一昨日?、熊本県でも新型コロナウイルス罹患者が出たので、金曜日にアルコール製剤の補充を頼んだら、「卸屋さんに在庫がないそうです」との返事とともに、今ある分を何とか持たせてください。と言われました。みんな、早い。
てか、私が遅かったのかも…。
そして、たぶん。火曜の朝一で、対策会議が開かれるんだろうなぁ。
一昨日?、熊本県でも新型コロナウイルス罹患者が出たので、金曜日にアルコール製剤の補充を頼んだら、「卸屋さんに在庫がないそうです」との返事とともに、今ある分を何とか持たせてください。と言われました。みんな、早い。
てか、私が遅かったのかも…。
そして、たぶん。火曜の朝一で、対策会議が開かれるんだろうなぁ。
2月22日をニャーニャーと掛け合わせて『猫の日』だというのを、つい最近知ったオレンジの責任者は、いろんな日があるもんだと軽ーく思った。大学構内ではたまに猫の姿を見かける。別に誰かの飼い猫では無いのだろう。警戒しながら走り去っていく姿を眺めるだけだ。
セラピー犬はいるが、セラピー猫というのは聞かない気がする。まあ、猫は勝手気ままに生きる生き物だから、色々な規制がある仕事は向かないに違いない。
「速水先生。桜もちの谷口先生から電話です」
桜もち? 最近、うちのありすも世話になっていないし、二階のセラピー犬がトラブったという話も聞いていない。何だろう。と思いつつ、外線を受ける。
「速水君。久しぶりだね。元気かい?」
「お久しぶりです。元気ですが…」
と答えつつ、誰だ?と記憶のタンスをひっくり返す。
「公平君も相変わらずのようだね」
公平君。公平君って、誰だったけ?
「公平って、田口ですか?」
「もちろん、僕の先輩だった田口先生の息子さん。君の嫁さんだろう。先輩がアフリカでゾウの孤児院で、うちの息子が嫁に行った!って叫んでいたからね。周りは良かったですねぇって、たくさんのお祝いの品をあげたら、先輩は嬉々として日本に送っていたけど何か貰った?」
いったいいつの話だ。とは思いつつ、リビングに掛けられている田口の物とは全く考えられない精密なサバンナの絵が彫られている額を思い出す。アフリカを知らない者には書けないだろうと思えるほど、生き生きとした動物たちの姿は、速水のお気に入りだったりする。すっかり忘れていたが、田口の父親は野生動物専門の獣医だ。
「その節はお世話になりました。で、今日のご用件は何でしょうか」
「ああ。君の所の二階に子猫を連れて行っていいかな。うちの院生が猫によるセラピーに関する研究をしていてね。一般の子どもの反応については付属小学校でサンプルが採れたが、それだけではインパクトが足りないから、小児病棟の子どもたちもサンプリングさせて貰えないかと」
「奥寺教授は何と?」
「君がオレンジ新棟の責任者だから、君からはんこ貰ってね、だそうだ」
「……奥寺先生がOKなら、いつでもはんこは押しますよ。でも、感染とかの危険は無いように十分管理をお願いします」
オレンジ新棟の責任者は、時として上の階の小児科、果ては産婦人科の病棟としての活動に関する許可が申請されるのだ。内容を見てもサッパリということも、速水にはある。
「分かっているよ。あとで、書類を送るからはんこ、よろしくね」
面倒くさい。と思いつつも、はいと返事は優等生よろしく返す。
「と言うわけで、猫が来るらしい」
「猫?」
田口が怪訝な声を上げた。
「お前んとこの親父さんの後輩から、二階に依頼だとさ」
「じゃあ、変な人だ」
田口が断言したので、速水はへっ?となった。
「うちの父さんは野生動物命で、今でもアフリカだからな。その後輩も押して計るべし…かな」
「猫だから、変でも無いだろう」
田口手作りの弁当を医局で食べているので、速水の言動もごくノーマルモードだ。ちなみに、先ほどまでガツガツ弁当を食べて、ヘリと一緒に飛んでいった和泉の弁当も田口作だったりする。
「本当に猫なのか? ランオンとか、トラとか、ホワイトタイガーとか、猫にはいろいろいるんだぞ」
「まさか。ライオンなんているわけ無いだろう。桜もちだぞ」
「いや。桜もちだから怪しい。俺が子どもの時、父さんが連れてきたのはホワイトタイガーに、ライオンに、ジャガーにヒョウに…。あと、アリクイにダチョウの雛もいたっけ…」
遠い目をして、次々と動物名を挙げる田口に、速水は再度確認をしなくてはと思った。
※『猫の日』もっとニャーニャーできたら良かったのですが、他の方が田口に猫耳が生えた話などを書いていらっしゃったので、かぶるのはなぁと思ったら、こんなのしか出てきませんでした。そう言えば、夜になると、猫の縄張り主張の声が『うにゃー』と聞こえます。春近しですかね。
それにしても、私の新車をトイレ代わりにする鳥たちに困っています。
クロンダイクの冒険。真珠の迷宮が始まりました。最初の舞台は、水があったり、石炭があったり…。なかなか魅力的でした。でも、レースがあるので、石炭をいくつか回収して、次のステージに進みました。
そこで、エネルギーが無くなり、ただ今、充填中です。
クエストは別に指定されているので、今は、花瓶を集めています。あといくつか集めるとこのクエストは終わります。(15個)
つぎのクエストは迷宮を3カ所探検することです。報酬はエネルギー150とダイナマイト2つです。これ欲しいけど、たどり着けるのでしょうか?
2月24日追記
さて、これを書いた日から三日経ちましたが、全く進んでいません。休みがあったのに…。ネットでしょうどんの話を読んでいました。ようやく、次のクエストに行けそうです。長い道のりでした。次のクエストは、お店で3つ何か買うことのようです。
でも、今のステージ。水は集められるし、茂みもたくさんあるので、ここで色々集めようかなと思っています。早々に、石門の鍵は見つかったんですが、石門が見つかりません…。
※前回、見ている人がいる?と書いたら、いるよとの合図がありました。見てくださる方、ありがとうございます。こんなの書いている暇があったら、仕事しろよとどっかからか突っ込みが来そうですが…。現実逃避、楽しいじゃなーいですか。というわけで、前回の続きです。
田口が遠慮がちにうたた寝をしたと反省しつつ、目を覚ませたとき、なぜか隣で速水がすうすうと眠っていた。起きているときは何かに追われているような、獰猛な目をしている将軍だが、今は無防備に眠っている。
睫毛長いよなぁ。鉛筆を乗せたら乗るかも…。こいつの顔はハンサムと言うより綺麗系だよな。日に当たらないから、色白だし。体力勝負の外科医であり、中学高校大学と剣道部で鍛えられているので、それなりに体格もバランスがいい…。背も高い…。髪の毛、さらさら。
性格はあれだけど…。
田口は速水を眺めながら、どうでもいいことを思っていた。要するに、現実逃避しているのだ。
端から見れば、いい年の男が、これまた、机で寝ている男を凝視しているという、少々、寒い絵である。が、そこは極楽病棟。こんな光景は日常茶飯事なので、いつの頃からか看護師間では、抜け駆け禁止の極秘協定が結ばれている。こんな無防備の将軍を間近で見られるのは、田口がいるからだと彼女たちは肝に銘じている。
『田口先生。兵藤先生がオーダーし忘れている薬を代わりにお願いします』
『研修医の仕事、兵藤先生は確認終わっていますか?』
側を通りがかった看護師が、付せん紙を田口の前に貼り付けた。
兵藤。院内をうろうろしている暇があったら、きちんと仕事しろ。研修医の仕事のチェックはお前の役目だろう。頭痛がして来る。何で俺の周りには、手の掛かる奴ばかりが揃っているんだ? 田口は半分、ため息である。とは言っても、看護師を敵に回すのは世界を敵に回すのと同じなので、黙って頷く。
カンファレンス机の壁側に設置されているパソコンの前に座り、病室ごとに患者のカルテを呼び出す。電子カルテになってからは、治療方針や使っている薬、診察記録などが一画面で管理できるので、オーダー忘れやミスが減った。そして、誰がそれを指示したのかも、改ざんできないようになっている。しかも、他の科で処方された薬や既往症、アレルギーの既往なども一目で分かるようになっている。いつでも、誰が見ても患者情報が的確に把握できるようになったのは、とても重要だ。
しかし、個人情報保護から、医師や看護師は自分のID番号でしかアクセスできない。ついでに言えば、薬の処方も医師が指示しないと、処方箋が発行されないため、薬剤部から薬が届かない。ちなみに東城大学医学部では、医師個人個人のID番号は、首から掛けているストラップに院内専用携帯電話と一緒にカードで下げている場合が多い。胸に下げている名札は、所属や名前を外部の人間に分かるようはめている。
兵藤のバカヤロウ。このツケは大きいぞ。と、田口は呪詛のように、小さく呟きながら、薬剤のオーダーを入れていった。4人分すべてをいれてしまうと、指示が間違っていないかAIに確認させてから、OKを出す。
あんなのが医局長って、誰が決めたんだよ。と昔、速水が文句を言って来たことがあったが、田口が自分から医局長のポストを譲ったと言ったら、ものすごい剣幕で怒鳴られたことを思い出す。
若かったなぁ。お互いに…。と田口は眠る速水を見ながら思う。
起きた速水の首に掛かっているストラップに、携帯電話とIDカードとともに銀色のリングが付いているのに周りが気づくのは、もう少し先の話。
※疲れています。年度末になりつつあって、仕事が山積です。夏からいろいろ修羅場っていて、切りに行けなかった髪の毛が限界かも。Lunaの行きつけの美容院は予約しないと対応してくれないけど、予約できる日の予定が立たない。職場では、ノートパソコンとiPadを持って、うろうろ。転勤の可能性もあるので、何から手をつけるとよいのやら…。
※ タイトルに『腐女子ネタ』と入れるのが面倒になったので、小ネタに変えました。内容は相変わらずです。誰か見ているのでしょうか。(自己満足なので気にもしていませんが…)
この所、冬にもかかわらず、暖かい日が続いていたので、速水の気分はよかった。オレンジもほどほどの忙しさで、適度な緊張と平和を保っていた。
が、一気に気温が下がり、ヘリ搬送の患者受け取りヘリポートに行ったら、体の芯まで冷えた。今日はヘリの迎えを止めよう。
そんな気持ちになった所に、虐待されたと思われる乳児が運ばれて来た。
ああ。やり切れない。子どもが欲しくてもできない夫婦や、病気で子宮摘出をして絶対に子どもを産むことができない女性からすれば、理解できない状態に違いない。独身の速水ですら、オレンジ2階の子どもたちに対して、誰一人として叩いたりしようと思ったことは無い。
何とか、命は取り留めた。だが、後遺症が残らないとは保証できない。意識が戻らない乳児は二階の小児科に送った。後で警察が来るに違いない。
疲れた。速水は部長室のモニターを見つめつつ、息をゆっくり吐いた。癒やされたい。
思いついた速水の行動は早い。部長室を出ると、医局に行き、だらだらと休憩をしている長谷川に、
「極楽病棟に行ってくる」
と言い残して、そのまま、オレンジを後にした。
本館12階。神経内科の病棟は別名、極楽病棟と呼ばれている。天国に一番近い場所にあるのと、血みどろの現場がほぼ無いのと、ドア・トゥ・ヘブンという特別病室があるためだった。
速水が到着したとき、相変わらず、のんびりとした雰囲気が漂っていた。この病棟も付属病院の一角なので、決して病気が軽い人たちが入院しているわけで無い。それでも、外科のような慌ただしさやひっきりなしに鳴り響く数多くのモニターの音はほとんど聞こえない。
「救命の速水だが、田口先生は?」
田口がらみで顔見知りが多い病棟だが、この所ご無沙汰気味だったので、一応、挨拶をかねて、ナースステーションに声を掛けた。
「…速水…先生…。田口先生ですか?」
自分の名前の端々に入る沈黙が気になったが、それはスルーする。
「今の時間は病棟にいると、勤務表で確認したんだが、外来にいるのか?」
不定愁訴外来が長引いている可能性も考えられた。が、
「いえ。そこにいらっしゃいますが…」
「ならいい」
歯切れの悪い看護師を無視して、速水は勝手知ったる神経内科のナースステーションに入る。看護師たちの作業机を通り越して、奥のカンファレンスなどをする場所に行けば、広いテーブルに顔を乗せて眠っている田口がいた。
仕事中に何、呑気に昼寝だよ。こっちは毎日毎日、消えそうな命の引き留めに苦労しているというのに。
一発引っぱたいて起こしたいのを、ナースステーションからの視線に気づき、速水はぐっと堪えた。
無防備に田口は寝ていた。自分の腕を枕に、どんだけお前は疲れてんだよと文句の一つも言いたくなる。ちなみに、速水は白である。ここ三日ほどオレンジに泊まり込みで、家に戻っていない。そんなわけで、田口と会えたのは昼食時のみ。しかも、直ぐ、オレンジからの呼び出しが掛かり、即行で戻った。
要するに、田口不足だったのだ。
「あーんどん。起きろ」
耳元で声を掛ければ、うーんという呟きが返る。ふわふわした髪がほんの僅か揺れる。もう一度、
「あーんどん。起きないとキスするぞ」
と言ってみる。
「うん。いいけ…ど」
寝言のような返事。可愛い過ぎて、速水は田口に抱きつく。その途端、
「重い…速水。って、何してんだ!」
と田口が起きた。
「何って、仕事中に昼寝をしているお前が悪い」
「……。取りあえず、ごめん。で、何の用?」
まだ、頭を机に載せたまま田口が尋ねる。半分、眠そうな目で。
「お前がいないから…」
「……」
はいはいと、田口が速水の頭を撫でる。
「忙しかったんだから、お疲れ」
「ん…」
大人しく速水は田口の手の下で、目を閉じる。撫でられているだけで、今までの疲れや悲しみや辛さが減っていく気がする。
「…今日、虐待された乳児が運ばれて…」
「うん」
「小児科に上げたけど…」
「うん。大丈夫だよ。その子は分かっているよ。お前が助けたことを」
田口の手がぽんほんと頭を叩いた。田口が大丈夫と言うのなら、大丈夫なのだろう。速水はゆっくりと田口の隣で、同じように机に頭を乗せて、目を閉じた。
次に目を開けたとき、また、やれると思った。