壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

蓮の花

2009年08月18日 20時44分34秒 | Weblog
 日本画家の花岡哲象先生から、個展の案内状が届いた。
 一枚は、「そごう横浜店」で開かれる『花岡哲象 日本画展』で、もう一枚は、東京・銀座の「画廊 宮坂」で催される『第46回 花岡哲象 日本画展』である。
 「そごう横浜店」の『花岡哲象 日本画展』は、9月1日(火)~7日(月)の1週間、6階=美術画廊で開催される。
 先生の作品「蓮池白鷺」を絵葉書にした案内状には、
    「このたびそごう横浜店におきまして花岡哲象先生の個展を開催いたしま
     す。自然の生命と気配を絹本に繊細なタッチで描く新作を一堂に取り揃
     えご紹介いたします。
     ぜひこの機会にご高覧下さいますようご案内申し上げます。」
 とある。

 現存の画家で、花岡先生以上に蓮の花の“いのち”を描ける人はいないと思う。
 先生は、会期中の5日・6日の午後は会場にいらっしゃるとのことなので、今から予定に入れて、楽しみにしている。

 「画廊 宮坂」での『花岡哲象 日本画展』の案内状がすばらしい。
 花岡先生のライフワークともいえる“黄山”を描いた作品「黄山春夜」だ。写真で見ても感動するのだから、実物はさぞや……と、胸をわくわくさせている。さらに、50号の「雨過顕青」にお目にかかるのも、非常に楽しみである。しかし、「三度のTさん」になりそうなのが、恐い!

       『第46回 花岡哲象 日本画展』
   平成21年9月21日(月)~26日(土)  11:00~18:00
       作家在場  21日~23日(12:00~18:00)
     「画廊 宮坂」  中央区銀座7-12-5 銀星ビル4階 
        TEL(03)3546-0343 


        蓮池や折らで其のまま魂祭     芭 蕉

 蓮池は余り大きくない方が、「折らで其のまま」という表現にふさわしい。「折らで其のまま」に、興ずる気持が見えている。
 「折らで其のまま」は、折らないで、蓮池に咲いているそのままを供華(くげ)とする、という意。
 「蓮」は夏季のものであるが、ここは「魂祭」がはたらいているので、こちらが季語で秋季。

    「清らかな蓮が、小さな庭前の池に葉をひろげ、美しい花をつけている。
     今日の魂祭には、蓮の花を折り取ったりしないで、この池に咲いたまま
     で蓮をお供えしようよ」


      こぼしては鷺がふりむく蓮の花     季 己