会津八一に関するブログ 810
鹿鳴集・斑鳩(十二首)(会津八一) 2018・9・22(土)
大正十四年八月
斑鳩 いかるが。珠数掛鳩(じゆずかけばと)をいふ。雀科の鴲(シメ)に似たる一種とする説あるも、作者は採らず。この名につきて従来の国語事典の定義まちまちにて一致せず。中には全く異る二種の鳥の属性を総合して一種として書けるもあり。それにつきて『渾斎随筆』のうちに詳説したり。 (自註鹿鳴集より)
親友山口剛(早稲田大学教授・国文学者)を誘って小鳥を買いに行った時の作品である。八一の心温かい山口剛へのまなざし、鳥たちへの思いが優しく詠われる。
この斑鳩12首は最初、山光集(第2歌集)に収録されていた。
筆者は山光集例言で“・・・ただ、「斑鳩」は大正十四年八月の作にて、時代としては、まさに『鹿鳴集』に入るべくして脱漏したるものなれば、最近に作れる他の諸篇とやや趣を異にするところもあるべし。”としていたが、後の会津八一全歌集で鹿鳴集に移した。本解説はそののちの自註鹿鳴集を定本としているので、鹿鳴集の斑鳩として取り扱う。
鹿鳴集・斑鳩(十二首)(会津八一) 2018・9・22(土)
大正十四年八月
斑鳩 いかるが。珠数掛鳩(じゆずかけばと)をいふ。雀科の鴲(シメ)に似たる一種とする説あるも、作者は採らず。この名につきて従来の国語事典の定義まちまちにて一致せず。中には全く異る二種の鳥の属性を総合して一種として書けるもあり。それにつきて『渾斎随筆』のうちに詳説したり。 (自註鹿鳴集より)
親友山口剛(早稲田大学教授・国文学者)を誘って小鳥を買いに行った時の作品である。八一の心温かい山口剛へのまなざし、鳥たちへの思いが優しく詠われる。
この斑鳩12首は最初、山光集(第2歌集)に収録されていた。
筆者は山光集例言で“・・・ただ、「斑鳩」は大正十四年八月の作にて、時代としては、まさに『鹿鳴集』に入るべくして脱漏したるものなれば、最近に作れる他の諸篇とやや趣を異にするところもあるべし。”としていたが、後の会津八一全歌集で鹿鳴集に移した。本解説はそののちの自註鹿鳴集を定本としているので、鹿鳴集の斑鳩として取り扱う。
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