壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

梅が香に

2007年12月23日 23時42分31秒 | Weblog
     梅が香にのつと日の出る山路かな   芭蕉

 早春の山路の景色を詠んだ佳句である。
 ところで、この句を、「梅の香にのつと日が出る山路かな」としたら、どうなるだろうか。
 この句は当時(元禄七年=1694年)、「のつと」が評判になり、芭蕉の弟子たちも「くわつと」、「すつと」などと濫用した、ということだ。

 むしろ、私は、この句から、「の」と「が」の使い分けを学びたい。
 ということで、つぎの(   )に「の」または「が」を入れて、俳句を完成させてください。句はすべて、今は亡き某俳人のものです。

    ① 川(   )ある田圃よぎりて初大師
    ② 白菜(   )割つて干しある祇園かな
    ③ お向ひの婆(   )ぽつぺん吹きなさる
    ④ 火の色の房(   )からんで花団扇
    ⑤ 記念樹の白梅けふは母(   )見て

 頭の体操と思い、ぜひ、楽しんでやってみてはいかが。