが、どうだろうか。のらぼう菜が出ていた土壌は固かったの掘り起こした苗ごとその跡の穴に移植する。もちろん、石灰やリン酸などは事前に用意しておいた。

    

 苗の大きさはまちまちだけど、生命力が強いのが頼みだ。みんな真っ直ぐの苗でなく斜めになっているのが玉にきず。それでも、こぼれ種の苗は意外に強いので心配はしていない。いつもだと、大量の種を採取していたけど、最近のこぼれ種からの苗の野生化が続いているので、今回はあまり確保していない。

              

 念のため、予備としてあわてて種をプランターに蒔いておいたが、最近の気候変動の影響はどうであろうか。種から苗を作るのはどうも苦手意識がある。いい加減さを棚にあげたオラの「ぐーたら農法」の弱点がつきまとうからだ。つまり、こぼれ種農法とは本質的には破れかぶれの居直り農作業ということになる。

 その意味では、のらぼう菜が飢饉の江戸町民を救ったように、同時にオラの無能を救ってくれる切り札でもあるのだ。そんな願いは今回はどう結果するか、春がやってくるのが怖いくらいだ。

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贈り物攻勢に屈服!?

2023-10-11 21:24:09 | 特産品・モノ

  父の日に子どもから宮崎の完熟マンゴーが贈られてきた。樹上で完熟させて自然落下をネットで受けるこだわりと、糖度15%以上、重さ350g以上という難関をパスした見事な地域ブランド「太陽のたまご」だ。

 形状の楕円形の美しさだけでなく、甘味・香り・なめらかさの三拍子揃った優れ者だ。それは日本で多く生産されている品種「アーウィン」種で、老化防止・美肌効果があるという。マンゴーがウルシ科であるというのも意外だ。食べるのがもったいなかったが、勇気を一つにして一気に食らっただけでなく、種をしばらく舐めて余韻に浸ったのだった。

               

 そして、敬老の日になると、甘酒が贈られてきた。それも、酒米の王様と言われている「山田錦」から作られている甘酒だ。なにしろ、下戸であるオラでもうまいと思う「獺祭」(ダッサイ)の酒造メーカー「旭酒造」の甘酒だ。山田錦を生産する農家は、粒ぞろいのまちまちな「等外米」が5~10%くらい出てしまうという。その農家の経営を支援し、規格外の米を有効利用しようという結果が、この甘酒だ。

 しかも、この純米の大吟醸酒を生産する過程で発見された「エクソソーム」は免疫細胞を活性化すると思われる物質」だそうだ。NHKサイエンスゼロによれば、「エクソソーム」を免疫細胞に吹き付けると、免疫細胞内にある、病原体の細胞膜を破壊する分解酵素の数が7倍になる」という実験結果が出たという。この物質が添加されているのが「新生甘酒」でもある。

 糖類無添加で麴菌の力を借りたこの甘酒はじつにシルクのように甘くフルーティだ。ついつい飲みすぎてしまった。おかげで記録的な炎天下を乗り切ることができた。

             

 そのうえさらに、歯周病が進行している最近のオラの動向が伝わったようで、すぐさま「デントール」という歯周ポケットを洗浄する機器が贈られてきた。水圧を調整できるのがいい。悪い歯周ポケットに水が当たると小さな痛みが伝わってくる。これを使うと口内がすっきりするのが小気味いい。

 どうやらこれで、上から目線を貫徹してきた親の立場が崩壊したのは間違いない。わが子の成長に感謝するしかない。ありがとう。     

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不可解な珍客に翻弄される

2023-10-09 20:16:00 | 生き物

 突然、秋がやってきて寒くなってきたこのごろ。そんなとき、見慣れない小さな珍客が二匹やってきた。寒さのせいかあまり動かない。それでもカメラを近づけると嫌々をするので、透明の小さな容器に確保する。なにしろ、許可なく他人の家屋に侵入したのだから不本意ながら致し方ない。それで、この見慣れない珍客をよく見たらその正体が不明ときた。当局に解明を申し入れてもいつもの通り全く動いてくれない。自分で調べるしかない。

            

 翅が2枚のようなので、アブかハエかと見当をつける。二匹をいっぺんに容器に入れたらお互いは振り向きもせず警戒していた。小さいほうは、体長が12mmほどで最初はよく元気よく飛行していたがだんだん疲れてきたようだ。腰が細くて腹からお尻にかけて太いのが特徴だ。翅は先端と中ほどに黒い斑紋がある。愛用している小学館の昆虫図鑑でこの珍客を調べてみた。しかし、まったく手掛かりがなく、パソコンでアブハエ図鑑で検索するが、まったくわからない。

           

 しばらく迷宮入りとなった。似ているがガガンポでもないし、コウカアブでもない。のんびりだが十数時間かかってなんとか、それが「ツマグロオオキノコバエ」(キノコバエ科)だとつきとめた。とてもハエだとは思えない。キノコに群がるハエだった。しかし、その生態はまだ研究されていないのがわかる。経済効果のないものへの研究費はなかなか投入されないこの国の現実。

 ツマグロキノコバエはきのこへの酷い食害はないようだし、腐葉土や朽木などにも生息しているようだ。それがなぜわが家に来訪したのだろうか、真相はわからない。

          

 いっぽう、もう一匹の虫は「キイロコウカアブ」だった。ふつうのコウカアブだと濃褐色の体色だが、これはベッコウのような色だった。だから最初は「アメバチ」かと思うほどきれいな飴色だった。コウカアブは便所バチとも言われ、不快昆虫と思われてきた。しかし、コウカアブもキイロコウカアブも枯れた植物や生ごみを土に戻す益虫であるということは知られていない。

              

 腹周りに白い帯があるのも特徴でもある。眼は緑色に見えるし、角度によって紫にも見える。なかなかおしゃれなキイロコウカアブだ。先日、生ごみを処理していたら大量のウジ虫がでてきたが、それはこれらのコウカアブだったかもしれない。以前、大量の黒いコウカアブが飛び交ったことがあり、それは不快昆虫に同意してしまうくらい壮観だった。ただし、それがキイロコウカアブだったら緩やかに鑑賞してしまうかもね。

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