静かな、
小さい光の導きと、
他人には言えない、恥と、
見せたくない涙に、
クリスマスをしたい。
うちの隙間風から、聴こえてくる顔も知らぬ子供らの歌声。
お金もなく、バターケーキが懐かしく。
熱いお茶が嫌いだった。
知らないおじさんに、おばさんに、「今何時ですか。」と
尋ねるのが大好きだった少年時代に。
人の目を気にせず、計算も出来ずに、のびのび生きていた。
損も得も関係のなかった時代。
それは確かにあった。
受胎告知の意味も知らずに、歌う讃美歌。
今は戦場のただ中で、
クリスマスプレゼントも空しくて。
嘘のお菓子と、嘘のお祝いにウンザリして。
それでも、
絶望をしないのは、なぜですか。
希望を捨てずに、自分を諦めずに生きているのですか。
それでも、
そんな時でも、
あなたはあなたの笑顔を大切な人に見せられるのは、なぜですか。
もっと、教えてください。
聞かせてください。
クリスマスがくるその前に。