SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

養老天命反転地18

2008年07月06日 | Weblog
 脱構築の殉教者によれば「昆虫(insectum)」という語には「切断」や「分離」の意味があるというが、「不死門」と「昆虫山脈」とのあいだにあるのが、この「切断」や「分離」を伴なう乖離的接合の関係なのである。「アラカワの世界は、物質との連携をあらゆる面で永久に断たれている」ということを指摘する樫村晴香のそのガチな荒川修作論「アトリエの毛沢東」では、また「アラカワの世界に無意識はないので、(アメリカで理解されている限りの)フロイトの理論は、彼の世界に関わりをもたない」とも説いている。ということは逆に「アメリカで理解されなかったフロイトの理論を使え」ということなのである。殉教者は「マジック・メモ」の理論モデルについてこう語っている。

>タブレットの上の表面には、微細で透明な一葉のフィルムがとりつけられていますが、下にあるタブレットの面からは離れていて、浮き上がっているのです。そしてこの一葉のフィルムも二重になっています。何かを反射したり、みずからが畳まれたりしているのではなく、二重になり、二つの「層」に分割されているのです。(ジャック・デリダ著『パピエ・マシン』上巻343~344ページより抜粋)