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旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

旅にしあらば 2015.12-4

2015-12-31 23:59:59 | 旅にしあれば

   

                                             【麦に翼があった~美瑛にて/2014.07.24 撮影】

   

                                              【蒼い雪の轍~美瑛にて/2014.11.18 撮影】


2014年度作品集その12

何年か前に年賀状で使ったのと同じ場所での写真。麦秋の写真を思い描いていたのに、
麦は翼をはためかせすっかり飛び去ってしまったあとだった。だが、刈りとり跡がなにやら
面白げな幾何学模様だったので、それほど期待せずに一応カメラに収めてみた。

現像してみたら、想像していた以上に不思議な印象の作品に仕上がっていて驚いた。


晩秋の早朝、赤羽の丘では、十勝連峰方面の朝焼けがなかなかきれいであった。
本来この撮影に集中したいのに、その背後の畑で、朝のやわらかい光線に浮かび上がる
新雪の美しさが気になって仕方がなかった。

使わないだろうと車に置いていた望遠レンズをあわてて引っ張り出してきて撮影を試みる。
畝の直線に車のわだちの曲線がアクセントとなったこの写真は、朝焼けの写真よりも
自分としては気に入った一枚となった。




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旅にしあらば最終回・第二部~如月の詩

2015-12-31 13:30:00 | 老人のつぶやき

アトカタモナイノ国にたどりつくまでの話が長くなってしまったので、本来その内容に含める予定だった
ブログを始めた頃の回顧録を第二部として少し記しておきましょう。

まずブログのタイトルをどうするか? ブログ=日記の発想からすぐに浮かんだのが紀貫之さんの
「土佐日記」でした。紀=紀州の紀とみなすと、ハンドルネームとしても使えるなと思った記憶があります。
でも「紀州日記」とか「ドサ日記」とか、もじったタイトルをあれこれ考えてみても、シックリくるのが出てきません。

「おとんちゃん」というハンドルネームに決めたのもこの日記にインスパイアされたもので、「男もすなる日記と
いふものを 女もしてみんとてするなり…」という奇想天外な着目点を拝借して、「大人もすなる日記といふものを
子供もしてみんとてするなり」と置き換え、子供が大人の真似をして日記を書いている…としてみたからです。
谷山浩子さんが幼少のみぎり、自分のことを「ひろこちゃん」とは言えず「ろこちゃん」と呼んでいたのだそうですが、
私も同じで、自分を「おとんちゃん」と称していたみたいです。ですから「おとんちゃん」とは私の(子供の姿の)化身
なんですね。小さい頃の写真をプロフィールに用いたのも、実はその意味も込めていたからなのですが、
このあたりの詳しい説明は、出だしの頃すべて省略してスタートしたと思います。

えっ?稚拙な文章だから子供が書いていると最初から信じて疑っていないですって!? 気分を害しました…
が、気をとり直して続けますと、

ですので本来は、たとえば「おとんちゃんの紀州日記」がブログタイトルならばもっとわかりやすかったのに、
どうも紀州日記ではしっくりこずに、もっとなにかいいのはないかなと考えて、次に思い至ったのが

家にあれば笥(け)に盛る飯(いい)を草枕  旅にしあれば椎の葉に盛る  有間皇子(ありまのみこ)

という和歌でした。歌の意味、背景などはネットでお調べください(たとえば こちら など)。

歌の背景を知り、その結果を思えば、かなり物悲しげな作品ではあるにせよ、和歌山を舞台に
詠まれた歌ですし、なにより「旅」という言葉が入っているのが気に入りました。次にどうしようか迷ったのが
「れば」か「らば」どちらにするかです。この違いの説明も ネットなど でお調べください。
私としては「らば」のほうが語感が良かったし、「(もし)旅に出たならば…」と未然形(仮定)のほうが
気分としても(当時の現状と照らしても)当たっているのかなと判断して、「旅にしあらば」とした覚えがあります。

ですがこれからはどうでしょう? 仕事を辞め、一年の半分を旅の空で過ごすことを目標としている身としては、
「(すでに)旅に出ているので…」という已然形のほうがわかりよいのかなと思い始めました。(実はこの文を
書いている途中にです) ちょうどいい機会なので、この際「旅にしあらば」を卒業して、新年からは
ブログタイトルを「旅にしあれば」に変更しようと思います。

二度目のハンドルネームも、「夏」という文字が入っているのがどうにも自分らしくなくて、あまりしっくりとは
きていません。なのでついでにこれも変更して、これからは『季更月(きさらぎ)』と改めます。2月は
私にとって特別な月でもあります。「如月」はとてもすてきな響きで、漢字も好きなのですが、すでに如月小春さん
という有名人がおられるし、本来の表記とされる「衣更月」も、同名のブティックが存在するようです。
衣(ころも)という字も入っていて、すてきなネーミングのお店ですよね。

それで変化球を投げて、「季節を新しく(更にする)する月」ということで『季更月』とし、少しでもオリジナリティを
出すことにしました。「光の春」とも言われる2月は暦の上ではもう春ですし、新しい季節を探し求めて
旅をする、私のイメージにピッタリだと、たぶん誰も言ってくれないので自分で自分をほめておきます。


           

              おとんちゃんな頃の、おすまし顔の季更月くん
   


旅に出て 詩(歌)に魅せられ、死を見つめる。「旅にしあらば」は 「旅に詩あらば」であり、「旅に死あらば」
でもあったわけですが、これからは「旅に詩あれば」「旅に死あれば」となるのです。旅の空では、歌いたくなるような
春の楽しさを感じるのと同時に、凍える冬の寒さに死を意識することを常々忘れてはならないのでしょう。

季節感を味わえる旅(=ブログ)をいましばらく続けていければと思います。もう進めなくなって振り返ったら、
すべて色あせてしまっているかもしれないけれど。



♪ 僕の詩が いつかしら 色あせてしまう
  人の心にとどかない 
  そんな時が来ても
  君はそばにいてね

  もう進めなくなったら 振り返るだろう
  あぁ少しのやさしさで 迎えてほしい

  僕の夢は 君にさえ 言えなくて困る
  こんな小さなプライドを 
  いたわるようにして
  君は少し笑う

  もう進めなくなったら 振り返るだろう
  あぁ少しのやさしさで 迎えてほしい


  (如月の詩/詩・曲:天野滋 歌:NSP)





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