宮澤賢治の里より

下根子桜時代の真実の宮澤賢治を知りたくて、賢治の周辺を彷徨う。

106 シャーマン山について(西根山の南部分)

2009年01月31日 | Weblog
 賢治の詩集「春と修羅 第二集」の中に作品『測候所』     シャーマン山の右肩が     にはかに雪で被はれました     うしろの方の高原も     おかしな雲がいっぱいで     なんだか非常に荒れて居ります       ……凶作がたうたう来たな……     杉の木がみんな茶いろにかはってしまひ     わたりの鳥はもう幾むれも落ちました       ……炭酸表をもってこい……     いま . . . 本文を読む

105 『さいかち淵』と「みみずく森」

2009年01月09日 | Weblog
 さいかち淵について気になっていることがある。  それは、賢治の童話『さいかち淵』の”八月十四日”の章の出だし  ぼくらは、蝉が雨のやうに鳴いてゐるいつもの松林を通って、それから、祭のときの瓦斯のやうな匂のむっとする、ねむの河原を急いで抜けて、いつものさいかち淵に行った。今日なら、もうほんとうに立派な雲の峰が、東でむくむく盛りあがり、みみずくの頭の形をした鳥ヶ森も、ぎらぎら青く光って見えた。しゅ . . . 本文を読む