SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

「空飛ぶ円盤」の事実

2008年07月12日 | Weblog
 1947年6月24日、実業家のケネス・アーノルドは軽飛行機を操縦中に、ある奇妙な飛行物体を目撃する。ただちに地元の新聞社に「それは受け皿(ソーサー)を水面すれすれに投げたときに弾む、いわゆる水切りとそっくりの飛び方(フライング)をしていた」と報告するが、しかし翌日の新聞の見出しには「空飛ぶ円盤(フライング・ソーサー)を目撃」と書かれていた。実際にケネスが見たのは、ブーメランのような形をしていた物体(風に流されて変形した軍事用のセンサー気球)なのであり、円盤(ソーサー)とは飛び方のことで物体の形状のことではなかったのである。もし、このときケネスがカメラを持っていたならば、以後の世界中の人々は未確認飛行物体(UFO)を「空飛ぶ円盤」のことだと誤解することもなかっただろう......。それでも写真家の福居伸宏は「映像は事実を写さない」と言い張るつもりなのだろうか。UFO写真(あるいは心霊写真)がいまでも人々の関心をひくのは、その真偽に関わらず「映像は事実を写す」という前提があるからだ。たとえ「映像は事実を写さない」のだとしても、そのようなリテラシーもまた、この前提なくしては有り得ないのである。