今回の連休は元々万が一の予備日にと考えていたもので、2月の旅が列車運休でオジャンになる
可能性が高いと思ったからです。途中で「きたぐに」が運行打ち切りになるなど、消化不良、
ちょっと不満は残ったものの無事旅立てたし、この連休の旅は幻となるはずでしたが…
前回の旅で横手で少し時間があったのでみどりの窓口を冷やかし、おねえちゃんに「パン下」の
空きを見てもらったんです。希望日は当然「売り切れ」。で、ちなみに翌日はと、試しに調べてもらったら、
「3席空いてますよ」との予期せぬお答え! キャンセル出たのかなあ? 一瞬戸惑いましたが、
買ってしまったんですね、休みの変更はあとから何とかなるだろうと…
せっかく「パン下」のチケットを手に入れたからには、なんとかしようと画策して、休みを変更、
あとの問題は「天候」だけでした。北日本は「暴風雪」みたいな予報だったので、正直、
7割方諦めていたんですよ。一番天気的には不安定だった今回が、最後まで何事もなく無事
すべての列車が運行されたのは、ちょっと不思議な気分です。
前回の旅で気に入ったところにも再び訪れたかったし、前とは違った「一枚の切符」を組みたいと
路線図を見てみたら、青森など北東北は新幹線開業のあおりで路線が寸断され、なかなか
思うようにはプランができません。一部の区間(白新線など)の追加を払えば往復割引が適応
されるとわかり、「だったら」と、これまた前々回中途半端だった「日本海」に再び乗車して、
戻ってくるプランを考えました。
酒田の「しばらく」と弘前の「まつや」のみ「外せない場所」で、あとはほぼ丸っきりの行き当たり
バッタリ、たとえば遊佐で途中下車したのも、数分差で秋田行きの鈍行に乗り遅れ、
「次の特急の停車駅」の一番遠くが遊佐だったのです。ここには鳥海山を見渡せる散策路が
整備されているようですが、肝心の鳥海は山頂が雲の中だし、道もまだ大半が雪に覆われ
遠出は無理です。なによりこの時は昼間っから飲み過ぎて、かなり酔っ払ってましたしね…
大館で乗り換えたり、五能線に乗ったり、弘前城を訪れたのも、思いつきなんです。
黒石に行って焼きそばを食うかなあ…なんて考えたりとかね。グズグズしているばっかりで、
これは実現しなかったけど。東北最古の珈琲店のことも向こうで聞くまで知りませんでした。
まあでも最初は、今回はきたぐにのパン下がメインで、日本海乗車はおまけ程度に考えていたけど、
本当に乗っておいてよかったよ。閉鎖的なきたぐにのあとでは、通路沿いに広がるパノラマな眺めが
圧巻で、開放的な空間がとても心地よかったし、なにより皆さんの盛り上がりがすごくて、
和気あいあいとおしゃべりしながら、日本海での二度目の?最後の旅を楽しむことができたのです。
中でも、「三重の鉄子ちゃん」とのおしゃべりは楽しかったよ。
長い髪振り乱して、ひらひらのスカート、ハイヒールのブーツ…
およそ「らしくない」恰好で、ハイイロの鉄軍団に分け入って、熱心に撮影していたなあ。
花巻の大沢温泉の混浴露天にも入ってきたとかで、「写真見せてあげまスウ~♡」
はいいけど、入浴中の写真かと思って、ドキッとしたじゃないか!
九州の「A列車で行こう!」にも乗ってきたってさ。ところで、A列車って何?
フムフムなるほど、ハイボールを飲みながら旅ができるのね。って、写真見せてもらって、
熱心に説明してもらい、理解しているのってそれだけかよ!
あまりまとまった休みが取れないとボヤきながらも、「行きたいところいっぱいあります!」
がんばれ、鉄子ちゃん~ (ちなみに、下の記事の最後の写真に写っているうしろ姿も彼女です)
みなさんのおかげで、寂しいけど楽しい日本海とのお別れになりました、ありがとね!!
♪ ひとつの小さな人生が
夜汽車にゆられ ほおずえついて
通り過ぎてゆく 駅ごとに
いくつかの夢と悲しみ 残して
座席に想い出 置いたまま
あの女は雨の中 降りていった
誰が忘れたのか ウヰスキーひとつ
夜汽車にゆられて
夜が明けたら 見えるでしょうか
明日と言う名の 私の人生が
今はただ mm ……
(夜/詩:細坪基佳)
まつやがポシャった場合、青森からの乗車もあり得るかもと、念のため始発から買っておきました。
昨日付けの毎日新聞の夕刊の一面に、日本海引退の記事が「さらば 日本海」の見出しで
トップに載っていました。私の乗った列車にも取材の方が乗り込んでおられたようでしたよ。
きたぐにも日本海も、いよいよ明日がラストランなのかな? 天候的には問題ないみたいですね。
有終の美を飾ってほしいと願っています。
大阪発着のブルートレインがなくなる日。
大阪行き「日本海」、最後は慣れ親しんだ上段で。
朝食(お弁当)の車内販売なんてあったっけ?これがまたよく売れてんの。
車掌さんの乗車証明発行に長蛇の列!あまり濃くない鉄分が騒ぐ。
敦賀の機関車切り換えは、大撮影大会!「人類皆鉄」の錯覚に陥る。
でも、無理してもう一回乗ってよかったなあ。前回は最後ドタバタで感慨に浸れなかった。
まもなく大阪着。日本海よ、ひとまずお別れだ。