変化変化が後半のストーリー。
眠たい人生から劇的に変幻していく瞬間瞬間瞬間。
知力体力気力が安定して続くのは五十代と六十代前半までじゃないだろうか。
肉体も脳みそ思考も好みも細胞レベルで入れ替わっていくのが五十代からだ。
二十代、三十代の娘たちから見向きもされない世代。
でもまだ現役勝負で行かざるを得ない年代。
最も脂がのりきった歳とかいうがそうでもない。
今まで積み上げた恨みと欲望と野望と根回しが爆発させられる世代なんて
ごくごく一握りの選ばれし者だけだ。と個人的に思う。
少なくともオレは違う。
哀愁と奥深さが交錯するど真ん中。
やがて灯が消える。それまでは。
でも結局生身の人間の出来ることなどたかが知れている。
縁が。縁だけがその後の道を決める、と思う。
オレがここでいう人間化学反応。
人間は人間にしか影響しない。
あるいは人間の所業に。
それは映画かもしれん。絵かもしれん。音楽か。彫刻か。小説か。詩か。
やはり仕事か。
答えは出ない。いや出ているのか。