ある日あるところで

日々の色々なことや燻製づくり、「のあ」ちゃんのこと、四季の出来事などの写真を撮って伝えていきたいと思います。

小沢さんに問う1 脱原発をやる、嘉田さんとやる意味 「高橋 仁也」

2012年12月13日 | 世の中のこと、政治のこと。

 

「高橋 仁也さんからの便り」

小沢さんに問う1 脱原発をやる、嘉田さんとやる意味

Q1:脱原発が正しい道だと、考えに至ったのはなぜか

僕が二年生の時、科学技術庁の政務次官になり、その頃ちょうど、原発が研究炉から商業炉に、科学技術庁から通産省に移る頃でした。その時は、一番安全で、純国産だ、という役所の説明で、正直僕は全く無知でした。
ただ、40年前からも今も、核廃棄物はガラス固化技術で、それは完全なものではない、廃棄物処理はできない、と分かっていましたから、漠然と過渡的なエネルギーだという認識でした。しかし、チェリノブイリがあり、そして福島の事故が決定的でした。

Q2:嘉田さんと組むというのは、どのような判断か

旧体制が、マスコミがその尖兵(せんぺい)ですが、私の作り上げたイメージがありますので、私が先頭に立つと、またものすごい集中攻撃になります。嘉田さんだけではなく、志を同じくする人たちが先頭に立ってくれて、それをみんなで頑張るスタイルの方が、政治的判断として、いいじゃないかという思いを持ちました。

Q3:ドイツ視察はどうだったか

ドイツは論理的で情緒性はなしで結論を出しますから、脱原発には、政党も、財界も、組合も、学者も、全員が賛成です。日本の事情を伝えると、ドイツは福島の事故でやめることを決めたのに、当事国の日本がなぜですか、と驚かれました。
訪れた村では、太陽光、バイオ、風力で必要な電力の倍以上発電していました。現在のドイツでは電力が不足していて、原発がないとやっていけない。だから、再生可能エネルギーを毎年1%ずつ上げている。しかし、日本では電力が足りている。

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参加者:Nagiさん(福島、fb)、橘内芳雅さん(福島、Web)、ウォン ウィンツァンさん(東京fb)、山なつさん(東京、Twitter)、hitoya(東京、fb)。
参加できなかった方:かがみ道子さん(大阪fb)、ぽぽんぽぐにゃんさん(東京、ネットラジオ)、橋口由希子さん(鹿児島、fb)

小沢さんに問う2 脱原発の状況をどう思いますか 「高橋 仁也」

2012年12月13日 | 世の中のこと、政治のこと。

 

「高橋 仁也さんからの便り」

小沢さんに問う2 脱原発の状況をどう思いますか

Q3:原子力が安いという議論についてはどうですか

原子力が安いなど、まったくの嘘っぱちです。当初の設備コストだけを議論しているが、高レベルの廃棄物のコストがどれだけ必要なのか、また一度、事故が起きると、どれだけコストが必要なのか。
今は福島では、ぜんぜん対応ができていない。放射能を完全に封じ込めるため、あるいは県民のみなさんの生活、子どもたちが癌になるなどの問題、これを正す必要があります。それには、本当は膨大なコストが必要で

す。マスコミが、脱原発すると電気代が上がる、と騒いでいるが、それどころじゃない。

Q4:原発ゼロの現実性はどうか

すぐにでもできる。嘉田さんの言うとおり、資源を大切に使うということと、火力ガスコンバインドはCO2も少ないし、原子力に負けない効率のいい技術が日本で作られている。だから、原発ゼロというのはすぐにでもできるが、廃棄物の問題と福島の問題を、何とかしないといけない。

Q5:世の中の、原発に対する意識について

今の日本では一番の問題なのは、福島の問題をほっとらかしておいて、原発の話は絶対にしないようにし、本当のことを全部隠していることです。政官業、そしてその尖兵はマスコミですが、この選挙でも、原発のことのいっさい話をしない。
だから、みんなは安全だと信じ込んでいる。しかし、福島の人は深刻だ。これから発症するであろう病気のことを考えたら、悲劇ですよ。僕は本当にそう思う。しかも、何十万人が行くあてのないジプシーのような生活です。これは、本当に政治の責任です。これで、福島であれ、どこであれ、もう一度事故が起きたなら、日本は壊滅的なことになる。

小沢さんに問う3 選挙の状況はどうですか 「高橋 仁也」

2012年12月13日 | 世の中のこと、政治のこと。

 

「高橋 仁也さんからの便り」

小沢さんに問う3 選挙の状況はどうですか

Q6:選挙の状況は 

メディアの誘導がありますから、ほとんどの人は、原発が健康や社会に重大な問題を起こすということは、理屈としては分かっているが、直接的な関心を持たなくなってきました。福島でさえそうした傾向がある。子どもたちの癌の発症も、来年、再来年になったら、出てくると思うのです。
しかし、完全に体制の与論づくりはできてしまっている。今の関心は、所得の問題です。小泉さん以来、所得は減り続けていますから。そして、雇用の問題もある。

しかし、それさえぼんやりしている気がします。
日本人は、起きてしまったことは「しょうがない」というあきらめの構造が、ものすごく強い。積み重なった現実にあきらめてしまう。現実を否定してでも、何とかしようという気持ちにならない。原発デモの時に、日本としてはすごいことになってきた、これは変わるかと思いましたが、今になって、また「しょうがない」となってきている。

Q7:民主党の失敗については

「しょうがない」は、一番、民主党政権の失敗が響いています。みなさんは、政権を変えてみたけれど、やっぱりダメだった、と。
民主党の議員は、マニフェストの意味を理解していないのが大部分です。かれらも、どうせやれっこない、という気持ちだった。政権をとったらいいアバイだから、余計なことをやることはない、とだらだら。僕らは、まっすぐすすんだけど、彼らは曲がった。今は右に曲がっている。
民主党が政権を持った時に、きちんとやっておけば、ぜんぜん結果が違ったと思うのです。自分自身は、裁判で完全な無罪になりましたが、3年半、これに縛られました。もう、こんなに歳をとりましたが、もう一度、ガラガラポンをしなければいけない。
野田さんの心境は、まったく分かりませんね。だって、全員仲間を殺すことが分かりきってやるのでしょう。この発想は、さすが僕も、まさか、と思いました。

小沢さんに問う4 政治の右傾化についてどう思いますか 「高橋 仁也」

2012年12月13日 | 世の中のこと、政治のこと。

 

「高橋 仁也さんからの便り」

小沢さんに問う4 政治の右傾化についてどう思いますか

Q8:自民党が復活していることについて

国民は、旧体制の復活を期待しているのではなく、「しょがない」という消極的な気分でしょう。これを乗り越えないと、無気力で任せてしまって、あとになって影で文句を言ってもダメです。自立という意識革命が必要です。これが民主主義の基本です。

Q9:維新との連携の失敗について

維新は体制派に入ってしまい、民主党の生き残りも自民党とやると言うし、大政翼賛会みたいになちゃう。今回の選挙は、過半数の獲得は無理だが、一定の良識ある集団が国政にいないと、それ一色になってしまう。橋下さんが僕らと一緒になれば、圧勝しました。だけど、石原さんと一緒になった。アンシャン・レジーム(旧体制)最たるものです。選挙が終われば、維新の存在理由はなくなってしまいます。

Q10:安倍晋三についてどう思うか

もともとお父さんには、大変、お世話になりました。しかし、息子さんことはよく分かりません。多分、官僚が運営する統治機構に乗っかっていくのではないかと考えています。
政治家のあり方は、国民の命と暮らしを守るということです。小泉さんから、新自由主義になり、格差が急速にすすんだ。今では、OECDの中でも、もっとも格差が大きい国になりました。
これを変えなければいけない。しかし、既得権益者がものすごい抵抗をしている。メディアもこの戦後体制のひとつです。僕が昔から言っている、地方の自立というのは、個人の自立でもある。お金と権限を与えたら、あとは自分で考えろ。そうした自立した国民性が本当は必要なのですね。国の制度を変えることによって、これをしないとだめです。

小沢さんに問う5 憲法改定と核武装論について 「高橋 仁也」

2012年12月13日 | 世の中のこと、政治のこと。

 

「高橋 仁也さんからの便り」

小沢さんに問う5 憲法改定と核武装論について

Q11:原発を背景にした核武装論の台頭は

原発の維持の背景には核武装論があります。僕は、核武装というのは政治的にも、軍事的にも意味がないと考えています。本気に。だって、核兵器というのは現実、使えない兵器でしょう。しかしながら、究極の兵器であるから、これはアメリカの傘の中で彼らに任せる。
日本が核武装するということになったら、近隣からも、またアメリカからも、どこからも、ものすごく心配されますよ。日本が核武装にすすむということは、

この国を非常に不安定な状況に追い込む。その意味で核武装のための原発は必要である、というのは賛成できない。

Q12:憲法改定論についてどう思うか

憲法改定が争点のように、メディアも伝えています。憲法を改定し、軍備を拡張し、核武装論を出すという。憲法の改定論の裏に、どのような政治的な意図が隠されているのか、はっきりと言うべきです。メディアも戦後体制の中のひとつの大きな集団だと思う。根本的に日本の大きなしくみを変えることについては、強烈な抵抗と反撃を受ける。
こうした右傾化は、今すぐなるとは思わない。しかし、経済的な危機が世界的不況という形で襲って来た場合、中国との領土問題がこじれた場合、朝鮮半島その他に深刻な事態が生じた場合には、その傾向が非常に強くなっていくのではないかと、恐れています。正常な民族主義、愛国心には問題はないです。僕もその立場です。しかし、その場の情緒に流されるのは良くない。日本には、そうした要素が潜在的にあるので心配しています。

Q13:国民は政治に期待していいのか

今の体制は、避難させることをやらない。結果として、あとで健康障害の人が出てきたら、その時は、避難もヘチマもないくらいの問題になる。
政治家は自分が矢面に立ち、決めることをいやがる。これは、ものすごく(力を込めて)無責任だと思うのです。原子力マフィアの人は別として、良識ある学者なら分かるのですから、それを、ちゃんと訊いて、思い切った対応をしなければいけない。
責任回避が、日本社会をおおっている。だけど、国民がそのことを分かって、政治家を選ばないといけない。選挙で、そこを変えなければいけない。言うだけでは、ダメなのです。