昨年東京の中野サンプラザホールで行われた、細坪基佳さんのデビュー40周年を記念した
コンサートの模様を収めたDVDを購入しました。先の谷山浩子さんのDVDもそうだったんですが、
いずれも旅先で購入先のタワーレコードとパソコンを介しやりとりして買ったものです。
無線LANを自分で用意して、出先でノートパソコンを使えるようになって、本当に便利になりました。
少し前までこういった用事は、すべて帰宅してから行わなければなりませんでした。おそらく
スマホがあれば、ほぼパソコンと同じ感覚で使えるのでしょうから、皆さん重宝するはずです。
いったんスマホを手にすると、もうガラケーには戻れないんでしょうね。
さて、細坪さんのDVD、ようやく中身を拝見できました。2枚組みで収録時間が253分。約4時間
におよぶ演奏時間、相変わらずすごい体力です。ゲストの方だけに演奏を任せている部分はごく一部、
ほとんど出ずっぱりですからね。「人生の詩」のタイトルどおり、細坪さんの歌い手人生を総括するような
内容で、ソロ活動を始めてから様々なユニットを組んだ仲間が次々登場、2曲ずつ演奏を披露したので、
それなりにしっかりと、それぞれの持ち味を聞くことが出来ます。この点は、前回の30周年記念のときよりは
全般にゆったりとした構成になっていて、その落ち着いた雰囲気はコンサート全体に言えるかも
しれません。確実に「10年」歳月が流れているということなのでしょう。
サッと一通り目を通して一番気に入ってるのは、中盤のゲストコーナーが終わってから、終盤にかけての
あたりでしょうか。バンドの編成を少なくして音の厚みが減った分、コーラスワークの良さが
印象に残るアレンジとなり、アコースティックな雰囲気の演奏がとてもいいなと思いました。
もちろん最後の『望み』の弾き語りも圧巻。あれだけ歌い続けて、仕舞いまであの声の響きですからね、
すごいですわ。
「完全版」と銘打ってあるにしては、おしゃべりがだいぶ端折ってるみたいだなと思っていたら、
そのカットされた部分が「映像特典」として別枠で収録されていました。細坪さんも本当に
喋り上手で、調子に乗るとMCが長い長い! 三浦和人さんを筆頭に、ゲストも話術に長けているので、
さらに掛け合いが長くなり止りません。さすがにこれをそのまま収録したら間が長くなりすぎるので、
この構成は仕方ないところですね。
いやはや、細坪さん自身は相変わらず若々しい。この先5年、10年と、まだまだ歌声を楽しませて
ほしいですよね。
重ね重ね残念なのは、本家本元「ふきのとう」の復活が今回もなかったこと。もう二人そろって
舞台に立つつもりはまったくないのかな? このコンサート内でのMCでは、たびたび「山木さん」の名前も
出ていたんですがね。私も、解散したグループが安易に再結成するのはあまり好きじゃあないので、
頑固一徹、それぞれの道を歩む姿勢は共感できます。でももう時効というか、解散後のほうが
長くなったので、一夜限り再結集してもバチは当たらないと思います。4年後に期待しますか。
*今日、録画してあったNHKの「SONGS」を見ました。SONGSは放映開始以来(自動的に)
録画され続けているので、ほぼ見逃さず見続けていて、登場するアーティストの好き嫌いに
関わらず、選り好みせず強制的にすべて見るようにしているのです。中には名前だけで
判断すると「見たくないなあ」という場合も正直ありまして、でも不思議と、「外れはほとんどない」
というのが私の実感、感想です。これは取り上げられているアーティストの方々が皆さんそれぞれに
実力者で、優れたパフォーマンスをされるのに加え、担当ディレクター、プロデューサーらの
力量、構成力が長けているのだと思われます。
さて、この日見たのが「ゲスの極み乙女。」というロックバンド(の範疇か?)です。そういう奇天烈な
名前のバンドが売れているのは知っていたけれども、もちろん音楽を聞いたり、姿を見たのは
これが初めてでした。どちらかというと、先ほど述べたような「パスしたいような」出演者と
言えまして、でも渋々見たらぶっ飛びましたね! シンプルなバンド編成で凄腕ぞろい、
中でもドラムが美形女子(これ私の個人的好みね)、キャッチーで覚えやすいメロディ、
私がティーンエージャーだったら間違いなくハマリそうです。ベーシストがテクニシャンで、
彼がプログレ好きな影響なのか、アレンジや演奏スタイルに私好みのフレーズがしばしば
見受けられるのも気に入りました。コーラスワークも「あっ!YESだ!」みたいな感じだったりね。
歴史に残るような「国民的な歌」を作りたいとも言っていたので、広く一般国民に受け入れられる
存在になればいいですね。
プログレといえば、先日の谷山浩子さんのDVDでオーディオ・コメンタリーを聞いてみたら、
『風のあたる場所』という楽曲のアレンジを「キングクリムゾン風に」と、シンセサイザー奏者の
石井AQさんに依頼したみたいな話が興味深かったです。最初見た(聞いた)ときに、ずいぶん
斬新でかっこいい演奏だとは思いましたが、隠し味的にそういうプログレテイストが入っている
アレンジって、私は好きなんですよね。谷山さんはクリムゾン好きで、中でも(一般的には
評価の低い)80年代クリムゾンが一番のお気に入りみたいです。このクリムゾンが残した3作品は、
アルバムとしての完成度は確かに低いんですよね。でも曲によっては、強烈に印象に残る
リズムパターン、フレーズが繰り広げられます。
何の話をしていたのか… 長くなってしまったなあ。私がもしコンサートを開いたら、おしゃべりが
長くなって、時間が押すことでしょう。