会津八一&団塊のつぶやき

会津八一の歌の解説と団塊のつぶやき!

宗教の意味(キリスト教)  SURUME

2008-07-28 22:41:49 | Weblog
 メシア(救世主)待望の中で、多くの「メシア」が出現した紀元前後の地中海東岸で、ナザレのイエスはキリスト=メシアとなって、後のキリスト教の神となる。しかし、当時の体制とは相容れない福音の思想は、彼自身を十字架に、十二使徒のほとんどを死に追いやる。
 「健康な者には医者はいらない。いるのは病人だ」 宗教は幸福な者の中に出現するわけではない。精神的あるいは物質的弱者の救いとして求められる。だが、帝政ローマによる民心掌握とユダヤ教弾圧のためのキリスト教国教化(392年)でイエスの教えは変質する。(続)

 小説「聖書」 ウォルター・ワンゲリン著より
 イエスがいやしをおこない、福音を伝えるようになったとき、その対象となったのはつねに貧しい者、差別された者、病気に苦しむ者たちで、律法の立場からはけがれている、悪だとみすてられていた人々だった。「健康な者には医者はいらない。いるのは病人だ」という言葉どおり、イエスはたえず彼らとむきあい「裸の者に着せ、渇いた者に飲ませ、貧しい者にあたえる」という律法本来の精神を実行していった。・・・・・・・こうして、体制側との対立を深め、イエスは十字架への道をすすんでいくことになる。・・・・