宮澤賢治の里より

下根子桜時代の真実の宮澤賢治を知りたくて、賢治の周辺を彷徨う。

50 (25) 南昌山(その1)

2008年11月05日 | Weblog
 今回は「経埋ムベキ山」南昌山について報告する。

 この山は、賢治の詩『岩頸列』
   西は箱ヶと毒ヶ森、       椀コ、南昌、東根の、
   古き岩頸の一列に、      氷霧あえかのまひるかな。

の中に出てくる、岩頸特有の釣鐘形状の典型的な山”南昌”のことである。

《1 南昌山》(平成20年6月27日撮影)

上の写真のお椀状の一番高い山がその南昌山である。

 では、花巻から県道13号(盛岡和賀)線を盛岡方面に向かう。紫波ICの近くになると志和稲荷神社の案内があるからそちらへ向かう。道なりに真っ直ぐに行くと志和古稲荷神社のあるT字路があるからそこを右折して北上する(つまり、東根山の場合と同じ)。
 しばし左手(西側)に東根山を見ながら真っ直ぐ進む。やがて右手に煙山ダムが現れるのでそこの十字路はそのまま突っ切って次の十字路を左折し西に向かう。そこから1㎞ぐらい道なり(この道は県道”矢巾西安庭線”と呼ばれている)に進むと矢巾温泉に辿り着ける。
 そこに立ててある
《2 観光案内図》(平成20年6月27日撮影)

である。ここからこのまま県道矢巾西安庭線を行けば
《3 南昌山4㎞》(平成20年6月27日撮影)

である。
 矢巾温泉から1㎞も行かないうちに、進行方向右手に
《4 南昌山神社入り口の標識》(平成20年6月27日撮影)

が立ててある。そこから右手の橋を渡ったところに
《5 ”宮沢賢治が愛した南昌山 「南昌山神社」”の説明板》(平成20年6月27日撮影)

があり、『信心深い賢治は、南昌山に登る際は必ずこの神社に参拝し、山に入る許しを得ると共に山での安全を祈願したと思う』と記してある。どこまでが事実で、どこからが想像なのか曖昧な表現ではあるが、気持ちとしては全てが賢治の採った行動だろうと思う。
 橋から100m程進むと神社の
《6 鳥居》(平成20年6月27日撮影)

があり、直ぐに
《7 南昌山神社》(平成20年6月27日撮影)

に着ける。この神社のすぐ側に今は使われていないと思われる
《8 南昌山登山口》(平成20年6月27日撮影)

がある。おそらく賢治はここから南昌山に登ったのだろう。
 神社周辺には
《9 ウツボグサ》(平成20年6月27日撮影)

《10 サルナシ》(平成20年6月27日撮影)

《11 オニシモツケ》(平成20年6月27日撮影)

《12 ヤマブキショウマ》(平成20年6月27日撮影)

などが咲いていた。
 再び県道に戻り、曲がりくねった県道を登って行くと、
《13 県道沿いのニリンソウの絨毯》(平成16年5月15日撮影)

がところどころに見られる。
 やがて峠に達する。そこは次の様な案内板が立ててある南昌山の5合目(620m)でもある。
《14 「南昌山の肩」》(平成20年6月27日撮影)

その説明板には、『賢治が高等農林の三年生の時に南昌山に登り、この肩(この5合目のこと)で一休みしたと思われ、短歌を添えた自筆の南昌山の絵が遺っている』と記してある。因みにその絵が上の写真の
    【中央の絵(の拡大図)】

であり、その歌は
  岩鐘の きわだちくらき 肩に来て 夕の雲は 銀の挨拶
である。
 この峠付近には
《15 コナスビ》(平成20年7月19日撮影)

《16 ミツバ》(平成20年7月19日撮影)

《17 キツネノボタン》(平成20年7月19日撮影)

などが咲いている。
 ではここからは歩きである。
《18 5合目登り口》(平成20年6月27日撮影)

 すぐ傍に
《19 山の神の石碑》(平成20年7月19日撮影)

があり、登り始めれば
《20 サイハイラン》(平成20年6月27日撮影)

《21 エゾタツナミソウ》(平成20年6月27日撮影)

《22 〃 》(平成20年6月27日撮影)

《23 ヤブレガサ》(平成20年7月19日撮影)

《24 花の散ったツクバネウツギ》(平成20年6月27日撮影)

《25 ガンクビソウ》(平成20年7月19日撮影)

《26 ウマノミツバ》(平成20年7月19日撮影)

《27 道に被さる大木》(平成20年7月19日撮影)

《28 フタリシズカ》(平成20年6月27日撮影)

《29 トチバニンジン》(平成20年7月19日撮影)

《30 〃の花》(平成20年7月19日撮影)

《31 7合目》(平成20年6月27日撮影)

である。
《32 スミレ2種類》(平成16年5月15日撮影)

下の方のスミレはタチツボスミレだろう。そして紅紫色の方は
《33 アケボノスミレ》(平成16年5月15日撮影)

だろう。
《34 ウツボグサ》(平成20年7月19日撮影)

《35 オクモミジハグマ》(平成20年7月19日撮影)

《36 ナルコユリ》(平成20年6月27日撮影)

《37 ヨブスマソウ》(平成20年7月19日撮影)

《38 九合目》(平成20年7月19日撮影)

《39 トリアシショウマ》(平成20年7月19日撮影)

《40 蕾のイチヤクソウ》(平成20年6月27日撮影)

《41 模木の階段登山道》(平成20年6月27日撮影)

《42 未だ蕾のソバナ》(平成20年7月19日撮影)

《43 クガイソウ》(平成20年7月19日撮影)

《44 アマニュウ?》(平成20年7月19日撮影)

《45 未だ咲いているヤマツツジ》(平成20年6月27日撮影)

《46 ラショウモンカズラ》(平成16年5月15日撮影)

 南昌山はシラネアオイの名所?でもある。
《47 シラネアオイ》(平成16年5月15日撮影)

《48 〃 》(平成16年5月15日撮影)

《49 〃 》(平成16年5月15日撮影)

《50 〃 》(平成16年5月15日撮影)

《51 〃 》(平成16年5月15日撮影)

《52 〃 》(平成16年5月15日撮影)

 これがあと一ヶ月も経つと結実している。
《53 シラネアオイの実》(平成20年6月27日撮影)

《54 シラネアオイだけでなくヒトリシズカもあり》(平成16年5月15日撮影)

《55 ヒトリシズカ》(平成16年5月15日撮影)

 間もなく頂上なのだが、
《56 こんなでかい木があり》(平成16年5月15日撮影)

頂上はあまり展望が良くなく、却ってここから眺めた方がよいかも知れない。
《57 ヒヨドリバナ》(平成20年7月19日撮影)

《58 ヌスビトハギの蕾》(平成20年7月19日撮影)

 結局、5合目から40分もすれば
《5 南昌山頂上》(平成20年7月19日撮影)

に到着できる。

 ここからは、一休みした後に毒ヶ森方向を下りるので続きは次回へ。

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